空(カラ)の味の作品情報・感想・評価・動画配信

「空(カラ)の味」に投稿された感想・評価

TT

TTの感想・評価

3.0
主演の演技はずっと観ていられる。だからこそお面のシーンのような演出は余計に感じた。父・母・兄の3人の演技がきつい。
荒井栞

荒井栞の感想・評価

3.7
繊細で敏感な聡子が摂食障害になりそして克服していく様を描いた作品。
過食嘔吐をかなり忠実に描いている為見るのが怖くて1度断念したのですが、思ったより、穏やかに時間が流れる作品でした。
聡子の繊細さは手に取る様に分かるし、なんならもっと激しく描いてくれても良いくらいでした。
摂食障害の忠実さも見事です。ほぼ同じ様なことを私もしていました。
言葉で表せない大きな不安を前に体が動かなくなり、気がついたら友達の予定を断っている、気がついたら学校を行かなくなっている。
環境は違えど苦しんでいる子は沢山いる。
作中の重要人物、マキさんが言っていましたが「なれるようになれればいいね」この言葉が1番の薬かなとそう思います。
自分を見てるかのようですごく辛かった。
カロリーを細かく記録したり、夜中に詰めたお菓子を昼に買い直すシーンがリアルすぎます…

マキさんに摂食のことを話してる時、ただにこにこしてうなずいて、そして抱きしめてくれて。涙がとまらない😭😭

何より聡子のお友達が素敵でした!!
察してるんだろうけど特に何も言わない。言葉をかけてもらっても、欲しかったのはそれじゃないってこと結構あると思うので、2人の距離感に少しほっとしました。

すっごくすっごく言いたいのは、
誰が何をどれくらい食べようが自由なんだから口出すなよ。あと食べる時ぐらいハットとれよ。
父親と死別しているのに明るく優しく振る舞える友人のように、自分より辛そうなのにそれを見せないで頑張っている人を見ると辛くなるってあるよね…
勇気づけられるんじゃなくて。
監督の経験から描き出されたであろう拒食過食症のリアリティ。
食べて吐く地獄スパイラルと、それを取り巻く家族友達のやさしさと上手くやりとりできないもどかしさ。時間が長く感じる場面が多いが、それもこのリアルさの表現か。
後半マキの登場が転機になる。救いと別れのかなしさ。
独特のスタイル。
激しい感情?を表す謎ダンス
顔に光を当てない撮影。
幻想シーン等々。
観るタイミングが合っていたのか、誤っていたのかわからないけど、とても、とてもヒリヒリした。
共感いうよりも、「共鳴」「共振」が近い感覚だった。

「自分よりもっと大変な人がいるはずなのに」

「ただの甘えなのに」

「自分に無いもの、持ってないものばかり集めてしまう」

「やっぱり、ごめん」

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自分と同じようなことを思ったことがあって、それを映画にしてくれた人がいて、よかった。

また時間をおいて観直したい。
【事前情報】
最初に言っておきたいのは、気持ちが落ちている時は絶対観てはいけないという事🙅‍♂️
苦しい過去や、メンタルやられた経験がある人も、その当時を思い出してしまうので、気持ちの整理がついていない人は鑑賞を控えた方がいいかと。
今作は、塚田万理奈監督の初長編監督作品で、ご自身の経験を元に作ったそう。
主演の堀春菜さんは全編スッピンで、摂食障害の聡子を演じるのに中々のリアリティがあります。



👇以下、ネタバレ含みます👇
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【所感】
全編を通して、余白の多い作品だなと思いました。
ただその余白が、凄く重たくて、辛い。
「ごめんなさい、ごめんなさい。」
聡子の悲痛な叫びが聞こえる。
リモコン📱を綺麗に揃えたり、石鹸🧼で念入りに手を洗ったり。
衝動的におやつを食べて、トイレで戻してしまう。

ある夜、家族で食卓を囲んでいる最中、聡子がトイレのため席を外す。
戻ると、重苦しい雰囲気になっていた。
聡子が辛い思いをしているのは家族みな気づいているのだけど、聡子の本当の気持ちは分かってあげれない。
このギャップが本当に苦しい。
お互いの、分かってもらえない苦しみと、分かってあげれない苦しみが伝わってきて、辛いシーンです。

