周りに飛び交う悪意の言葉たちに耳を塞いで、息を止めて。

何もかもに嫌気がさしても、ギリギリでなんとか心を保っていたのは、彼女だけの秘密の儀式があったから。

大切なものを一つずつ、空き地に持ち出して粉々に壊す。
そうしなければとっくに自分が壊れていた。

寡黙な表情のその裏に何があるのか、彼女の闇を誰も知ろうとしない。
いいや、多分知りたくない筈だ。
ただ、静かに何も余計なことを言わずにおっとりとした見たままのカタチで微笑んでくれさえすればそれでいいって・・・
そんなのが見え隠れするからまた何か大切なものを壊さなくちゃいけない。

誰か気づいて、誰か認めて
そう叫んだ時に光が少し差し込んだ。

永子役の女優さんがものすごくハマってた。
美人だけど陰キャラ。
憂鬱そうな顔がとても様になるあの顔に本当の笑顔が訪れますように。

以前は仕事の終わった後に睡眠時間削ってでも映画1本は観ていたマシンボーイやが、緊急事態宣言のおかげでスッカリちゃんと寝る生活に慣れてしまったからば最近は短編ばかり観ている気が……スンスン、U-NEXT様々！

最近手の震えが止まらんのよスンスン、って女の子の話

そうなんよ！おっとり系ヒロインの永子ちゃんは日々ストレスとの戦いに打ちのめされていましてね、親が離婚した煽りを受けて大学進学を諦めて、年頃なんに家業のクリーニング屋をひとりきりもり、母親はパチンコに入り浸り顔を合わせれば愚痴ばかり、言い寄ってくる男は正真正銘のバカ！友達達と会っても他人の悪口ばかりで退屈不快、そんな永子ちゃんにはある秘密が……
ほい！ストレスが溜まってきたらば河原でバットぶん回して落ちてるゴミとかぶっ壊しまくるんよね！ふんぎゃー！
しかし、そんな彼女の前にある男がクリーニング屋の客として現われるんよ！何故か永子が暴れ回った河原の惨状を写した写真を持っている男の正体目的とは？

マシンボーイは観終わったあとに割とポジティブな印象を持ったんやが、他の方のレビューを読むとネガティブな受け止め方をしている方も多くて、改めて終盤だけもう一度観てみたよね！
マシンボーイには解放感とまでは言わないまでも、ものを壊さねば心のバランスを保てなかった永子が1歩踏み出したように思えたんやけども、確かに逆の捉え方が出来るラストシーンでマシンボーイは大混乱よ！作家の方はどういう意図やったんかぜひ知りたいし、フォロワーさん達の意見も知りたいからばU-NEXTユーザーの方はぜひ観てくれよね！

もうひとつだけU-NEXTユーザーの皆に本作を推すとすれば……永子ちゃん役の子はけしてずば抜けた美人ではないけども、めちゃ儚げな表情でめちゃ魅力的な声の女優さんやったからばぜひもっといろんな映画に出て欲しいよね！バカ男に金投げつけたり、写真の男にブチキレる永子ちゃん最高！やったー！

今月は何かと時間の余裕がないもので気軽に観れる短編映画に触れてみた。内容は相も変わらず何も知らない。だけど、何かしらタイトルに惹かれたのかも知れない。

そんな、気になるタイトルは「こわす。」一体、何を壊すのかな。限りなくマイナー路線の作品やと思うけど気になったので仕方ない。監督やキャスト含め誰ヒトリ知らないが、敢えてそういう環境に身を置いてみたい気持ちが高まる。

さてと、ヒロインは言いたいコトがまるで何も言えないような控えめな女性。クリーニング屋で働く。だけど、その反動からか…河川敷のようなトコロでモノを壊しまくるお話。

しかも、金属バットで。

金属バットちゅうのが良いチョイスやん。その破壊力は抜群やから。かよわい女性のスイングでも壊せないものはないのだ。ヒトに見られたらかなりヤバい行為やけど。

友達からもらったリンゴ。

笑顔で受け取りながらも容赦なく叩き潰す。その様が逆に気に入ってしまう。まさに、誰にもいえない裏の顔やんね。

そんな、日々のストレスを金属バットに託す彼女の生活の一部を切り取ったテイスト。だけど、クリーニング屋でヒトリの客の登場により、その内に秘めた感情が揺れ動く。ってな感じかな。

こわす者。魅了される者。

意外な流れで個人的には中々と楽しめたり。とある視点の一風変わった作品としては割と面白かったかな。これで仮に2時間あったら、また話は変わると思うが、このぐらいの尺が丁度良いと感じる今日この頃。