隣同士でいちゃついている中学生男女（西方と高木さん）の中学生最後の夏休みを描いた恋愛モノ。原作は2巻くらいまでテレビアニメ版は未視聴ですが流れとしてはショートストーリーで西方が高木さんに翻弄されて見ている側が青春の郷愁に浸れる（そんな青春でなくても気分は味わえる）仕様となっています。映画版である本作ではメインは拾った猫を2人が神社で育てつつ新たな飼い主を探すというものになっておりサイドストーリーで女子3人の友情が描かれています。簡単にいえば夏休みを2人で過ごす、それだけの話ですが各種イベントが2人の仲を進展させ感慨深いラストに繋がるという素敵な仕様でした。
本編は小豆島土庄町近辺が舞台となっているとのことですが住民が親切でイベントも豊富とあって移住したくなりますが、こんなリア充カップルを見せつけられて直ぐに尊死させられそうです。ラブコメの男子学生は道化じみた親友か恋のライバルかみたいになりますが本作ではモブ的でありながらも花火大会でキチンと手助けてしてくれる良い奴らで大変好ましかったです。
2013年に始まった本作はラブコメとしてヒットしたのみならず後にエピゴーネンとまではいきませんが構造を習った作品が多数輩出したことで「高木さん系」という名称を得るパイオニア的作品となりました。この系統は"タイトルに「〇〇さん」とヒロインの名前が入る、基本的に男女カップル1対1のやり取りが続き、恋敵が現れない、女子側が気になる男子にかまうパターンが多い、なかなかくっ付かなくて焦れったくなるけどニヤニヤできる、ほとんど男性向けの作品だが、学生から社会人まで幅広く楽しめる"という特徴があるとのことです。今後似た作品を鑑賞したときの参考にしたいと思いました。
