ケイスケ

沈黙のパレードのケイスケのレビュー・感想・評価

沈黙のパレード(2022年製作の映画)
3.3
みんなもっと沈黙して!😥

アメリカから帰国した物理学者・湯川の元に刑事の内海が少女殺害事件の相談にやって来る。容疑者の男は草薙が担当するも、証拠不十分で釈放。男は遺族の前に現れて挑発し、町中から恨みを買っていた。しかし秋祭りのパレード当日、男は殺害されてしまい…。

ガリレオシリーズ映画3作目。『容疑者Xの献身』と『真夏の方程式』鑑賞済み。映画はドラマシリーズとは違うテイストでどっちも面白いですよね。真夏の方程式には登場していなかった柴咲コウ演じる内海が久々に登場するのもポイント高し。

今作を観た人は分かると思いますが、話の大筋は誰もが知っている超有名ミステリー作品です。事件の真犯人やトリックなどミステリー要素はありますが、大体のトリックは湯川が早々に気付くし、犯人が誰かはそこまで重要でも無かったりします。それよりは遺族やそれを取り巻く人物たちの復讐劇がメインですね。

まず序盤が非常に素晴らしく、被害者の沙織と町の人々の交流シーンで一気に心を掴まされます。そりゃこんな良い子が殺されたら復讐するよな…って思ってたら後半の沙織のあのシーンよ。え、ちょっと待って、なんか性格変わってない?なんか相手の男の子、最後に晴れやかな表情してたけどお前は少し反省しろ。

前述した超有名ミステリーってのはタイトル出しちゃいますけど『オリエント急行殺人事件』の構図なんですよね。ただ登場人物たちが協力する割には、例えば怪しむ湯川や草薙を出し抜くために口裏合わせたりするシーンが無いんですよね。メインキャストvsゲストキャストの場面が見たかったな。

あと湯川が「作業着には血が付いているのになぜ現場から血痕が見つからない?」って疑問に思って調べるんですが…うん!それずっと気になってたし、警察はなんで疑問に思わないのか不思議だった!色々と言いたいことはありますが、このシリーズは一定の面白さもあるし、終盤の草彅の決意など見所もあります。次回作が作られたら間違いなく観ると思います。