Renさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

ポッポー!(2019年製作の映画)

3.0

そうそう、これぞショートフィルム!
「鳩時計ならぬ人時計」「時計の中には彼の生活がある」というアイデア勝負で、7分の中に色々な目新しさと展開を詰め込んでいるのが素晴らしい!10〜15年前のピクサーの短
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Yello(2020年製作の映画)

2.0

空港で「Hello」と挨拶をしただけで逃げられたあるアジア人女性の経験を、ポップなアニメーションで見せるショートフィルムです。
これだけ人種差別云々が語られてる時代でも、絶対に心の奥底で0.001%は
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.0

正直ごちゃごちゃ書いておすすめするよりとりあえず観てよ、な映画なのだけど、一回観ての雑感を纏める。『空白』と同時期にこの作品が公開されている奇跡。

152分のうち9割5分近くは出ずっぱりだろうと思わ
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空白(2021年製作の映画)

4.5

年間ベスト入り確定。評判通りの大傑作でした。古田新太、松坂桃李をはじめ、寺島しのぶ、藤原季節、田畑智子ら役者陣も誰一人欠けることなく完璧。高カロリーな映画。

正義と悪、被害者と加害者などという分かり
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.5

『空白』公開前に観賞。『ヒメアノ〜ル』以来の𠮷田恵輔作品だったが、純粋に人間ドラマ、スポーツものを描くのも上手くて、非常に楽しめた。

俳優陣が適材適所。うだつの上がらない松ケン、お調子者感漂う柄本時
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.5

劇場初マッツ。これは北欧の至宝...。オトナの『イエスマン "YES"は人生のパスワード』であり、コロナ禍に大酒を飲むイケおじ達を見させられる罪な映画。良かった!

仮説の検証という大義名分を掲げ、身
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

2.0

『哀愁しんでれら』と同じTSUTAYAクリエイターズプログラム作品とのことで期待して行ったのだけど、完全にnot for meだった。今回は否定派の立場からの感想。

創作が現実に影響を受けているのは
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

2.0

ロバート・ゼメキスもアン・ハサウェイも何やってるんだ...?この座組みで2020年に作られた意図も良く分からないままぬるっと終わってしまった...。

強いのか弱いのかよく分からない魔女達が、気に食わ
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オールド(2021年製作の映画)

3.5

普通に楽しめました。『アンブレイカブル』以降、勝手にどんでん返しを期待されて可哀想などと思いつつ、そこだけじゃないアイデアが沢山あってよかったです。

全編通して、溜めの演出が効いていました。「なんか
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ティガームービー/プーさんの贈りもの(1999年製作の映画)

4.5

VHSで繰り返し観ていた。超大傑作なのに、あまりに一般的に知られていなさすぎる!『くまのプーさん』シリーズで一番好きだし、ディズニーアニメーション作品でもトップ5には入れたい。

テーマはど直球に「家
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オリバー ニューヨーク子猫ものがたり(1988年製作の映画)

3.5

普通に面白いです。第二黄金期突入前夜、ディズニー覚醒のきっかけとなる名作。興業面で見ても前作の2倍近い数字を叩き出し、暗黒期を脱した作品になると言える。

兎にも角にもキャラクターが可愛い。ディズニー
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美女と野獣(1991年製作の映画)

5.0

オールタイムベスト。とんでもない傑作。アニメーション映画として初めてアカデミー賞 "作品賞" にもノミネートされており、名実ともにディズニー最高傑作の一つと言えるだろう。

普通にいい話すぎる。真実の
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.5

大好き。黄色を大胆に使ったポスターがおしゃれ。クセ強めな家族がクセ強めなトラブルに見舞われながらカリフォルニアを目指す傑作ロードムービー。

オンボロのワゴンに乗って、バラバラでどうしようもない家族が
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

原作既読。短編集『女のいない男たち』収録の『ドライブ・マイ・カー』『シェエラザード』『木野』を換骨奪胎し、さらに独自の肉付けとロシア戯曲の要素を入れ込んで3時間に纏め上げたとんでもない力作だ。『バーニ>>続きを読む

鳩の撃退法(2021年製作の映画)

2.5

うるさくない方の藤原竜也。てんでバラバラな事件に線を引いていく『パルプ・フィクション』感と、創作が現実を越える感じから「今昔タランティーノ ハイブリッド映画」のようにちょっと思いました。あまり無い手触>>続きを読む

うみべの女の子(2021年製作の映画)

2.5

ヒリヒリし続けた107分。原作未読だが、おそらく漫画の雰囲気を投射することには成功しているのではないかと想像できるくらい、空気感がブレることなくガッチリ固まっていたとは思った。

あまりに青い、あまり
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イカロス(2017年製作の映画)

4.0

第90回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門を制した大問題作。この映画を全世界に公開した裏側で誰もひっそりと消されていないことを祈る。東京オリンピックも終わり、パラリンピック真っ只中にこの映画を薦める>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.0

超高評価も余裕で納得できるほど、前作を何十倍にもブラッシュアップしていた。細かいことを抜きにしてめちゃくちゃ面白かった!MCU?ケッ!って感じの人にこそ観て欲しいDCの本気アンチヒーロームービー。今作>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.5

