ケイスケ

イノセンツのケイスケのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
3.8
戦わなければ生き残れない!

ノルウェーの郊外にある集合住宅で暮らす4人の子供たちは、夏休みに入り親の目が届かない所で隠された力に目覚める。子供たちは近所で遊ぶ中で力を試すようになる。しかし不思議な力は、無邪気な子供たちの遊びに影を落とし奇妙なことが起こり始める。

いま北欧スリラー映画が多く公開されて嬉しい限り。まあ中にはハマらなかった作品もあるんですけどアメリカのスリラーとはまた違った映画全体を覆う寒々しく閉鎖的な雰囲気が魅力の作品もあったりします。本作は個人的にかなり大好きですね。

監督自身が『童夢』オマージュを公言していますが観ていると相当な影響力を受けてますね。ラストが童夢とほぼ似たような感じなのはどうなのかな…とは思ったり。でもそれを差し引いても映画としてかなり面白かったです。特に中盤から終盤にかけて物語が加速してるどんどん恐ろしくなるのが最高。

超能力描写が抑えた演出で非常にカッコいい。しかし無邪気な子供だからこそ無が無くなり邪気が剥き出しになるのが恐ろしかった。特に最初に暴走してしまうベンが怖いよなあ。お母さんへの冷めた目線がめちゃくちゃ恐ろしかった。てか子役のみんな演技が上手すぎる。

今までに観たことない超能力映画としても面白いし、童夢の実写版…とまで言うと少し語弊があるかもしれませんが、童夢ファンが観てもあのラストバトルが実写で!という意味でニヤリとするかも。まあチョウさんじゃなくて子供同士の戦いだけど笑。