回想シーンでご飯3杯いけるさんの映画レビュー・感想・評価 - 20ページ目

回想シーンでご飯3杯いける

回想シーンでご飯3杯いける

最後の願い(2021年製作の映画)

3.4

正直者の心が周囲を変え社会を変えていくという、インド映画の王道プロットであり、僕が大好きなパターン。Netflixオリジナル作品として配信が始まった本作は、インドとパキスタンの分裂問題が背景として描か>>続きを読む

おもかげ(2019年製作の映画)

2.3

元夫と旅行に出かけた6才の息子から突然の電話。「パパが戻ってこない、、、。知らないおじさんが近付いてきた」

そのまま10年後の風景に切り替わり、消息を絶った幼い息子の面影を求めて、かつての旅行先近く
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薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

4.2

中国からもこんな社会派エンタメ映画が生まれるようになったのか!と驚かされる。日本はどんどん置いていかれそう。

男性用の強壮剤を売る胡散臭い男が、借金返済のために白血病治療用のジェネリック薬品を密輸に
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グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

3.4

余命180日を宣告された大学教授の話。白塗りも目張りもしない、自然体のジョニー・デップが主演。

他の方のレビューを拝見すると、感動した、ぐっと来たという感想が多いみたいだけど、僕はもっとコメディ寄り
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思い、思われ、ふり、ふられ(2020年製作の映画)

4.0

三木孝浩監督作品もこれで9本目の鑑賞。同級生で互いを意識し合う仲でありながら、親の事情で義理の姉弟になってしまった2人という、ゴリゴリの少女漫画設定。っていうかこれ、少女漫画が原作なのだそうで、僕のよ>>続きを読む

台風家族(2019年製作の映画)

2.0

稲垣吾郎の「半世界」、香取慎吾の「凪待ち」、そして草彅剛の本作「台風家族」と、元SMAPのメンバーが主役を務める映画をこれでようやく全て見終えた。何よりも凄いのが、3作全て駄目な中年男が主人公である事>>続きを読む

君の誕生日(2018年製作の映画)

3.2

久々に帰宅したと思われる夫と、明らかにそれを歓迎していない妻。その様子を薄々感じ取りながらも父親に懐いていく娘。

前情報としてセウォル号沈没事故を題材にしている事を把握していなければ、冒頭から30分
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ブルー・ミラクル(2021年製作の映画)

3.3

経営難で閉鎖寸前の児童養護施設を救うために、経営者と少年達が大物を競い合う釣り大会に出場し、賞金獲得を狙うという話。

実話がベースになっているとの事で、変な捻りは無く、ストレートなストーリーで安心し
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インサイド・マン(2006年製作の映画)

3.3

何と言ってもややこしいのが、デンゼル・ワシントンの専属吹替的存在の大塚明夫がデンゼルではなく、敵方のクライヴ・オーウェンの吹き替えを担当している事。しかもクライヴが終始マスクをしているので、吹き替えの>>続きを読む

夢追い人(2020年製作の映画)

3.3

製作総指揮として「ROMA」や「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロンの名前があったので、ずっと気になっていた作品。しかも彼の母国であるメキシコではなく、インドが舞台。インドの古典音楽(理論)ラ>>続きを読む

スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話(2019年製作の映画)

3.9

無認可の自閉症ケア施設で働く人達が、病院で見放された重度障害者を支える様子を描くと同時に、政府による監査で閉鎖に追い込まれる危機を通じて、この問題の根深さと、解決に向けたメッセージを投げかけた、とても>>続きを読む

宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

4.0

藤井道人監督作はこれで6作目の鑑賞。最近の作品を制作順に並べると「青の帰り道」「デイアンドナイト」「新聞記者」「宇宙でいちばんあかるい屋根」「ヤクザと家族 The Family」という並びで、青春物と>>続きを読む

(2020年製作の映画)

2.0

Filmarksでは評価が高いみたいだけど、これはちょっと困ってしまった。僕には日本映画の悪い部分を集めた作品に見える。特にここ5年ぐらいの間で顕著になってきた「社会問題を扱うと途端にステレオタイプ」>>続きを読む

T-34 レジェンド・オブ・ウォー(2018年製作の映画)

3.8

ツタヤでいつもレンタル中になっていて、なかなか観られなかった作品。ブラッド・ピット主演の「フューリー」は、アメリカの戦車シャーマンに乗る兵士達の熱い戦いを描いていたが、こちらの主役はソ連のT-34。で>>続きを読む

AWAKE(2019年製作の映画)

3.4

少年時代から将棋のライバルであった2人。1人はプロの棋士となり、もう1人は将棋の世界で挫折しコンピュータ将棋のプログラマーとして成功する。そんな2人が、電王戦と呼ばれる人間 vs AIの異種格闘戦で対>>続きを読む

ビジョンテレがやってきた!(2001年製作の映画)

3.6

最近Netflixが力を入れていて、今のところ良作しか見当たらないトルコ映画。タイトルの「ビジョンテレ」はテレビジョンの事なんだけど、恐らくは数十年前の山村を舞台にした本作の中では、皆「ビジョンテレ!>>続きを読む

I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)

3.5

7歳児と同等の知能しか持ち合わせていない父親に、娘を育てる能力があるかを問われる裁判に。父と娘の絆を描くと同時に、ちょっとしたきっかけから彼を弁護する事になった営利主義の女性弁護士に訪れる変化を描いた>>続きを読む

彼女(2021年製作の映画)

