のんさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

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ジャングル・ブック(2015年製作の映画)

3.8

「アバター」の正統進化系


これだけ映像技術が発達してくると、映像で驚かされるということがほぼなくなりつつある。


とはいえ「ジャングルブック」にはさすがに驚かされる。なんと主役のモーグリ以外はす
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ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)

4.0

てーっれてっれてれれ♩

ゴーストバスターズ♩

でお馴染みの「ゴーストバスターズ」最新作は映画館で見る楽しみがいっぱいの娯楽作品。



設定を現代のNYに置き換え、主役4人を女性にするなど世相を反
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.1

東宝がゴジラシリーズを復活させると聞いた時、おそらく山崎貴監督あたりが卒なく作るのだろうと勝手に思っていた。


ところが実際にはエヴァQで精魂尽き果てた庵野秀明に白羽の矢が立つこととなった。


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ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

4.2

ピクサー作品はそのほとんどが傑作と呼ばれているが、私が個人的にいちばん好きなのはもうぶっちぎりで「ファインディング・ニモ」である。


前作を観た時は小学生の時。まだ当時はシネコンがなく街の映画館で満
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アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(2016年製作の映画)

3.5

IMAX3D字幕(4K次世代シアター)

「アバター」の特需を受けた前作は爆発的なヒットを記録したが、続編となる本作は映像も内容もいまいちぱっとしない。


ディズニー色が前作よりも強く、よく言えば優
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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ(2015年製作の映画)

3.9

宮藤官九郎の映画はその日の気分や体調によっても観た印象が全く異なるが、少なくとも本作は非常に楽しめた。



軽い下ネタにくすりとくる台詞の応酬。そして濃すぎる役者陣といつものクドカンらしい、人によ
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

4.0

西島、香川、竹内の3人だと「MOZU」なのか「ストロベリーナイト」なのかわからなくなるが、黒沢清監督の新作はタイトル通り「ぞっとする」出来。



サスペンスでもホラーでもない。純然たるスリラー映画と
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64 ロクヨン 後編(2016年製作の映画)

4.0


前編は邦画の悪しき典型例というなことを書いた気がするが、後編はそんな不満を吹き飛ばす緊迫感溢れる展開が2時間持続する。



誘拐、県警の対立、娘の失踪という3つの要素を上手く絡めた怒涛の展開は見応
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デッドプール(2016年製作の映画)

3.8

マーベルもDCもどんどんリアル路線に進むのをおちょくるかの様に「デッドプール」は近年のアメコミに足りなかった毒をたっぷり撒き散らしてくれる。



「第四の壁」と呼ばれる観客とスクリーンの間をいとも簡
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世界から猫が消えたなら(2015年製作の映画)

3.5

映画というよりは連作のCMを観ているような感覚はけっきょく最後まで消えなかった。


川村元気の原作の魅力は、シンプルなコトバに込められたエピソードのどれかが必ず読み手の琴線に触れる普遍性にあると思う
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マン・オン・ワイヤー(2008年製作の映画)

4.2

ロバート・ゼメキスはこの映画を相当研究して「ザ・ウォーク」を作り上げたのだろう。


実際観てみるとショットやシナリオの構成などそっくりそのままのシーンが多々ある。



「世界一美しい犯罪」とも称さ
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64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)

3.7

「美味しいところは全部後編でね!」という二部作の悪しき典型例だと思う。


硬派な面子の激しいやり取りや昭和64年の色彩を抑えた映像など、個々の要素は見応えある。


しかし前編は伏線を張るだけ張って
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シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016年製作の映画)

4.3

「シビルウォー」というタイトルが「キャプテン・アメリカ」よりも先にきていることから、この作品は「キャプテン・アメリカ3」ではなく「アベンジャーズ2.5」という位置付けなのだろうと思う。



実際 劇
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ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)

4.1

映画「ちはやふる 上の句」は初動こそ予想を下回ったものの、高評価な口コミが広がり、意外な動員の伸びをみせているとのこと。



後編との公開タイムラグがもう少しあればなあと思いつつも「ちはやふる 下の
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

3.9

レオ様のアカデミー賞受賞で注目を集めた「レヴェナント 蘇りし者」だが、観てみると受賞も納得。これで獲れなかったらよっぽと嫌われているなと感じる壮絶な役作りである。



アレハンドロ・G・イニャリトゥ
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アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

3.9

えらくポップな予告編に惹かれて軽い気持ちで観に行った人はおそらく想像以上のグロさに面喰らうであろう。

「アイアムアヒーロー」は日本映画では珍しい真正面から描かれるゾンビ映画。


原作は未だに続いて
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ズートピア(2016年製作の映画)

4.2


ここ数年のディズニーアニメのクオリティはほぼ確実に傘下のピクサーを凌ぐ勢いだが、その面白さの秘密は主に2つだと個人的には思う。


一つはキャラクターの配置。物語を進行する上で必要なキャラクターが適
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名探偵コナン 純黒の悪夢(2016年製作の映画)

3.6


黒の組織って相変わらず何をしてるのかはさっぱり分からないが、コナン映画も20回目ということで組織との全面対決がアクション満載で描かれる。



冒頭から推理マンガであることを忘れるほど無駄にど派手な
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恋人たち(2015年製作の映画)

