モモモさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.8

前作は字幕版で、今作は試写会だったので吹き替え版で。吹き替え版ってこんな声なのか…と最初こそ戸惑ったが、10分も経てば何も気にならず。
エンドロールで「へぇ、この歌手って演技も上手いんだな」と感心する
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ハルク(2003年製作の映画)

3.8

「映像派監督」としてのアン・リーが超絶技巧編集テクニックを披露し続ける「ハルク」映画版1作目。
そりゃ「ライフオブパイ」に「ジェミニマン」なんかを後に作る監督ですからね。
普通の映像表現で収まる筈がな
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女が階段を上る時(1960年製作の映画)

4.0

モノクロ撮影が映える「夜の街」を舞台に、とにかく全てが上手くいかない水商売の女性を描く陰鬱な物語。
成瀬作品お馴染みのダメ男達が今作では拍車がかかり過ぎていて誰1人愛せない存在になっていましたね…。
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ドゥームズデイ(2008年製作の映画)

4.1

女性版スネークで「ニューヨーク1997」をゴア要素強めでやるぞ!!よし!そのままウイルスにカニバリズムをミックスした「マッドマックス2」だ!!次は中世アポカリプスで箸休めしてから…今後は「マッドマック>>続きを読む

乱れる(1964年製作の映画)

4.3

いやいや…ちょっと度肝抜かれちゃったな…。
時代は60年代に移ろい、街の景観も活気も変わり、既に古きが廃れていく時代。
そんな「廃れ行く」商店の放蕩息子と義理の姉。
「姉弟」物かぁ!これは成瀬作品でも
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浮雲(1955年製作の映画)

4.1

相変わらずのダメ男映画なのだが、本作は一味違う。
とにかくモテて、とにかく節操ないが、とにかく甲斐無しで、とにかく死相がつきまとう。
戦時中に出会った男女の浮き沈む「戦後」を世知辛さタップリで描く人間
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オールナイトロング(1992年製作の映画)

3.9

いいんだ…こんな勢いとノリと…露悪だけで映画を撮って…。
「すげぇ変な映画を大きな画面で観ているな」と言う感覚も久し振りだったので大いに楽しむ事が出来ました。
今のシネコンにフラッと行ってこの手の作品
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.4

昨今はリバイバル、リマスター上映が結構な頻度であるので「あの映画を遂に大画面で!」な興奮が薄れてきているのですが…いや、嘘です、めちゃくちゃ興奮しました。今までのどの鑑賞よりも面白いPERFECT B>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.9

オリジナル作は未見。どんな内容なのかすら知らないので「え、こんな話なのか」が頻繁に起こり中々に楽しむ事ができた。
開幕一発目の長回し〜ダンス会場まではバッチバチに決まった撮影、縦横無尽な音設計、それら
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アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.9

ゲーム4作の前日譚と言うよりも、ゲームを原作に再解釈する「ゲーム原作映画」の新たな1作。
原作に繋がる事には繋がるのだが1作目よりも若いネイトが「現代」を舞台に冒険しているのだから、やはりここは分けて
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銀座化粧(1951年製作の映画)

3.9

やっぱり僕は「兄妹」「姉弟」そして「親子」に弱いですね。特に母と子。マザコンなので。
「大人の恋愛」とはこんな事を言うのだろうなぁと上質な気分になれる傑作。
映画が始まってから「金を借りに来る男」「賭
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めし(1951年製作の映画)

3.9

「これこそ女の幸せ!」と言われてしまっては、現代の我々には首を傾げる物があるが。
70年前の作品にそんな事を言うのも無理があるだろう。
落ち着いた演技に落ち着いたカメラ位置。
「何だ…不貞が始まるのか
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レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

4.0

Netflix映画の中でもかなりの大当たり枠なのでは…!?
チグハグだけど規模とキャスティングだけは豪華な映画だろうと舐めて掛かったら…豪華なキャスティング、ドローン撮影を駆使した現代流のアクション、
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悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ(2022年製作の映画)

4.2

「1作目の続編」様式を「悪魔のいけにえ」で。
大傑作!とまではいかないが、久方振りに胸糞の悪い正真正銘の「悪魔のいけにえ」を観れて満足した。
「ハロウィンと同じ構成じゃん」と言及されるのを避けたのか、
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街の上で(2019年製作の映画)

4.1

捻くれた負け犬のオタクなので「恋愛映画はハマらんだろうなぁ」と敬遠していたんですが、そんな自分を今は恥じています。
いやいや、大満足の1本でもっと早く観ておけばと後悔しました。
まさか「いけてない側の
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.8

成り行きでヤクザになった男の斜陽を描くヤクザ映画。
公開当時から気になってはいたのだが。
バランスが取れている様に思えたが、三幕からの描き方や主題がどうしても「美化」にしか思えず冷めてしまったのが正直
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#生きている(2020年製作の映画)

3.6

「地球最後の男」はみんな好きだよね、な韓国産孤立型ゾンビ映画。
「釜山行き」も「今、私たちの学校は」も本作も厳密にはゾンビではなく感染者映画ですよね。
知性もあるし語感もある。ラスアスの系統にある作品
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るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 新京都編 後編(2012年製作の映画)

