B5版

ブラック・フォンのB5版のレビュー・感想・評価

ブラック・フォン(2022年製作の映画)
3.2
70年代、次々と少年が消える街。
グラバー(人攫い)がいるんだと噂は回り、行方不明者は誰も帰らない。一番大事な親友も…
ある日主人公も謎の男に誘拐される。

目が覚めると閉ざされた扉、暗い部屋に一人。絶体絶命の状況の中で回線がぶつ切れた黒電話からは聞こえてくるはずのない呼び鈴。
電話の相手は過去に行方不明となった少年達の声で…

ホラー鑑賞は叫ぶ迷惑客になる自信があるので興味あるけど映画館では観れない小心者です。
幽霊より生身の人間の方が怖いパターンの作品。スリリングだし、よくまとまっていて面白かった。
予知夢、死者からの声などこの作品には超常現象がいくつも登場する。
大人はそれを否定するが、子供らの間ではそれらは自然なことのように扱われ、各々の武器として誘拐犯の真相に迫っていく。

大人の残酷さや無理解に屈服せず、少年少女たちは結束して恐怖と戦い、困難に打ち勝つ。
事件を経て、ひとつ逞しくなる。
『IT(2017)』といい、ホラーと『スタンド・バイミー』的要素の親和性って意外と高いんだなぁと改めて思った。
スマホがないひと昔前の時代設定はミステリで扱いやすいだろうし、今後こういうノスタルジーホラーみたいな作品増えるかもね。
B5版

B5版