4.5



間違いなく傑作だとは思う。

けれども終始胃がキリキリと痛かった。

この恐ろしいほどの生々しさは何なのだろう。

「恋人たち」はまるで我々のいる世界と地続きのような極めて現実に近い物語が紡がれる
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ルーム(2015年製作の映画)

4.2

世界は思っているもずっと広く色んなものがある。



見終わったら今まで見えていた風景が広く見える




…かもしれない。



胸を打つ作品だけに予告編で本編の95パーセントがわかるのはどうなのか
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

4.0

マーベルに対抗してDCコミックもこの作品を皮切りに本格的にヒーロー(と悪役)のクロスオーバーをスタートさせるようだ。




DCの看板でもあるバットマンとスーパーマンが闘うということで、シナリオもア
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僕だけがいない街(2016年製作の映画)

3.6

マンガ「僕だけがいない街」はその緻密な構成と先の読めない展開で久しぶりに夢中に読んだ。


人気作品ということでアニメも放送中だが満を持して映画も登場した。



序盤から中盤にかけては原作に比較的忠
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ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)

4.1


広瀬すずの魅力は吸い込まれるような目力と、ずっと聴いていたいと思わせる声の良さにあると個人的には思っている。



そんな広瀬すずの意外にも初主演作となる「ちはやふる」は氾濫する少女漫画の映画化作品
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エヴェレスト 神々の山嶺(2016年製作の映画)

3.6

原作は映画化が決まるずっと以前から持っているのだが、未だに未読のまま。



山の脅威を肌で感じさせてくれた「エベレスト 3D」とは対照的に、こちらは羽生丈二という山に魅せられた人間を追いかけるドラマ
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アーロと少年(2015年製作の映画)

4.0


世界のアニメーションブランドのトップをひた走るピクサー最新作は恐竜と少年の交流を描くピクサー版「ライオンキング」ともいうべき心温まる快作。



今回は圧倒的な技術力を駆使した実写よりも美しい背景美
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スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)

4.2

スティーブ・ジョブズが極めて優れたイノベーターであったことは疑いようのない事実だが、一人の人間としてはどうであったか。


本作は彼の製品のプレゼンの裏側を描くことで、人間スティーブ・ジョブズの内面に
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マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

4.0


アカデミー賞では脚色賞のみの受賞となったが、受賞式直後の週末公開というナイスなタイミングで公開となった本作。



リーマンショックの真実を描くというふれこみで経済崩壊を予測し市場の逆張りをしたアウ
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女が眠る時(2016年製作の映画)

3.5


ビートたけしは「最近の映画はアトラクションみたいなものばかり」と苦言を呈していたが、その言葉を象徴するかのように「女を眠る時」は対照的な作りになっている。


西島秀俊がアクションをこなすこともなけ
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

3.9


そういえば意外にもタランティーノの作品を映画館で観るのは初めてかもしれない。


そう、この作品は映画館で観るべくして作られたタランティーノ渾身のフィルム映画でもある。


フィルム上映がほぼ壊滅的
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きみはいい子(2014年製作の映画)

4.0


作中のふとしたリアルな生活感にはっとさせられる。例えば池脇千鶴の部屋の散らかり具合。

尾野真千子の部屋と対照的にも関わらずどこか安心感がある。


呉美保監督の意図的な演出かどうかは不明だが、作り
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X-ミッション(2015年製作の映画)

3.6

CG全盛の時代にあえて生身のスタントにこだわった「X-ミッション」で本当に大変だったのはカメラマンだろうと思わせる壮絶な映像が堪能できる。



とは言うものの8つの修錬だの環境への警鐘などアクション
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モテキ(2011年製作の映画)

4.2

劇中にドロップキックのシーンがある映画は名作という法則があるが、本作でも真木よう子の見事な跳び蹴りが疲労される。


とはいえ真木よう子が主役ではなく、もうびっくりするくらいに全編長澤まさみの魅力が弾
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悼む人(2015年製作の映画)

3.6

2015年は堤幸彦監督の当たり年だったようで、それぞれタイプの異なるベストセラー小説を作風に合わせたアプローチで映像化している。


映像化不可能といわれた乾くるみ原作の「イニシエーション・ラブ」を東
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.0

3D吹替

「ゼロ・グラビティ」の様な息の詰まる物語を覚悟していたら、音楽のセレクトも含め全編のノリが軽妙。


火星に取り残されたマーク・ワトニーが科学を武器に、生き残りをかけたサバイバルが展開され
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ピンクとグレー(2016年製作の映画)

3.9

ややネタバレ。

行定勲監督の作品はどれも今ひとつハマれなかったが、今作は非常に楽しめた。



中盤の鮮やかな転換を経て、映画というフィクションのなかで現実と虚構を描く実験的な試みが観る側にこれまで
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リアル鬼ごっこ(2015年製作の映画)

2.9

オープニングの弾けっぷりはさすが園子温だなと思わさるぶっ飛んだ演出を楽しめるが、その後は右肩下がりの展開が続く。


まあ原作自体しょうもない内容なので、そこを全くリスペクトしない(というかおそらく読
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