モモモさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.0

ワンダビジョンに屈してディズニーマイナスに加入したので、遂に本作も初鑑賞。
妄想を0から具現化する「完全な作り物」である「アニメ」とは「こうあるべきだ」とピクサーが胸を張って提供するセンスオブワンダー
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ヒッチャー ニューマスター版(1986年製作の映画)

4.3

「ブレードランナー」を初めて観た中学生の時にルドガーの事を調べた過程で本作のタイトルだけは把握していたのだが…もっと早く観るべきだったという後悔と初鑑賞が映画館で良かったという喜びが混ざる最高のリバイ>>続きを読む

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

4.0

やはりイ・ビョンホンは強いストレスがかかる状況や悲惨な目に合えば合うほど輝くのだと証明してくれる「アイリッシュマン」と同系統の「ホモソーシャルの進む先は破滅」と「忠誠の崩壊」を描く韓国産政治陰謀劇。>>続きを読む

機動戦士ガンダム F91(1991年製作の映画)

4.0

「粛正しようと言うのだ!」と自棄になっちゃった男に地球も連邦も破壊されていれば良かったのだ…と思ってしまう終わらない戦争と腐敗を描くガンダムF91。
物語としては初代やZと同じ「住居としていたスペース
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デンジャー・ゾーン(2021年製作の映画)

3.4

木曜洋画劇場で流れていた様な懐かしさを感じてしまうダメな時のNetflix映画。
キャメロン、ブロムカンプ的デザインのガジェットデザインとリー・ワネル「アップグレード」に80年代SFアクションの物語と
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ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)

3.9

ドルビーシネマ版再上映で遂に平成ガメラを映画館で。
僕の趣味嗜好は「邪神覚醒」はオールタイムベストの1本、前2作は「好きだが偏愛の対象では無い」だったのだが「映画館で観る」というのはやはり恐ろしい程の
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.9

「RAW」や「REVENGE」の系譜に連なるホラー映画かと思いきや「異食症」を題材にトラウマ、自己否定、連鎖するモラハラからの脱却と再生を描く真っ当な人間ドラマを描く作品だった。
リストカット描写や体
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銀魂 THE FINAL(2021年製作の映画)

4.0

「無限列車編」は「物語の途中で始まって物語の途中で終わる映画」でしたけど「銀魂 THE FINAL 」はその上を越えていく「物語の途中で始まって物語がキチンと完結する映画」でしたね。
前者はアニメ26
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.9

「釜山行き」待望の続編は物語規模とガンアクション増し増しカーチェイス特化の韓国産「マッドマックス2」×「ワールドウォーZ」なファミリー・ゾンビ・ポップコーンムービー。
前作にあった丁寧な人物描写、主人
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劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ(2013年製作の映画)

4.3

THE FINALを観に行きたいが世の状況が状況で中々都合が合わず。
Netflixに本作があったので公開以来の再鑑賞。
原作本を買い揃えていたのは「NARUTO」「BLEACH」だがアニメとして思い
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ミッドナイト・スカイ(2020年製作の映画)

3.5

ガチガチのSFロジックを期待して観てしまったので肩透かしを喰らってしまった。
「アド・アストラ」と同カテゴライズの内省的で心象風景をSFに投影する作品だ。こちらの方が寡黙な作品ではあるが。
「何故?」
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.3

序破Qのリバイバルは純粋に興奮の一言でしたけど、本作は「マジで今映画館で旧劇観てるよ…」という感動で胸が一杯でしたね。
TV版の総集編である「DEATH(TRUE)2」の「総集編としての機能を果たして
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燃えよデブゴン/TOKYO MISSION(2020年製作の映画)

3.6

太ってもドニーさんは格好良い!ドニーさん谷垣監督製高水準アクション!は良いのだが…流石にそれ以外の作品上の粗が目立ち過ぎて鑑賞中に冷めてしまう瞬間が多々ある「ドニーさんIN TOKYO」映画。
「この
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GANTZ:O(2016年製作の映画)

4.0

劇場公開時にTOHOなんばで本作を観たんで思い出補正&感慨深さ増し増しだったんですが、そういった贔屓目を抜いて再見してみてもやはり面白い。
「GANTZ」の映像化としての決定盤。これがあるなら今までの
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6アンダーグラウンド(2019年製作の映画)

3.9

「13時間」で持ち直したかと思いきや「トランスフォーマー ロストエイジ」から加速したベイの暴走は止まる事を知らない。誰か止めてやれという気持ちとこのまま振り切ってくれという気持ちが同時に存在している。>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

4.1

最初に観たインディが本作だったという事が一番大きい気もするが(なのでシリーズに対しての思い入れも無に等しい)個人的には4作の中で1番好きなんですよね。元々オカルト好きSF好きなんで「円盤オチ」「宇宙人>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

3.9

2020年の今となってはリヴァーもコネリーもいないのだから、不思議な気持ちだ。彼らへの認識がフィルムの中で止まってしまっている。いい事なのか、悪い事なのか。
「やっぱりこれで完結で良かったんじゃないか
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オールド・ガード(2020年製作の映画)

3.6

シャーリーズ・セロンが不老不死の超人を演じるアクション映画!?面白くない訳がないじゃん!と期待を上げすぎて観てしまったのがダメだったのかもしれない。
ラストの連携アクションは程々に良かったが全体を通し
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

