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べネシアフレニアのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

べネシアフレニア(2021年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

2024/01/07鑑賞。44点。
不必要な社会派メッセージを入れた上、スプラッター描写も中途半端なため、プロットは面白そうなのに空回りした作品。
死体でマリオネット。
パージで出てきそうなマスク祭り。

〈あらすじ・ネタバレあり〉
イタリア、ヴェネツィア。
観光客のカップルは、現地のパフォーマーらしきマスクの男に撮影のお願いをするが、マスクの男は2人を襲って連れ去る。
そのマスクは、ヴェルディのオペラ作品【リゴレット】の主人公である"道化師・リゴレット"にそっくり。
その犯行は大勢に目撃されたが、パフォーマンスの一環だと思われて特に騒がれなかった。

ヴェネツィアでは、観光客が大騒ぎすることや環境を破壊することに対して多くの現地民がデモを起こしている状況だった。

結婚を控えるイサは弟・ホセや友人のスザナやアランツァ、アランツァの彼氏・ハビと水上タクシーを使って、本島へ移動しホテルにチェックインする。
その途中でリゴレットが乗り込んできて嫌がらせをしてくるが、運転手のジャコモが追い払ってくれる。
その後ディナーに向かったイサたちは、ペストドクターとピエロマスクを被った2人組に「プライベート・パーティーに招待したい」と誘われるが、それを断る。

バーで悪酔いしたイサたちは、ペストドクターを偶然通りで見かけて尾行し、プライベート・パーティーに参加するとテリアカという酒を飲みまくる。
イサの弟・ホセは、パーティー中にペストドクターと話してそのまま行方をくらます。

ホセを探すものの、写真嫌いのため彼の写った写真はない。そのうえホセはパスポートを紛失しており、ホテルの部屋もちゃんと予約できてなかったため"ホセがヴェネツィアにいた"という証拠がないのだ。

警察も頼り甲斐がなく、大使館に助けを求めることにしたイサはスザナと一緒に一旦本島を離れるが、結局助けてもらえず。

その頃本当に残ったアランツァとハビは、唯一ホセが映っているスーパー8フィルムの映像を現像するためヴェネツィア本島中を走り回る。
彼らの動きに気づいたリゴレットは、ハビの首を切断して殺すが、その直後ペストドクターが現れて「アランツァを殺すな」と止めに入る。

アランツァは廃墟となった精神病院に連れて行かれ、そこで監禁されているホセと再会する。
ペストドクターとピエロマスクは夫婦、ペストドクターとリゴレットは双子の兄弟だった。
ペストドクターの正体は精神科医のウーゴ、ピエロマスクはウーゴの妻、リゴレットはウーゴの弟・ピエロだった。
ウーゴと彼の妻は、観光反対運動で起きた事故によって息子を失っており、その原因を作った観光客をヴェネツィアから排除するために彼らを拉致して暴行を加えていた。
2人は命を奪わない方針だったが、元々最後だったピエロはより過激なやり方を好み、ウーゴ夫妻とは別行動をとって観光客を殺害していたのだ。

運河からハビの死体が発見される。
水上タクシーの運転手・ジャコモは、ホセのことを覚えており、本当に戻ってきたイサとスザナに協力を申し出る。
スーパー8フィルムを現像した店員も現れ、ホセがヴェネツィアにいたことが証明されて警察のブルネリ警部が捜査に乗り出す。

ジャコモの水上タクシーに乗り込んできた時、リゴレットがオペラ鑑賞券を渡してきたと思い出したイサ。
ジャコモに聞いたところ、鑑賞券の舞台であるマニン劇場は閉鎖されているはず。
イサとスザナ、ジャコモ、ブルネリ警部はマニン劇場に向かう。
リゴレットによってスザナは無惨に殺され、ブルネリがリゴレットを射殺する。

警察は、"ウーゴが勤務していた精神病院にホセとアランツァが監禁されている可能性"を考えて特殊部隊を送る。
そこでホセとアランツァを無事保護し、同じ場所でウーゴ夫妻の死体を見つける。

イタリアのニュースで、生前のウーゴ夫妻が"ヴェネツィアの観光客はペストだ。彼らは突然現れて街を汚し、そして消えていく。それを阻止するため、観光客を拉致・暴行して恐怖を与えた"と自供の映像が流される。

イサたちはスペインに帰国し、今回の一件で自分に理解を示さず一方的に意見を言うだけだったフィアンセとの婚約を破棄する。

事件は終結したが、ウーゴの意志を継いだ新たなグループが誕生したことが示唆されてEND。
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