改名した三島こねこさんの映画レビュー・感想・評価 - 37ページ目

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

女神は女の顔をしていない。

作中スローンは徹底したロビイストであり人格破綻者として描かれる。こういった人間描写は最後に「実は悲壮な過去が」というのがお約束で、実際物語の結には必要不可欠。ソシオパスが
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ワイルド・スピード MAX(2009年製作の映画)

3.7

レースという箍を外せ

いよいよロードレースという枷を撤廃して、カーアクション全般に物語の幅を広げてきたシリーズ第四弾。オコナーとドミニクが揃ったワイスピがおもしろくないわけがない。

これまでは比較
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ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT(2006年製作の映画)

3.5

ゼロヨン→ストリートレース→ドリフト

初見のワイスピファンは時系列把握とポジショニングに困惑する第三作。あくまで米国内での配給が主眼なので日本人役の演技は日本人からしたらそれは違和感あるよね。

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ブルー・マインド(2017年製作の映画)

3.3

インモラルな青春

非人間的存在に変容するというのは生理的嫌悪感を抱くのだろうけれど、あくまで舞台装置的な扱いに感じられる。

どちらかといえば署名偽造して修学旅行に行ったりだとか、出会い系サイトに逆
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十二人の死にたい子どもたち(2019年製作の映画)

2.1

みんなで埋めればいいのでは?

本作とんでもない衝撃だったんですが、一番かわいくて演技がよかった彼女。かわいいかわいい皆言ってる橋本環奈ではなかったんですね。杉咲花だった。いや本当に衝撃的でした。
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ザ・ビッグ・シェイブ(原題)(1968年製作の映画)

3.3

皆がタクシードライバーはいい、今の時期はアイリッシュマンと言うのです。私レイジング・ブルすら見てへんっちゅうねん!

というわけでお手軽にショートフィルムから入ってみたのだが、同監督の作品のレビューに
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ファイティング・ダディ 怒りの除雪車(2014年製作の映画)

3.2

※この映画にはヘテロセクシャルに適さないシーンがございます。濃厚なホモに慣れてからご覧ください。

地味にブルーノ・ガンツが登場しているブラックジョーク映画。露骨に笑えるシーンがあるわけではないのだが
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ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

3.9

I Scream,
You Scream,
We All Scream,

For Ice Cream‼︎!

監督がジム・ジャームッシュ。主演がトム・ウェイツ、ジョン・ルーリー、ロベルト・ベニー
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ワイルド・スピードX2(2003年製作の映画)

3.8

ゼロヨン戦を主軸に堅実なつくりをしていた第一作から一転、今度は派手なカーアクションをキメてきた。

冒頭のブリッジジャンプに代表されるジャンピングや、忙しないハンドルテクニックなどアクション映画として
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メガ・シャークVSジャイアント・オクトパス(2009年製作の映画)

2.4

視聴時記憶に残ったベスト3

1位:ジュリアスシーザーの引用
2位:夜中再放送していたアニメ
3位:メガロドンはメガロドン

サメ映画でメガロドンを題材にしたものはパッと思いつくだけでも片手の指では足
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デビルシャーク/エクソシスト・シャーク(2015年製作の映画)

1.2

<<ラスト10分、貴方は困惑する>>

アルファベットの最後の文字がつくようなサメ映画に期待されることをほぼ完璧に取り揃えた傑作。

なによりもこの作品のすごいところはストーリーがあるようでいて、実は
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マシニスト(2004年製作の映画)

2.9

THE・役者魂

クリスチャン・ベイルがとんでもない減量をして主演に臨んだ怪作。映画を見た誰しもが言うだろうけれど、あの胸骨が浮かびあがるほどの減量は彼がアクションシーンで本当に死んでしまうのではない
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ミッドナイト・ガイズ(2012年製作の映画)

2.8

アル・パチーノ、死を目前に大暴走。

爺さんアル・パチーノが死神の鎌を目前にやりたい放題やるだけの映画。しかしアル・パチーノ好きならそれでいいんですよ。楽しそうでなにより。

『ゴッド・ファーザー』の
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天使にラブ・ソングを…(1992年製作の映画)

4.2

この人にしかできないというものはない。

とりたてて名演技があるとか、そんなわけではない。脚本も実はものすごくシンプル。元気になれるというその一点を突きつめていて、100点満点。

ハロウィン(2018年製作の映画)

3.1

アメリカのサイコキラー御三家の一角に数えられるブギーマンことマイケル・マイヤーズ。その登場作がアマプラ見放題とのことだったが、なぜ今作だけとなかなかに惜しい。

というのも本作はローリーのマイケルに対
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ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

3.7

ミシェル・ロドリゲスは最高だ!

今ではカーアクション映画で最も人気といえるシリーズの第一作。近年のシリーズ作ではド派手なカーアクションがCMで放送されているが、第一作ではドラッグレースなどののベーシ
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ダイ・ハード/ラスト・デイ(2012年製作の映画)

2.8

もはやダイ・ハードである必要があるのかわからなくなってきた第五弾!アメリカ映画は困ったらとりあえずロシアに行こうぜ!