3.8

滅茶苦茶行き当たりばったりで、意外と敵には負けるし捕らえられるし、だけどチームで最終的には勝利してしまう。
「インディ・ジョーンズ(と愉快な仲間達)/魔宮の伝説」の方が正しい。
キメる所で銃が無くてと
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タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.9

話題に随分と遅れての鑑賞。
「ジョン・ウィック」シリーズや「悪女」と言ったアクションクオリティインフラに追随するワンカットフェチ大興奮長回しアクションを孕んだ秀作。
前述した中盤でのワンカットシーンで
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式日-SHIKI-JITSU-(2000年製作の映画)

3.7

庵野秀明監督作品の中で岩井俊二は庵野秀明を演じたが、岩井俊二監督作品の中では庵野秀明は庵野秀明を演じた。
「監督」という主役を置く事で作家が全裸になった作品ですよ。
「俺はこういう男!俺はこういう映像
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地球最後の男(1964年製作の映画)

3.4

原作に忠実な「地球最後の男」映画化と聞くと「いやいや!アイアムレジェンドだって別エンディングverだと原作の骨格に忠実ですよ!」と擁護したくなるんですが…実際に鑑賞してみるとぐうの音も出ないですね…。>>続きを読む

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

4.0

「バッド・ジーニアス」で主演のチュティモン・ジョンジャルーンスックジンに心奪われたので本作も迷わず鑑賞。
留学帰りの主人公が「こんまりメソッドで断捨離じゃ!ミニマムさいこー!!」と意識高めの実家改造計
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ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

4.1

映画の物語、内容を楽しむのではなく作った人間「庵野秀明」を楽しむ事が出来るか否かを問う「作家性映画」の傑作。
早く物量勝負のカッティング。
当時として革命的なデジタルカメラだから出来る俯瞰、ロー、ハイ
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オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

4.3

個人的にはダグ・リーマン作品最高傑作な一本。
トム・クルーズ作品の中でもトップ3に入る映画だ。
完成台本無しで撮影に臨むダグ監督の演出手法でこんな完璧な構成の作品が出来るなんて…現場での勘が異次元なの
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ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.8

コロナ禍の中で配信と同時とは言え劇場公開に踏み切り、MCUが軒並み延期した中でのDC映画という事で「ヒーロー映画」としては2020年を象徴する物になったワンダーウーマン2作目。
BvSで初登場した事に
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.8

随所随所に厳しいVFXシーンがあるが、限り有る予算を適切に使ったであろう事が分かる秀作映画。
「ロシア内でのクーデターによる軍事策略で二大国戦争の危機!」という物語なので「ロシアでは公開厳しそう…」「
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.3

期待を上回るとんでもない傑作じゃないですか…。
劇伴を排し環境音と役者の息遣いによる静かな世界観、カメラの揺れ等のノイズを排除したフィックスが主軸の確かな撮影、時折絵画そのものに見える照明と構図、そし
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GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

4.4

本編が82分というタイトな構成なので当たり前かもしれないが削れる所がほんの1秒も無い完全無欠な作品だ。
3年振りに鑑賞したが回数を重ねれば重ねる程面白いと感じる。いつか映画館でも観てみたい。
義体化、
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レッド・ファミリー(2013年製作の映画)

3.9

凝縮されてテンポが良すぎる話運び、クローズアップ中心で安っぽくもあるカメラワーク、そして皮肉めいた物語。
誰が書いた物語なのか一目瞭然な作家性は流石だ。
今だにギドクの監督作なんかも昔の様には観れない
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.3

IMAX版上映は鑑賞を逃してしまったのでドルビーシネマ版上映で初めての「映画館でAKIRA」を済ませてきました。
いやいや…このリマスター凄くないですか?
レイヤーを視認出来ると言うか、平面なのに立体
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関ヶ原(2017年製作の映画)

3.4

この後に撮った「検察側の罪人」も脚本構造が凄く変と言うか、描く比重が異様な作品で物凄く「人を選ぶ映画」だなと感じたんですが本作も「人を選ぶ時代劇」」「変な時代劇」でしたね。
早口演出、忙しないカット割
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シークレット・ミッション(2013年製作の映画)

3.5

「漫画の実写化」としては水準の高い作品だと思う。
とは言え「独立したエピソードを無理矢理映画の構成に詰めた」脚本だと感じたので映画よりはドラマの方が相性が良かった様には思える。
漫画の実写化は全てドラ
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時間回廊の殺人(2016年製作の映画)

3.9

サスペンスだと思って観たら冒頭からゴリゴリのホラーだったので「思ってたんと違う!心の準備が出来ていない!」と鑑賞を中断しかけたんですが最後まで観なきゃ損していた中々の秀作。
SFロジックが効いた物語構
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エンドレス 繰り返される悪夢(2017年製作の映画)

3.9

予算規模を抑えるシチュエーション配置、物語構成、作品ジャンルで贈る韓国版「オールユーニードイズキル」「恋するデ・ジャブ」。
オールユー〜的「ループ演出」で繰り返しと省略で魅せる1幕目、続々とループ者が
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マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

4.4

僕がザック・スナイダー信者となるキッカケの一本なんでね…贔屓目に見過ぎと言われても決して評価は揺るがないですね。
コミックの映像化において、ヒーロー映画の文脈において、ディザスタージャンルにおいて映像
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