2.0

これはひどいな…宇水の死で分岐がはじまるのかとったら、尺の都合で斎藤と戦わせる事が出来ない=雑な処理だったとは。
牙突零式真っ二つを誰に食らわせるかと期待していたのに。
作画のハイライトも演出のハイラ
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るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 新京都編 前編(2011年製作の映画)

3.5

濡れ場や性的な台詞を入れても別に大人向けになる訳じゃないんですよね。
偉大な追憶編と比べられてしまうのは可哀想ではあるが。ダイジェスト感満載で、まるで情緒的な間がないのが残念。
演出もアニメのそれだし
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.0

前作「犬ヶ島」はそこまでハマらなかったのだが、今作は個人的にジャストフィットなウェス・アンダーソン作品でした。
鑑賞中に「そうだそうだ。僕はウェス・アンダーソン好きだったわ」と幸福な気持ちが持続する1
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355(2022年製作の映画)

3.6

思った以上に緩いスパイ映画で、何だか肩の力が抜けてしまいましたね。
女性チームアップ版『ボーン』シリーズを期待していたら『ワイルドスピード』のノリだったので、肩透かしと言うか、思わぬ収穫と言うか。
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

4.1

YouTubeのサムネイルネタバレでオチを知っていた&2016版の扱いに不満があったので公開日の鑑賞は見送っていたのだが…先週のバイオハザードと同じくIMAXが1週間で終わってしまうスケジュールだった>>続きを読む

ケイト(2021年製作の映画)

3.7

ジェネリック・ジョンウィックを日本舞台で…な一作。
「ボロボロのメアリーが銃撃戦を繰り広げる」だけでまあ、観たかった物は観れましたが。
中盤での路地裏での闘い、VS愛人MIYAVIなんかはは中々に見応
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バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

4.0

思った以上に不評が多く感染者数も爆増していたので後回しのしていたら…いやいや…想像以上の「バイオハザード」じゃないですか!!
個人的には「バイオハザードの実写化」としては加点の連続で大満足です!!
1
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.2

アダム・マッケイの映画は笑えないんですよね。風刺が効きすぎていて胸が痛くなってくる。
1周回って笑え…ないですね、本当に…。
トランプ政権下の悪夢だけではなく、コロナ禍で更に深まった分断と陰謀と…そん
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インフィニット 無限の記憶(2021年製作の映画)

3.6

フークワ監督の新作か〜クリス・エヴァンスが降板したやつか〜時が経つのは早いな〜と呑気に鑑賞してみたら、思った以上にトンチキな映画が飛び出してきてビックリしちゃいましたね。
コミック原作であろう「前世の
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さがす(2022年製作の映画)

4.3

冒頭の「走る」だけの単調なシーンから「あ、この映画面白いぞ」が溢れていて一気に引き込まれてしまいましたね…。
「監視カメラ」を手持ちで素早くパンして繋ぐカメラワークがまず最高。ここから既に「作家主義」
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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

4.4

いやいやまさか今年ベスト級にもう出逢ってしまうなんて…。
去年の「アナザーラウンド」でベスト・マッツを更新したばかりなのに!
更なるベスト・マッツが現れるなんて!!!
心に傷を負った男達の「再生」と「
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

4.2

カーペンター作品でも1、2位を争う程度には大好きな作品を遂に劇場で。
小島秀夫が好きだと、自動的にカーペンターも好きになりますよね。
しかし今となっては本作も無邪気には楽しめませんよね。マトリックスも
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.8

「黒沢清だもんね」みたいな演出、アングル、ライティングなのだが製作当時はどんな受け入れ方をされたのだろう…。
大杉漣の「帰ろう」とか「やめてくださーい!」とか笑っていいんだよね?が適度に挟まれるので楽
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テロ、ライブ(2013年製作の映画)

3.8

久し振りにビックリするくらい誰も報われない韓国を観て、懐かしい気持ちになりましたね。
韓国映画に衝撃を受けた初期衝動を思う出しました。
「うちの国の政府は腐ってるし、これからも何も変わりませんよ」と言
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僕を育ててくれたテンダー・バー(2021年製作の映画)

3.9

ジョージ・クルーニーが監督した映画って痒い所に手が届かない作品ばかりだったんですが、本作は本当に丁度いい作品で多いに楽しめましたね。
性善的でも無く、露悪的でもない。
善人は善人のままに、ロクデナシは
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ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.3

映画館で観逃したのが悔しくて自宅での鑑賞を延ばしに延ばしていたのだが…やはり映画館で観たかった…という後悔が深まった傑作。
S・クレイグ・ザラー作品ですからね、その先入観故に片時も気を抜くことが出来な
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.6

「監督の仕事って何だろう」とか「一流のスタッフが集結したら映画としての成立は確立するのか」とか…何でしょう…色々考えてしまいましたね…。
流石にもう限界ではないでしょうか。
その佇まいに、歩きに、心配
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スパイダーマン3(2007年製作の映画)

3.8

人生で初めての「映画館で観たスパイダーマン」なので特別な作品ではあるのですが、小学生時代の初見時を思い出しながらも「どうしてこうなった」と惜しい気持ちが押し寄せてしまいましたね。
とにかく詰め込み過ぎ
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ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

3.9

プロローグからステージ1までの怒涛のカット割、現実味のない台詞回し、そしてレイアウトに心をわしづかみにされたロケットスタートが最高のジャンルミックス作品。
無機質な台詞回しがとにかく様になる、10年代
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