聡子が初めて病院へ行く際、マキという女性と運命的な出会いをする。
このマキという女性、一言で言うとメンヘラっぽいのだが、それはあまり適切な表現ではない気もする。
これ以降、マキの独壇場というか、完全に持っていってしまったと表現すればいいのか。
それぐらい強烈で、闇の深い存在の女性で、聡子にとって重要な人物になっていきます。

【まとめ】
神社で妖怪のお面をかぶって踊る姿の人を見て、マキが「チョー楽しそう‼️」と喜んでいると、聡子が微笑みながら「なるほど」とうなずく。
食べて吐き出すという、"空(カラ)の味"を味わう事で、刹那的に苦しみから逃れようとしていた聡子自身の姿を、投影したのだろうか🙄
摂食障害の聡子にとって、何が救いになるかは分からないけど、マキと出会った事で確実に見える世界は変わったのだろうと感じました😌
2021.0301
監督塚田万理奈
出演堀 春菜
  松井薫平
  南久松真奈
ダンス部の女子高生 聡子は 家族や友人に囲まれて 充実した 日々を 送っていたが いつしか 自身が 摂食障害に 陥っている事に気付くが.....😭理由も 分からず 周囲に相談する事も 出来ず 追い詰められていく‼️
兄 けいたが 目撃した事で 家族にも 病気の事が バレて病院に いく事になり そこで出会った マキとの 交流を 通じて不安感に 苛まれる心が 解き解されていくが.....



女性のダイエット「痩せたい」「綺麗になりたい」と思い始めた事が逃れられない感情に堕ちていく😱
女子高生にあり得る リアリティーに 溢れて 悪のループへと ハマっていく様を 見事に 描いている作品😂

Amazon prime
mintia

mintiaの感想・評価

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私的な感想になってしまいますが

最近映画をみるほどのモチベーション?がないなーってアニメとかYouTubeみていました。
ってとこに久しぶりに気が向いて、、、なぜ私はこれをセレクトしたんだ!w

でも結果いろいろ感じられて有意義な作品でした。
原作があるのか調べてないけど文章の表現もあっていそうで、もしあるなら読んでみたい。

このレビューはネタバレを含みます


【日記】

「私よりもっと苦しんでる人がいるのに」という叱責は馬鹿げて思える。
「私はその人等と比べて幸福なはずなのに」その幸福を感じられない自分を責め始める。罪悪感とか自責の念に自分を晒すことほど罪なことはない気がしてくる。結局それも自傷行為の一環なんだろう。
「もっと辛い人って?」
「アフリカの子供…とか?」
他人の不幸と自分の不幸を比較するもんじゃないし、そもそも他人の幸不幸を推し量ろうとする行為にはどうしても傲慢な匂いがする。アフリカの子供が不幸だと誰が決めた?片親の子供は不幸?五体満足じゃない人は不幸なのか?幸か不幸かは自身が決めることであって、人様に決めつけられると腹が立つのではないか

「今までは、自分に無いものや、失くしたものばかり数えていた」
自分にないものばかり求めるのも苦しいが、現実に満足し切ってしまうのも欲のない老人みたいになり生活から鮮やかさは失われる。このバランスが難しい。

欠乏感との向き合い方
自分にないものばかりが思考を占領して苦しくなる時は、自分の手の内にあるものを丁寧に観察する。「これはあの時あれだけ努力して手に入れたな」とか、「あの時あれだけ耐えたから今これが得られてるな」という風に今の自分にあるものを一つ一つ大切に、宝物みたいに眺めていく。これは欠乏感に襲われた時の私のやり方だと思っていた。しかし終盤、医者に対する主人公の台詞によってこれが私なりのやり方ではないと知って驚いた。
主人公も欠乏感と上手くと折り合いがつけられず、暴食したり吐いたり泣いたりする。バランスが取れず、振り子が右に左に不安定に揺れる。この危うい人間味が愛しかった。
あなたの欠けた部分も私の欠けた部分も、まるっと全部愛せたらいいのにね。計画通りに進まない人生も、非効率的な思考回路も、人に救われてしまう不完全な自分も、どんな側面も自分を形作る一側面として、それはそれで愛したいし、引いては他人もそんな風に愛していきたいよね
お母さんが聡子ちゃんをおんぶして階段登るシーンは泣けた(泣いた)

「なりたいように、なれればいいね」
祈りを含むようなこの台詞が一番好きだ
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