これまで以上にド派手なアクションシーンが目玉とも言うべき本作。誇張抜きにアクショ
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

3.9

直訳:テキサスチェーンソー大虐殺

スラッシャー映画界の伝説となっている一作。恐る恐る視聴してみると$140,000という低予算ながら、製作陣の才能がキラリと光る傑作であった。

この一点がどう凄いと
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そして誰もいなくなった(1945年製作の映画)

2.7

原題『And Then There Were None』

読書家の皆様ならご存知アガサ・クリスティー原作の傑作ミステリー。その映像化作品というだけあって視聴前からかなりの期待値であった。

本作は古
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ダイ・ハード4.0(2007年製作の映画)

3.2

クリスマスなんてもう関係ないぜ!

アクション映画としては大人気なダイ・ハード第四作。シリーズが3を超えてきたあたりからアクションのクオリティついでにストーリーの大味加減も増してきた。

今回のアクシ
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ドント・ハングアップ(2016年製作の映画)

2.9

闇に惑いし哀れな影よ
人を傷つけ貶めて
罪に溺れし業の玉

いっぺん、死んでみる?

ここ数年大人気の『Don't』系映画。しかし本作のすごいところは主人公達が禁止を一切守らない。
かかってきた電話は
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キャッツ(2019年製作の映画)

3.5

「CATSを見に行くのかい」

「やめたほうがいい」

「危険だぜ」

海外版ケモナーポルノ映画と言われても言いのがれするのが難しいビジュアルのミュージカル映画。不気味の谷現象ではないが開幕から一時間
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.8

便器の海。

沈む絨毯。

天井の赤子。

薬物依存の恐ろしさを私達がまず最初に知るのは義務教育課程の保健の授業だろう。しかしそんなところで説教まみれに言われたところで少年少女には響かないわけだ。
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ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

3.3

「クリスマスは!?」
「クソバカ三銃士は!?」

「海の底に沈んだよ」

これまでのダイハードの要素を完全に削ぎ落として娯楽アクションに舵取りを振り切った第三作。第一作の悪役がちょいちょい登場したりす
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サタデー・ナイト・フィーバー(1977年製作の映画)

3.2

ジョン・トラボルタの出世作。

本作は青春映画なのだけれど、登場人物や社会的環境がどん詰まりもどん詰まり。男は馬鹿。女も馬鹿。差別はあるし、暴力もそこかしこ。

若さという無尽蔵のエネルギーでごまかさ
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ダイ・ハード2(1990年製作の映画)

3.6

クリスマスの風物詩第二弾!

前回はクソバカ三人やテロリストと無骨なアクションバトルを繰り広げており、"ダイ・ハード(不死身の男)"感は正直わかりにくかった。しかし本作は初代の堅実なアクションから、ド
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年をとった鰐(2005年製作の映画)

3.3

異類婚姻譚の暗部。

鰐の捕食というのは彼が鰐であるかぎり避けては通れない本質。それはもう克服するとかそんな話ではなく、そもそも蛸と添い遂げるのは不可能だったのだという諦観が垣間見える。

映像が意図
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ロニートとエスティ 彼女たちの選択(2017年製作の映画)

3.6

「あなたは自由だ」

LGBTQに関する議論は近年盛んに行われている。本作もそうした同性愛を問題としたいのかと予想していたが、そんな一面的な話ではなかった。

この作品はこうだと断言するのは慎重になら
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怪怪怪怪物!(2017年製作の映画)

3.4

御唱和ください。

「阿〜弥〜陀〜如〜来〜〜〜!!!」

"怪物よりも人間が恐ろしい"というのはサイコスリラー映画のそもそものテーマではある。しかしその言葉通りの物語をここまでおもしろく作れるのはやは
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ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)

3.5

時をかけるイイ女第二弾!

前作で完全に覚醒したのでイイ女度が天井知らずなツリー様。今作は成長物語と恋物語に加えて家族物語とSF物語を闇鍋にしてきたので監督は捌けても観客の方が捌ききれない。

シリー
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.5

「出ていけジャック、二度と戻ってくるな」

「ならば私は地獄に落ちたい」

『ダンサーインザダーク』『ドッグヴィル』など数々の傑作を手掛けたラース・フォン・トリアー監督の最新作。独特の雰囲気を匂わせる
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「僕は、恋人たちが最後に結ばれないラブストーリーが大好きなんです。とてもロマンチックだと思うんですよ。歴史に残る優れたラブストーリーが、ほとんどハッピーエンドでないことには理由があると思います。つまり>>続きを読む

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(2018年製作の映画)

2.4

Fateシリーズの"王の財宝"演出は皆大好き。

ウィンチェスター・ミステリー・ハウスという実在の建造物に関するエピソードを基に練られたホラー映画。実際のウィンチェスターハウスもかなり複雑な構造らしく
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ナイトメア・ビーストと迷宮のダンジョン(2012年製作の映画)

1.4

「着いたで、ここがガースー黒光りペンションや」

監督作ではないがしれっとマーク・ポロニア製作な一作。監督の方も『レイダース/失われたゾンビ』の人らしく、その時点でなんとなくクオリティをお察しといった
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LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)

2.8

チェ・ミンシクはやはり最高。

『新しき世界』や『OLD BOY』などの数々の韓流映画で活躍するチェ・ミンシクだが、あの強面は悪役に回るとやはり映える。日本映画界で言うのなら吉田鋼太郎のようななんでも
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ミラージュ(2007年製作の映画)

3.5

「次からは笑われるような格好はやめて」

B級映画の安っぽさというのは正直マイナス点に数えられてしまう。画面は見にくい。セットはしょっぱい。しかしながら本作はそういったB級映画のデメリットをメリットに
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