回想シーンでご飯3杯いけるさんの映画レビュー・感想・評価 - 21ページ目

回想シーンでご飯3杯いける

回想シーンでご飯3杯いける

ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

2.6

化学兵器によって汚染された未来の地球は巨大化した動物や昆虫に支配され、僅かに生き残った人間は地下に潜むように暮らしていた、、、、という世界観。硬派な設定になっているものの、登場人物や脚本はコメディ寄り>>続きを読む

史上最悪の学園生活(2016年製作の映画)

3.5

これは今までノー・マークだった。Netflixオリジナル作品。漫画を描くのが大好きな主人公が転入したのは、ワンマン経営の校長が厳しい校則で支配する学校だった。初日から校風に不満を感じた主人公が、ポップ>>続きを読む

幸せへのまわり道(2019年製作の映画)

3.6

妻子を捨てて蒸発した父と、その息子の確執を描く家族ドラマでありながら、アメリカで実在した子供番組の名司会者フレッド・ロジャースをトム・ハンクスが演じ、父子の関係修復に一役を買うという、何とも不思議なス>>続きを読む

楽園の夜(2019年製作の映画)

3.7

「The Witch/魔女」「新しき世界」に続いて、パク・フンジョン監督作品を観るのはこれで3作目。バイオレンス描写満載のアクション映画を作る監督という印象があったが、本作に於いては、ドラマ要素を極限>>続きを読む

イップ・マン 完結(2019年製作の映画)

3.5

スターウォーズ「ローグワン」に出演した事で、今まで以上に注目を浴びるようになったドニー・イェンが、実在の武術家イップ・マンを演じるシリーズの完結編。

実在の人物として登場するイップ・マンとブルース・
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

3.5

「パラサイト」で世界的な評価を獲得したポン・ジュノ監督の長編デビュー作にして、僕にとってはこれでポン・ジュノ長編映画コンプリート。

第一印象は「日本の映画みたい」という事。主演のペ・ドゥナが、同じ時
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透明人間(2019年製作の映画)

3.6

「ソウ」シリーズの初期作品で脚本を担当していたリー・ワネルが監督として携わる長編2作目。前作「アップグレード」に続いて、今回も夫婦の死別が物語の始まりになっている。透明人間と言えば入浴シーンの覗き見が>>続きを読む

夕陽のあと(2019年製作の映画)

4.0

貫地谷しほりは、池脇千鶴と並んで、この世代の中で特に好きな女優さんだ。演じるのが難しい役どころや、犯罪者等、役者としてあまりうま味が無いはずの役にも取り組み、観客を見事に惹きつけてしまう。正に役者魂溢>>続きを読む

その手に触れるまで(2019年製作の映画)

3.8

ベルギーに住む熱心なイスラム教徒の少年が、近所に住む導師の影響から過激思想に染まっていく様子を描いている。

僕達日本人が見ると馴染みのない役者ばかりなので、ドキュメンタリー風に見えるけど、実は比喩表
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水曜日が消えた(2020年製作の映画)

1.8

多重人格障害によって、曜日毎に別人格として生きている青年の話。洋画でもこんな設定があったような、、、と思いつつ、そこそこ期待しながら鑑賞。

眠って夜が明けるとともに別人格になるので、例えば掃除をしな
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ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.9

「バッド・ジーニアス」のチュティモン・ジョンジャルーンスックジン主演によるタイ映画。テーマはずばり断捨離!

北欧への留学でミニマリズムに感化された主人公が、元彼との再会も果たさないまま一気に断捨離を
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暗数殺人(2018年製作の映画)

3.7

連続殺人犯 vs 執念のベテラン刑事による接見室での心理合戦。韓国のサスペンスと言えば、アクションとバイオレンスが必須だったけれど、この作品は趣が違う。大半が会話シーンで、他は現場検証のシーン。という>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.3

アカデミー賞ノミネート作品。

白人警官の誤認や偏見によって多くの黒人が命を奪われていく現状に向けたメッセージを、「恋はデジャ・ヴ」タイプのタイムループもので表現したショートフィルム。近年では取り沙汰
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ドアロック(2018年製作の映画)

3.0

マンションのドアロックを破って侵入してくるサイコパスの話。女性の独り暮らし、銀行の窓口担当で不特定多数と顔を合わせる仕事柄、怪しい周辺住民、対応がとろい警察、、、と、スリラーとしての要素は抜かりなく、>>続きを読む

君こそがすべて(2016年製作の映画)

4.3

この映画はメキシコではなくトルコで製作されたものと思われる。現地のポスターにはカラフルな髪が印象的な少女が写っていて、とてもポップな印象を与える。

別れた元カノが赤ん坊を連れて突然現れ、「あなたの娘
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LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘(2019年製作の映画)

2.8

「ルパン三世」を大人好みの劇画タッチで見せる「LUPIN THE ⅢRD」シリーズの3作目。射撃の次元、日本刀の五ェ門ときて、今回の不二子の武器は、嘘とお色気という事になる。

というわけで、アクショ
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A.I.(2001年製作の映画)

4.5

スティーヴン・スピルバーグによる創作の核にあるテーマは「コミュニケーション」なのだと、これまでにも何度か書いてきた。特に地球外生命体との接触を描いた「未知との遭遇」と「E.T.」、馬と少年の繋がりを描>>続きを読む

人魚伝説(1984年製作の映画)

3.5

原発建設の利権獲得を狙う悪徳土木業者の陰謀に巻き込まれて、旦那を殺された海女さんによる復讐劇。原発が題材に盛り込まれているものの、社会派としての性質はあまり強くなく、基本的には地方の漁村を舞台にしたチ>>続きを読む

