改名した三島こねこさんの映画レビュー・感想・評価 - 35ページ目

96時間(2008年製作の映画)

3.3

車で大ジャンプしてくれなかった…

皆大好き哀愁漂う中年オヤジの活躍劇。ニュージャージー州のジェームズ・ボンドとの相違点はプロフェッショナルとして仕事がとても冷酷な点。
完全な私情で動きながらもやるこ
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グレンとグレンダ(1953年製作の映画)

2.7

現在でこそ異性装は合法化されているけれども、一世紀も時代を遡るとそういった先天的性別に反する行為は立派な違法行為。そういった製作当時の事情を省みるならばかなり革新的な作品と言える。

メガホンを取った
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エド・ウッド(1994年製作の映画)

3.9

オーソン・ウェルズの功績はふたつ

1.『市民ケーン』等の名作を製作した
2.『プラン9』を完成させてしまった

史上最低の映画監督エド・ウッドの伝記的映画なのに、本作の完成度はやたらと高い。特に彼の
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007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

3.8

ダニエル・クレイグvsマッツ・ミケルセン

もうこの字面だけで色気がすごい。そして映像化してみてもやはり色気が天井知らずであった。二人の視線の応酬にやられない女性はいないでしょう。

近年のスパイ映画
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

2.7

どこにも行かないんじゃない
どこにも行けないんだ

感動の青春物語として喧伝されていたので期待して視聴。しかし酷評するようで心苦しいが、どうしようもなく拷問のような二時間であった。

なるほどあのカン
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シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX(2018年製作の映画)

4.0

ひとつの時代の終わりに乾杯!

某SNSで『ラスト・チェーンソー』は真面目に泣けるという評を聞いて鼻で笑っていた。だってシャークネードだもの。笑うことはあっても泣くことは無いってば。

視聴後、不覚に
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シャークネード5 ワールド・タイフーン(2017年製作の映画)

3.5

シャークネードはいよいよ世界規模へ!

息子のギルが頼もしくなってきたシャークネード第五弾。ここまで来ると細かい理屈とか気にしている方が愚かしいぜ!

前作の時点でトルネードがとんでもない進化を遂げて
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25時(2002年製作の映画)

3.9

喪うことが約束された幸福

こういったテーマの作品にはどうにも弱い。技巧的な演出などは求められておらず、ひたすらいかにその主題に誠実であるかが求められる。
手元からこぼれ落ちていく幸福の欠片がどれだけ
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スタング 人喰い巨大蜂の襲来(2015年製作の映画)

2.7

成長ホルモン禁止条例はモンスターパニック界に必須

この映画の怪物担当である殺人アリの一番恐ろしいところは変異スピード。最初に通常のサイズの殺人アリが登場してわずか数時間で全長数メートルはある怪物に変
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羅生門(1950年製作の映画)

3.5

黒澤映画は日本映画界の頂点とする声もあるだけあって、実写化映画においても映像作品独自の雰囲気を演出していて素晴らしい。

ただ私事ですが、芥川作品苦手なんじゃい!

物語性や時代劇的な作風は見事なのだ
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21グラム(2003年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

魂の質量が21gという言説はダンカン・マトゥールが1907年に提出した論文によるもの。弾丸一発よりは重いが、さりとて林檎ひとつぶんもない。そんな21gになにを見出すのか。

こういったテーマは古今東西
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サスペリア(1977年製作の映画)

3.3

セットがすごくチープだけれどそこがいい。
画面構成もすごく安易だけれどそこがいい。

どういうことかというと、この作品は映画ではなく舞台的な演出に振り切っているのですよね。画面の奥行きを強調するような
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スリザー(2006年製作の映画)

3.6

ジャンケンで大事なことは決めましょう。

モンスターパニック×ゾンビ。そんな風味のベタベタな展開の一作。『遊星からの物体X』も似たようなことをやっていたが、こちらは宇宙人がわかりやすいので疑心暗鬼成分
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.3

うん!ホラー映画ではないな!

開幕の頭部が吹き飛ぶシーンとパッケージのせいでスリラーと勘違いしがちな一作。しかし内容はどこかで見たことがある印象。あれです。『MATRIX』

かなりオーソドックスな
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アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

3.3

意図的に映像の連続性をぐらつかせることで観衆の不安を煽っている作品。作品冒頭のグロテスク表現に目が行きがちではあるけれど、むしろ手にまつわる描写にこそ監督の手腕を見た気分。

Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow(2018年製作の映画)

3.0

全肯定レムもかわいい!
三白眼ラムもかわいい!
ベアトリスは全部かわいい!

