このレビューはネタバレを含みます
犬神家の遺産相続の揉め事に金田一耕助が駆り出されるミステリー。琴の先生の岸田今日子が場違いな存在感でしたが、そもそも何しに出てきたんじゃ…?
演技はいいのに配役が酷い…。ハマっている人が殆どいなかったです。石坂浩二も悪くないけど今一つ。小汚いキャラが全く活かされず、活躍の描写も薄い。
軽くてダサい劇伴に、いくら何でも雑すぎる音響。新喜劇やら漫才みたいにこっち向いた間抜けな構図に酷すぎる編集。整合性ゼロの高速カットバックや、必要性が理解できない浅い効果の数々。
山程ある細かいツッコミどころは措いても、脚本上の穴も酷い。主観的なシーンと客観的なシーンの選択が滅茶苦茶でした。ラストシーンに唐突に空気の変わる無理矢理なまとめ方も、強烈に気色悪かったです。猿蔵とか何だよそれ。
何も得られるものはなく、幼い頃に見た記憶のままにしておいた方がよかったなと心底思った映画でした。