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ゾンビボーダーランド ~めざせ!アンデッドのいない国境地帯へ~のkuuのレビュー・感想・評価

2.5
『ゾンビボーダーランド~めざせ!アンデッドのいない国境地帯へ~』
原題 Posljednji Srbin u Hrvatskoj.
製作年 2019年。上映時間 88分。

首都を襲ったゾンビパンデミックから逃れるため、生き残った4人が安全な国境地帯をめざす『ゾンビランド』目指すつもりが、ゾンビ映画をあまり見てないし良くわからん的おバカ・ホラーコメディ作品。
クロアチア・セルビア合作。

突如発生したゾンビパンテミックから逃げてきたモティカは、ミステリアスなビジネスウーマン・ヴェスナ、ドラッグとお酒に溺れる国民的女優のフランカ、そして、スキンヘッドのマクスたちと出会う。
彼らはゾンビから逃れるため国境地帯をめざす。だが、マクスが噛まれゾンビと人間のハーフになってしまうなどピンチに遭遇!
やがて、4人はゾンビで国家を滅亡させる計画に巻き込まれていく。。。

今作品は、ゾンビ・アポカリプスを背景に、旧ユーゴスラビア地域の現状とその関係をすべて揶揄してて、日本国内で見かけないクロアチアゾンビコメディ映画でした。
実際に笑えるほどの出来栄えではないが、完全に記憶の消去作品と云うほどでもないし、韓国以外のアジアンゾンビ映画よりは、ゾンビの造形も悪くはなかった。
ただ、旧ユーゴの政治や歴史を知っている人、或いはバルカン半島向けの映画に多少明るければ笑える映画なんかもしれない。
しかし、個人的にはそうでない部類に入りますし、どうも全てがナンセンスにしか見えなかった。
旧ユーゴの観客向けにコミカルにしようとするあまり、バルカン市場向けに作られた安っぽいジョークやアクション映画のステレオタイプが少し多すぎ、狭いゾンビパンデミックとなってた。
そのためか、欧米及び韓国レベルの良質なゾンビ映画にはなってなかった。 
欧米でもよろしくないゾンビ映画はかなりありますが、しかし、ゾンビパンデミックをテーマの中心に据えたことで、今後、今作品でバルカン半島産のホラーが当の国、そして世界中でゾンビフリークには注目され刺激になることで、低迷してるゾンビ映画界に相乗効果で良くなってほしいと願います。
また、個人的にはバルカン半島の各国で撮影したロードムービー『バルカン半島3部作』のゾンビバージョンなど作られたとしたら見たいかな。
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