好きだった君へ: これからもずっと大好き(2021年製作の映画)

3.2

僕の記憶ではシリーズ物皆無のNetflixオリジナル映画で、早くも3作目の配信となったのが、ロマコメの本作であるというのは何とも意外な話。原作と主演がアジア系で、様々な人種が登場する作風は、所謂ホワイ>>続きを読む

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.8

Filmarksをやっている皆さまなら、昨日各SNSで話題になった「映画を早送りで観る人たち」の記事を読んだ方も多いはず。サブスクが普及して定額で数多くの映画やドラマを観られるようになった現代では、早>>続きを読む

エイブのキッチンストーリー(2019年製作の映画)

3.3

イスラエル人の母とパレスチナ人の父を持つ少年エイブは、文化や宗教の違いから親族がいつも喧嘩している環境の中で育ってきた。エイブの名前もイスラエル読みとパレスチナ読みで発音が変わる。それは家庭内の分断を>>続きを読む

22年目の記憶(2014年製作の映画)

3.5

1972年の南北共同声明を受け統一ムードが高まる中、初の南北首脳会談に向け、韓国ではリハーサル要員として、北朝鮮の最高指導者・金日成の代役オーディションが秘密裏に行われた。その代役に抜擢された売れない>>続きを読む

のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

3.2

クライミング部に所属する小寺さんは、自分の好きな事だけにとことん打ち込む超マイペースなな女子高生。そんな彼女が黙々と「のぼる」姿に、卓球部の近藤を始めとする、学校の中で居場所を探していた同級生達の心が>>続きを読む

ルース・エドガー(2019年製作の映画)

4.2

大好物な映画だった。誰にも善人としての側面と、悪人としての側面があるし、それが意図的な物である場合と、そうでない場合がある。人間にとって当たり前の事なのに、これをしっかりと描く映画は意外と少ない。特に>>続きを読む

きっと、またあえる(2019年製作の映画)

4.0

【最下段に告知があります】

「きっと、うまくいく」のあやかり商法丸出しの邦題が酷い。「邦題が内容に合っているか?」じゃなく、そろそろ「邦題が必要か?」を考えるべきじゃないのかな? 作者に対しても失礼
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グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

3.3

小学6年生の男子三人組が、女子からキス・パーティーに誘われる。しかし、彼等3人にはキスの経験が無く、ドローンを筆頭に様々な方法で大人の世界を探ろうとする。

「ブックスマート」の時も同じことを思ったの
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花様年華(2000年製作の映画)

3.3

香港のウォン・カーウァイ監督による作品がNetflixでいくつかラインナップされていたので、早速未見の本作を鑑賞。作品が作られた時代的には香港特別行政区となった直後ではあるけれど、赤地に白の明朝体で漢>>続きを読む

日々は、うたかたに(2021年製作の映画)

3.6

美しい街並みを舞台にした作品が多いトルコの映画。今作も観光地として栄える都会の夜景から幕を開ける。一方で、その灯りの陰では本作の主人公のように段ボール回収で生計を立てる貧困層が暮らしている。

段ボー
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YESデー ~ダメって言っちゃダメな日~(2021年製作の映画)

3.0

若い頃は何に対しても「Yes」と答えていた前向きな女性が、ママになってからは、あれダメ、これダメと煩くなってしまって、子供から付けられたあだ名は「ヒットラー」。そんな家族が「ダメって言っちゃダメな日」>>続きを読む

ボンベイ・ローズ(2019年製作の映画)

4.8

以前から気になっていたインドのアニメ映画がようやくNetflixで観られるようになったので、早速鑑賞。その独創的な映像表現に圧倒される。

ディズニー以外の海外アニメを知る機会はあまり無いけど、日本と
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下女(1960年製作の映画)

3.5

「下女」と書いて「げじょ」と読む。今回初めて知った日本語である。原題の「하녀」はメイドを意味する言葉らしいのだが、この日本語タイトルには、女中や身分の低い女という意味があり、より悪意を込めた表現になっ>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族 (モノクロVer.)(2019年製作の映画)

3.0

オリジナル公開時には5点満点を付けた韓国映画の傑作。そのモノクロ版が公開されたとの事で、同じく格差社会を描いた黒澤明の「天国と地獄」みたいな雰囲気になるのだろうと期待したのだが、モノクロ化の恩恵はそこ>>続きを読む

ペンギンが教えてくれたこと(2020年製作の映画)

3.2

「インポッシブル」と、この「ペンギンが教えてくれたこと」。リゾート地で下半身に災いが起きるという、普通はあまりない役どころを、何故か2回もこなす事になったナオミ・ワッツさん。この「ペンギンが教えてくれ>>続きを読む

ザ・ゲーム ~赤裸々な宴~(2018年製作の映画)

3.0

原作となるイタリア映画「おとなの事情」を観た時は、まあまあという印象だったんだけど、先日観た韓国リメイク「完璧な他人」がかなり強烈だったので、今度はNetflixオリジナル映画として配信されているフラ>>続きを読む

ステップ・アップ(2006年製作の映画)

2.8

車の盗難等の犯罪に関わりながらストリートダンスでブイブイ言わしていた青年が、芸術学校でクラシックバレエを学ぶ女性に出会い、各々が影響し合いながら成長していく話。

主演はチャニング・テイタムとジェナ・
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ゆれる(2006年製作の映画)

4.5

連日スコア4点台。実際、ここ数日は良い映画に出会えて本当に嬉しい。さて、「素晴らしき世界」の西川美和が監督、脚本を手掛ける、この「ゆれる」を観るのは、今回が初めて。凄く評価が高いのも頷ける、素晴らしい>>続きを読む