いつものRe:ゼロ的なうすら寒い日常パートが60分連続しているのだが、本編が余裕のない話だっただけにこういう平凡な話も貴重
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

3.4

極めてロシア文学的なポエティック作品

ロシア文学は浅学にしてトルストイやレールモントフを通読した程度なのであくまで参考程度に。ロシア文学というのは私的感覚からすると会話の組み立てがかなり無骨な印象が
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

3.9

この映画の凄いところはただの推理映画ではないところなのです。
推理映画のお約束というのは最後に真相の映像が流れて終わりというのが万人が頷くところですが、本作はそんなことはない。真相はたやすく捻じ曲げら
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ディープ・ライジング コンクエスト(2002年製作の映画)

2.0

一番記憶に残ったシーン:カジキマグロがでかい

第一作で堅実なサメ映画の素晴らしさを教えてくれたShark Attackシリーズだが、ついにトンデモサメに手を出した。しかし近年ではメガロドンは標準搭載
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ディープ・ライジング(2000年製作の映画)

2.3

原題が"shark attack2"、つまり"shark attack"の続編扱いなのだが、前作の邦題は"シャーク・アタック"なので普通に前作の存在を忘れそうな一作。しかも内容的にも前作との関連性はほ>>続きを読む

ファニーゲーム U.S.A.(2007年製作の映画)

3.5

何度も巻き戻してみたい映画だ

胸糞映画として高確率で名前があがる『ファニーゲーム』の同監督によるセルフリメイク作品。しかしながら各サイトの紹介によるとその違いは俳優陣だけで、話の大筋にこれといった変
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シャークアタック(1999年製作の映画)

3.4

サメ映画なのにサメが普通にサメ

最近は飛行能力くらい獲得していないとクローズアップしてもらえない不憫な生物サメ。しかし本作のサメは1999年公開というだけあってなんの変哲もない普通のサメだ。

また
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バイバイマン(2016年製作の映画)

2.6

注:バイキンマンじゃないです

国内流通班が"Don't Say"と"ByeByeMan"の二択で邦題に悩んでいそうな一作。どちらにしろタイトルクソダサい。しかしB級なのでそれくらいがほどほどでいい。
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アス(2019年製作の映画)

3.3

前作『ゲットアウト』でも主題に差別が据えられていたが、本作もしっかりとそのテーマは引き継がれている。劇中で挿入されるN.W.Aの『Fuck the police』などがキッカケとしてわかりやすいか。>>続きを読む

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.7

プラチナアロワナ参考価格:¥40,000,000

日本映画界でも屈指の胸糞映画と悪名高い一作。埼玉愛犬家連続殺人事件をモデルにしているらしく、そういったデータベースが大好きな人は要チェックだ。

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(1990年製作の映画)

4.4

こんな夢を見た

どの短編も色彩感覚・画面構成が極めて高い水準にまとまっているオムニバス作品。劇的な物語が展開するわけではないのだが、かといって退屈かと言われたらそんなことはない蠱惑的な小噺。

赤富
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少林寺木人拳(1977年製作の映画)

3.6

これを見たあなたにオススメ!
▶︎遊戯王5D's

ニチアサにやってんじゃないかと勘違いしそうなほどに童心をくすぐってくる快作アクション。五大護法やら十六羅漢やら、脇役まで個性が強すぎて楽しくない時間
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シン・ジョーズ(2016年製作の映画)

2.4

サメ映画といえば爆発オチですよね

サメが核実験で突然変異したという、近年のサメ映画と比較すると設定のパンチがやや弱い本作。しかしそれがサメ映画的愉快さを弱めているかといえばそんなことはなく、むしろそ
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この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

「晴美ちゃんが生きてる!」
「すずさんの右手がある!」
「すみちゃんが元気だ!」

前作とほとんどまったく変わらないストーリーなので退屈する。ということはまったくなく、むしろ結末を知っているからこそこ
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.1

またこの人ホラーの教科書書いてるよ…

『ヘレディタリー』である意味悪評を知らしめたアリ・アスター監督がまた大傑作を製作しました。本作は黒魔術ではなくカルト集団の話ですが。

ぶっちゃけたことを言って
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

いいミステリは作品の最中ですべてのヒントが記されているべきです。そしてこの作品はそのミステリの基本のきをきちんと整えた作品というべきでしょう。

最近の作品にしては珍しくゴシック調で、ドイルやクリステ
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シャークネード4(2016年製作の映画)

3.4

🦈🌪🦈🌪🦈🌪

シャークネードだ!

🌪🦈🌪🦈🌪🦈

サメ映画界に燦然と輝くオバカ映画第四弾。邦題はルーカスフィルムに怒られるからかかなり簡素になっているのが残念。しかしその中身は間違いなく最高にシャ
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バニーマン/殺戮のカーニバル(2016年製作の映画)

1.6

「なにこれ、全然怖くないわ」

なんで第二弾作った!



いやほんとなんで第二弾作った!

相変わらずバニーマンが不気味というよりは哀愁漂うスラッシャー映画続編。しかし前作との時系列的には前日譚にな
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レイジング・ブル(1980年製作の映画)

3.6

暴力でしか生きられない男がいる

実在のボクサー ジェイク・ラモッタの自伝から製作された背中に鈍痛を覚える作品。スコセッシ監督作品らしいリアリティのある暴力表現も見所だが、なによりロバート・デ・ニーロ
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トップガン(1986年製作の映画)

3.4

「父親の世代に大ヒットした戦闘機アクション映画!さぞハイスピードなドッグファイトが連発されるのだろう!」

いやはや、いい意味でストーリー展開の読みを裏切られました。広告の画像からもちょっとファンタジ
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ゾンビマックス!怒りのデス・ゾンビ(2014年製作の映画)

3.1

ジャケットから漂うそこはかとないB級臭。当然マッドマックス要素もゾンビ要素もそんなあらへんのやろとクソナメくさった態度で視聴していた。

いや、これは、うん、ゾンビマックスですわ。

怒りのデスロード
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