2.0

噂にたがわない迷作であった。

夜の東京を舞台にして突然始まる、セックス、殺人、女性の咆哮、そして逃避行。廣木隆一監督が描く夜の街は「さよなら歌舞伎町」を筆頭に大好きなのであるが、本作に関しては状況説
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バッカス・レディ(2016年製作の映画)

3.4

アカデミー賞で助演女優賞を獲得。韓国人俳優として初の快挙を成し遂げたユン・ヨジョンが主演。韓国でも社会問題になっている高齢女性による売春を題材にしている。

「バッカス」とは韓国でお馴染みの栄養ドリン
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モンスター: その瞳の奥に(2018年製作の映画)

4.0

アカデミー短編実写映画賞を受賞した「隔たる世界の2人」を筆頭に数々の映画で題材に取り上げられている黒人に対する誤認逮捕や不当な射殺問題。映画の題材として食傷気味という意見もあるようだけれど、本作の中で>>続きを読む

ベスト・オブ・エネミーズ ~価値ある闘い~(2019年製作の映画)

4.3

人と人が出会う事で、心が変わり、社会が変わっていく映画が好きだ。それはステレオタイプやテンプレ人物描写とは対極にあるもので、丁寧かつ巧みな脚本や演技が揃って実現する。だから、才能と努力と人材の全てが必>>続きを読む

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.0

1999年、2005年、2019年という3つの時代を舞台に、社会の於けるヤクザの存在や、その衰退を描いた意欲作。ヤクザや前科者の人権をテーマに持ち込む視線は鋭いし、日本の映画界で貴重な存在と言えるだろ>>続きを読む

鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

3.3

本作の韓国リメイクに当たる「LUCK-KEY」が最高に面白かったので、原作であるこっちも久々に再鑑賞。最初に答えを言ってしまうと、日本と韓国の映画表現の違いが表れるという点で、これほど典型的な例は他に>>続きを読む

LUCK-KEY/ラッキー(2016年製作の映画)

4.5

何これ、最高に面白い! 内田けんじ監督による入れ替わり系コメディ「鍵泥棒のメソッド」の韓国リメイクで、韓国映画界の名脇役ユ・ヘジンを主演に配した本作は、オリジナルを軽く超えてきた。

日本版の欠点だっ
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ミッチェル家とマシンの反乱(2020年製作の映画)

4.2

「スパイダーマン:スパイダーバース」や「LEGOムービー」にも携わっていたフィル・ロード&クリストファー・ミラーが製作。それらにドハマりした僕にとって、この「ミッチェル家とマシンの反乱」は絶対観逃す訳>>続きを読む

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

4.0

スマートに生きる事が格好良いとされる現代社会だからこそ、本作のように、不格好だけども必死に生きている人達を描いた映画にはとても惹かれる。この系譜では、安藤サクラ主演の「百円の恋」やラブホを舞台にした群>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

3.2

養子縁組によって、生みの母から育ての母にバトンタッチされた男児。新しい生活の中で両親の愛に包まれ幸せな日々を送っていたが、そこに生みの母を名乗る若い女性が現れる。

何という偶然なのか、本作の約1年前
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おかしな子(2021年製作の映画)

4.0

最近はFilmarksでもNetflixオリジナル・インド映画にサムネイル画像が付くようになって嬉しい。

結婚して早々に夫に逝かれた若未亡人が主人公。遺品の中から見知らぬ女性の写真が見付かり、それが
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The Soul: 繋がれる魂(2021年製作の映画)

4.0

今のところFilmarksにはサムネイルもなく非常に勿体ない扱いになっているけれど、台湾制作によるなかなか斬新なサスペンス映画なのでチェックした方が良い。最近のNetflixは台湾映画の配信権を積極的>>続きを読む

ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

2.6

化学兵器によって汚染された未来の地球は巨大化した動物や昆虫に支配され、僅かに生き残った人間は地下に潜むように暮らしていた、、、、という世界観。硬派な設定になっているものの、登場人物や脚本はコメディ寄り>>続きを読む

史上最悪の学園生活(2016年製作の映画)

3.5

これは今までノー・マークだった。Netflixオリジナル作品。漫画を描くのが大好きな主人公が転入したのは、ワンマン経営の校長が厳しい校則で支配する学校だった。初日から校風に不満を感じた主人公が、ポップ>>続きを読む

幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

3.6

妻子を捨てて蒸発した父と、その息子の確執を描く家族ドラマでありながら、アメリカで実在した子供番組の名司会者フレッド・ロジャースをトム・ハンクスが演じ、父子の関係修復に一役を買うという、何とも不思議なス>>続きを読む

楽園の夜(2019年製作の映画)

3.7

「The Witch/魔女」「新しき世界」に続いて、パク・フンジョン監督作品を観るのはこれで3作目。バイオレンス描写満載のアクション映画を作る監督という印象があったが、本作に於いては、ドラマ要素を極限>>続きを読む

イップ・マン 完結(2019年製作の映画)

3.5

スターウォーズ「ローグワン」に出演した事で、今まで以上に注目を浴びるようになったドニー・イェンが、実在の武術家イップ・マンを演じるシリーズの完結編。

実在の人物として登場するイップ・マンとブルース・
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

3.5

「パラサイト」で世界的な評価を獲得したポン・ジュノ監督の長編デビュー作にして、僕にとってはこれでポン・ジュノ長編映画コンプリート。

第一印象は「日本の映画みたい」という事。主演のペ・ドゥナが、同じ時
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透明人間(2019年製作の映画)

3.6

「ソウ」シリーズの初期作品で脚本を担当していたリー・ワネルが監督として携わる長編2作目。前作「アップグレード」に続いて、今回も夫婦の死別が物語の始まりになっている。透明人間と言えば入浴シーンの覗き見が>>続きを読む