2020年代のヒューマニズムを最高な形で捉えた傑作。今夏家族と友達と恋人と勿論一人でも観るべき!夏休みのお祭り映画としても超最高。今年一劇場で泣いた。

確実に影響下にあるであろう『トゥルーマン・ショ
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.5

凄い。単調で静謐な語り口の中に、無数のメタファーを入れ込んで圧倒する力作です。『万引き家族』とパルム・ドールを争ったのも納得の作品でした。

ポスターにでかでかと “ミステリー“ の文字を打ち出してい
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砕け散るところを見せてあげる(2021年製作の映画)

2.5

地雷の匂いがしていたので劇場観賞は見送りましたが、名作風のタイトルと大好きな清原果耶に惹かれ配信で観ました。駄作とは言わないけど入り込めず...。

まず、文学をそのまま台詞に落とし込んだかのようなカ
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.5

単館系青春映画に新たな名作が誕生。ものづくり×夏休み×SF、このキラキラ感が眩しくて羨ましくて、最高のカタルシスを残す良い映画でした。

乗りました、サマーフィルムに。楽しそう〜っていうのが第一印象。
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.5

めーっっちゃおもしろい!『ハングマンズ・ノット』を観たときはラディカルな割にノれなかったけど、今作はコメディもアクションも大衆向けに超パワーアップ!ミニシアター系邦画の良作!

多方面のあるあるへ毒を
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ジャングル・クルーズ(2020年製作の映画)

2.5

THXにて。何とも言えない....これの何倍もハチャメチャで見せ場も面白さもてんこ盛りなアドベンチャーものが見られると思っていたので若干の拍子抜け感も否めず、でした。

まず第一に、ヒットしてくれ。そ
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ミスミソウ(2017年製作の映画)

4.0

機会を逃し続けていたため、初観賞。いじめられている女子中学生が首謀者たちへ血みどろの復讐を行う、だけの話じゃ全然なかった...。

雪と血の相性は最高。最近だと『るろうに剣心 最終章 The Begi
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映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(2021年製作の映画)

4.0

最近全く追えていなかった劇場版しんちゃんでしたが、観てよかった〜!この魅力を伝えるには、ミステリーという特性上ネタバレせざるをえない....ということで、警告後ネタバレありです。

泣きました。こんな
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.5

『時をかける少女』以降の細田守作品は全て観ていますが、なんとか今作は表層の派手さで楽しんで観られたほうだった。が、やはり脚本・テーマへの問題は山積み。

「物語の緻密さ・テーマへの共感性」は皆無だった
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いとみち(2020年製作の映画)

4.0

津軽弁×メイド喫茶×三味線=いい映画。役者陣からロケ地、主題歌に至るまで地元愛に溢れた一作でした。近年の、ミニシアター系邦画の名作ラインナップに仲間入りです。

小坂大魔王の登場にびっくりしつつ、登場
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.5

開始早々Charli XCXの『Boys』が流れ、めっちゃお洒落なこと始まる!という高揚感と同時に、クラブらしき場所で踊る男性の股間付近をアップで見せる露骨さ。面白いんだろうな〜って思って観に行ったら>>続きを読む

戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

3.0

名作を映画館で初観賞。開始10秒で「あんたがロレンスかい!」と突っ込みを入れつつ(デヴィッド・ボウイかと思ってた)、その後はとにかく集中しっぱなしの123分だった。

強烈な存在感から放たれるオーラに
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Arc アーク(2021年製作の映画)

3.0

2時間半睡眠→授業→課題提出→研究室 の半ば朦朧とした頭で映画館へ向かい今作を観賞。正直半分程度しか咀嚼しきれていないと思うけど、頑張ってまとめる。

前半、静かだけど観たことのないSF体験で楽しめた
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MEMORIES(1995年製作の映画)

3.5

『アキラ AKIRA』の大友克洋監修、相変わらずのぬるぬる動く手書きアニメーションで送られるオムニバス作品。三者三様の魅力が楽しめる良作だった。

第一話『彼女の想いで』
今作で最も入り組んでいて見応
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ピーターラビット2/バーナバスの誘惑(2020年製作の映画)

3.5

幼い頃、お父さんがパイにされたエピソードを知って軽いトラウマになって以来退けてきたピーターラビット。前作未観で観てみたところ......想像以上の面白さ!勿体ないことしてた...。

想像の4倍可愛く
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.5

90分で何人の人間がくたばるのか。コロナ禍のフラストレーションをバイオレンスに解消してくれたアクション映画!

まず、冴えないお父さんだが実は裏の顔は最強・凄腕の復讐者だった、的な導入じゃないのが面白
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映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット(2021年製作の映画)

2.5

なんか頼んでないのに命賭け始めた。正直総合的には前作のほうが好みです。そして相変わらず、“凡なトリックを埋め合わせるが如く演者のオーバー演技で無理やり惹きつける“ パワープレイは引き継いでいました。>>続きを読む

映画 賭ケグルイ(2019年製作の映画)

3.0

漫画は途中まで読んでいてアニメは未観。新進気鋭の若手俳優による変顔演技格闘技、ギャンブル映画というよりもこれは、英勉監督の総合演習による顔面オリンピックです。

そりゃSPECやカイジに比べたら緊迫感
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