せきとばさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

女神の継承(2021年製作の映画)

4.0

素晴らしかった。これぞナホンジンと膝を打つ出色の出来。

日本含むアジアの多くに分布する精霊信仰をモチーフに、タイ東北部のとある村で崇められる「バヤン神(女神)」との交信能力の継承を描きながらすったも
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.4

何よりもムカつく窪塚の演技がMVP。

ふらふらふらふらとし続けるキチジロー(窪塚)の人間としての罪の深さ、しかし彼の生き様こそ形ではなく概念の実践を理解したキリシタンの姿(と最後の最後で言い切る事も
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ゆめパのじかん(2022年製作の映画)

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自分のしたいことをすればいいし、したいことがないならそれはそれでいい。ただ放任するのではなく、しっかりと悩んで迷う時間を与えることで子どもたちはそれに向き合い少しずつ大きくなっていく。

ハンドボール
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.1

ゆくゆくは全員排除されました、っていうあっさりしたオチのための160分のシニカルさ。

グッチの名前だけで来た人が多かったのか、成金みたいなひとたちが上下左右で上映中に携帯を開いたりしてて映画館の治安
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.1

第一次世界大戦に対してヨーロピアンなリアリティを持ってるかどうかで評価がわかれそう。

西部戦線の塹壕戦は高い守備能力故に戦いを長引かせ前線は疲弊に喘いだ。挙句には毒ガスに感染症など暗澹たる光景で、兵
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.4

面白かった!ゴッドブレスアメリカでシニカルに指摘されていた部分がついに地球生命絶滅危機にまで辿り着いてしまった。

聞く耳を持たない人々は現代的にはトランプ支持派や反コロナ派を象徴するのかもしれないが
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名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

2.8

なんでこんな毛まみれやねんとか色々なんだかんだと文句をつけてても結局ポケモンは可愛らしく見えてくるしバリヤードと会話にならない会話をしてみたい

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

2.9

曲はどれもこれも素晴らしい。絶妙なポップスど真ん中で大衆に訴えかける。ストーリーは楽曲たちの数珠繋ぎにかけている感があって確かに好みがわかれそうと言われている意味がわかる。

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.8

突然人は生まれるのである。しかも自分以外は”みんな”それを知っている。生まれてくる自分だけがなにも知らないのだ。

気づいたらはじまっていた人生を生きていくのは難しい。過ぎ去っていく時間に飲み込まれず
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.6

確かに現代主流の小気味良いテンポ感からしてみれば冗長に感じるかもしれない構成ではあるけど、このドッシリ感に触れられることはコロナ禍で忘れかけていた映画の喜びの根源だ。あるいはコロナ以前から起きていたコ>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.3

映画としてはかなりざっくりだけど最後のライヴエイドのクオリティの高さとそれまでを忘れる尺の長さが全部帳消しにしてくれる。

トロン:レガシー(2010年製作の映画)

2.9

当時(2010年くらい?)できたばっかりの岸和田IMAXで見た記憶。

このタイミングでマークをつけるとどうしてもDaft Punkのことを想わざるを得ないがそれはさておき、CGを大々的に使ったはじめ
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ジュラシック・ベイビー(2019年製作の映画)

2.2

逆にこれだけストーリーも演出もなんやかんやも破綻してても絵づくりがそこそこ出来てれば不快にはならないという意味ではB級映画のメルクマールのひとつかもしれない。

ただやっぱ特にぶっ飛んでるわけでもなけ
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サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

2.7

適当に記号を組み合わせるだけでそこそこ面白くなってしまうことに対して勇気を持ってこの点数をつけなければならない使命感を感じた。ハッキングではなくクリエイティヴを……。

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.4

いっとき(今も?)流行った「引きこもりでも〇〇」「ヤクザだけど〇〇」「中二病でも〇〇」のような『でもどけど』構文が物凄く苦手だ。

『でも』や『だけど』がついた瞬間にそれそのものではなく述語を強調する
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.4

いつにも増して説明口調の激しいノーラン先生。

しかし日本のある世代以上のオタクたちにとってはエントロピーや素粒子論は親の顔よりみた玩具なので、もはや説明不要の理解と愛着が馴染んでいるのだ。逆にそこを
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.4

フォーリーアートは決してリアルの補完作業には留まらない。好奇心によって操られた音は世界をつくり物語を引っ張っていく。

あまりにも嘘っぱちの音がリアルを超えた生々しいリアリティを映像に与えることの尊さ
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