・ジャンル
ドキュメンタリー/クライム
・あらすじ
ドラマシリーズ「How to Sell Drugs Online (Fast)」の主人公、モーリッツのモデルにもなった子供部屋から膨大な量の違法薬物や処方薬などを世界中に売り捌き、ドイツ史上最大規模の若き麻薬王となったマクシミリアン・シュミット
いつ、どうして、どうやって犯罪歴はおろかドラッグの使用歴すら無い少年であった彼がダークウェブを介した稀代の売人となったのかを捜査や裁判の関係者、専門家などを交えながら当時の部屋を再現した一室からマックス本人が再現ドラマやインタビューを通して語っていく
・感想
ドラマを既に見終えているので楽しみにしていたし本人の口から当時の事や思考について語られているので興味深い内容は多かった
ただ一方で淡々と回想がされていくばかりで終盤まではマックスが釈放される以前と思われるので仕方なくはあるものの展開らしい展開が無くやや冗長に感じてしまった
友人とも距離を保ちながら親にもバレずに単独でこれだけ大きな裏ビジネスを成功させた、というのは確かに物凄いしそれを成し遂げる秘訣となった彼のサイトやサービスへの並々ならぬこだわりなどが具体的に解説されるのも面白い
だからこそもう少し臨場感のある形に出来なかったのかなぁ…と
部屋まで精巧に再現したんだから尚更
またこれも事実なのでどうにもならない事だけど単独での犯行が相次ぐトラブルの影響もあって崩壊し逮捕に至るまでも大分呆気なく何とも言えない
更に言えばドイツ国内への郵送はともかく国外への郵送が何で見つかる事なく出来たのかも明かされていなかったりと本当に知りたい部分がスルーされていたのもモヤモヤが残った
ドキュメンタリーは事実の改変が許されない
だからこそどう事実をまとめてどんな形でそれを示していくのかにかかっている部分が大きいと思う
そこがあまり上手く出来ていなかったというのが個人的な印象
改めてドラマや映画として完全なノンフィクションではなく着想を得たくらいの範疇で題材を描いていく方が無難なんだなぁと感じる
ネット上でほとんどの犯行が完結しているから尚更なんだろうけど
