『愛なのに』が愛を受け入れる話であれば、本作は愛に気付く話。
主人公はよく足をつる。
浮気相手である編集者の青年とセックス中に足をつり、
青年にマッサージをしてもらうが、あまりしっくりこない。
後半、食卓で足がつり、夫にマッサージしてもらう。
それにはすごくしっくりきて、思わず涙を流してしまう。
(パンフによるとこれは女優の方のアドリブだったらしい!)
この愛に気付く瞬間、とても素敵すぎて、大好きなシーン。
そして、言い争いをすることでも愛に気付く。
今泉監督お得意の"全員集合"で言い争っている中で、
その滑稽な姿に笑いながらも、彼らの真実の姿が現れてくる。
愛に気付く瞬間はこうやって、ふとしたときに現れるのかもしれない。
とかっこつけたことを言ってみたが、
今泉監督はそういった日常的な愛を描くし、
城定監督では身体の感覚的な部分で愛を描いているところが
まさにそれに通じているのかもしれない。
ちょっと時間なくてできなそうだけど、LR15の2作品を連続で見てみたかったな。