MTMY

ブレードランナー ファイナル・カットのMTMYのレビュー・感想・評価

4.0
もうちょっと早くこの世界を見たかったのが本音。
良い意味で、すでに自分の脳や記憶はこういう世界観をどこかで観ていて、汚染されてた。
日本に来たことのない友人が、「東京の夜はきっとブレードランナーだろうな」と夢見つつに言っていたのを思い出した。
未来を描いているのにどこか退廃的で、いかにも西洋嗜好のネオンエキゾチズムというか、
そういうごっちゃ混ぜの異様な世界観は、今や異空間演出の一種になってて、これはその先駆けに間違いないが、
一部現代にもそういう"異空間"に胸を馳せてる者もいるらしい。友人のような。

近未来SFというと、いかにも宇宙人らしい生き物とか、何か未知のものとの対面とか、そういうものがウケがちかもしれないが、
本作は、むしろ見た目は人間の人造物と人間の織りなす、人類の根源に迫るような道徳・倫理的な筋に絞っていたようで面白い。
今やそれこそAIが身近に騒がれてる時代、
こういう事態を「すげぇ」と思うのではなく「うーん、、」と真面目に考えてしまわなきゃならんこと自体が
自分はあの頃の近未来に生きてるんだなあと思わせてきて感慨深い。

共存するならうまいこと共存したいです。
狙い狙われバンバン打ち合いなんてしたくないです。

…あ、まあそんな時代まで私自体生きないか笑
MTMY

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