とりん

THE FIRST SLAM DUNKのとりんのレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.5
2022年101本目(映画館53本目)

1990年から96年まで週刊少年ジャンプで連載され、TVアニメ化もされていた絶大な人気を誇るバスケ漫画作品が新たにアニメーション映画化。
私より一つ上の世代がハマっていた印象ではあるけれど、私も後追いでコミックを一気読みして、漫画で人生初めて鳥肌立って、手に汗握るほど興奮した漫画だった記憶がある。バスケ漫画といえばこれ(あひるの空と少し迷うけど、興奮度は圧倒的にこっち)だし、人生で指折り数えるくらい好きな漫画である。

そんな作品の新作映画が決まった時に、まず思ったのは今なぜあえて映画化するのっていう疑問。しかも監督は原作者の井上雄彦先生。原作者が映画化作品の脚本や制作に関わるのはこれまでもよくあったが、まさか原作者自らメガホンまでを取るというのは稀というか、観たことない気がする。
さらにビジュアルキーポスターなどが発表された時にはそのCGに違和感もあった。
井上先生が手がけるとはいえ、さすがに畑が違うし、この絵では…という不安がすごく強かったし、上映開始されてからの周りの高評価すら疑っていた。でも始まってしまえばそんなことは杞憂に過ぎなかったことを思い知らされた。

予告編からも全然内容には触れていないが、それが正解。観たものだけが知れるあの興奮。
正直原作ファンじゃなければ観なくて良いレベルというほど、原作知らなかったら全くついていけない気がするし、感想は共有できないと思う。でもファンなら絶対観た方が良い作品だ。ファンは何も前情報を入れずただあの映画を受け止めてほしい。
こんなに興奮して感動するなんて思ってなかった。鳥肌も立ったし、途中普通に泣いてた。

正直原作を最後に読んだのは10年前とかだから、内容ほとんど覚えてない。でもキャラが出て来ればこの人がどんな人だってすぐに思い出したし、いろんなシーンがフラッシュバックしてきた。あの頃の興奮が蘇った。
不安視してたCGも最初はやはり違和感あったものの中盤になる頃には慣れてたし、今の時代のあのCGだからこそこの良い意味でぬるっとした動き、試合中のキレのある躍動感とかが表現できてたと思う。

メインキャラクターの声優がTVアニメシリーズの時から一新したとされてたけど、アニメも見てはいたはずだが、正直全然覚えてなかったので、そこに変な先入観はなかったかな。
あと音の使い方がかなり素晴らしかった。終盤のあのシーンとか、静と動をうまく表現しているし、良いタイミングであのBGM、いやぁたまらない。
主題歌は昔大好きだった10-FEET、TAKUMA歌い方変わったかなと思いはしたものの、音がかっこよかったなぁ。オープニングのThe Birthdayもすごく良かった。
とりん

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