回想シーンでご飯3杯いけるさんの映画レビュー・感想・評価 - 72ページ目

回想シーンでご飯3杯いける

回想シーンでご飯3杯いける

新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生(1997年製作の映画)

3.0

後に続く「Air/まごころを、君に」に向けて、とりあえず先に上映しておく必要があったTV版総集編。

特に粗があるわけじゃないけど、エヴァはやはり、TV放映時のあの30分枠のリズムがあってこそだという
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.3

徹底的に作りこまれた世界観と映像、そして特有の台詞回し。映画の作りこみとしては完璧で、好きな人はとことん楽しめると思うんだけど、僕はその世界に追いつこうとする事で精一杯で、ストーリーを把握することさえ>>続きを読む

青天の霹靂(2013年製作の映画)

3.2

原作にあった笑いの要素と伏線を大幅にカットし、大泉洋の演技力を魅せる方向にシフトチェンジ。映画としてはたぶんこれで正解。

でも「陰日向~」から連なる劇団ひとりの魅力を知るには、原作に触れた方が良いと
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「また、必ず会おう」と誰もが言った。(2013年製作の映画)

3.4

ちょっと真面目すぎるかなぁ、ちょっと貧乏くさいかなぁ、と思いながら観ていたけど、今はもう1回観たいと感じる。そんな感じで心の奥に染みこむ青春ロードムービー。

簡単に嘘をついてしまう人達に。

真実の行方(1996年製作の映画)

3.8

'96年公開の法廷物。二重人格や、偽二重人格を描いた映画はこれ以降大量に生まれるわけだけど、おそらくその走りだったのかも。

ラストはどんでん返しの更にどんでん返しを作って欲しかった。

武士の献立(2013年製作の映画)

3.4

実在した包丁侍の苦悩と活躍を描いた異色の時代劇。

キャスト的に見てコメディだと思っていたら、後半は謀反が起きてシリアスな展開に。ラストは「食べる幸せと反戦」という壮大なテーマへ。

チャンバラじゃな
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アンコール!!(2012年製作の映画)

3.8

音楽物でコンテスト物でお年寄物。既に実績が多数ある「感動できる映画」の要素を寄せ集めた映画だけど、映像や音楽のセンスが良く、嫌味は無し。始まって40分の段階でいきなり泣かされました。

それにしても邦
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ザ・クライアント 依頼人(1994年製作の映画)

3.8

1994年公開作品なのでやや古い感触が残るけど、それでも丁寧に作られた事が理解できる法廷サスペンス。

自殺現場を目撃した事で事件に巻き込まれた少年の葛藤を描く。主人公の子役が凄く良いです。クソ生意気
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シュガー・ラッシュ(2012年製作の映画)

3.9

近年のディズニーで良く取り入れられる裏舞台物。今回はゲームセンターの画面の中で"働いている"キャラクターの苦悩をユーモアたっぷりに描く。

手っ取り早く言えばゲームキャラ版「トイストリー」なんだけど、
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

3.6

19世紀の奴隷制度を史実に基いて描いた作品。凄く評価が難しい。

例えば「ショーシャンク~」のようなトリックがあるわけでもなく、前半の残虐シーンを強めることで、辛うじてラストに感動できるバランス。映画
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オー!ファーザー(2013年製作の映画)

3.3

数ある伊坂映画の中では、これが一番コメディ寄り。

原作では気にならなかった「父親が4人」という設定も、いざ映像になるとオッサンが4人並ぶ苦しい絵図になってしまうわけで、やはりコメディ側に振って誤魔化
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マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

4.1

英語が出来ないために世間や家族にまで馬鹿にされてしまうインド人主婦が、英会話教室をきっかけに生き甲斐を見つけていく、心温まるドラマ。

近年のインド映画は派手で勢いがあって本当に素晴らしいけど、こうい
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ヒックとドラゴン(2010年製作の映画)

4.0

人間とドラゴンの対立と共存を描いたファンタジックなCGアニメ。

ピクサー系に比べるとキャラデザインに癖があってちょっととっつき難い感があるけど、それも慣れの問題。スピード感溢れる飛翔シーンがとにかく
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舟を編む(2013年製作の映画)

3.9

三浦しをんの原作は未読なんだけど、それが魅力的な作品である事がひしひしと伝わってくる。オーバーな演出や演技は無く純文学に触れているような気持ちになる。

言葉を題材にしているけど、板の間を歩く時や、ペ
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奇跡のリンゴ(2013年製作の映画)

3.4

奥さんのアレルギーをきっかけに無農薬栽培に挑戦した農家を題材にした実話物。

主人公の純粋なキャラクター、家族愛が上手く描かれていて素直に感動できる良作ではあるけど、、、、貧困描写が長く続くので、キャ
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キャプテン・フィリップス(2013年製作の映画)

3.9

トム・ハンクス主演の実話物。

最近彼が出ている映画がそうであるように、これもトム・ハンクスの演技力を存分に楽しめる映画だと思う。ソマリア海賊という社会問題を題材にしているけど、そこに対する突っ込み具
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アナと雪の女王(2013年製作の映画)

3.7

ミーハーなのでこういうのも観ますよ。

ぶっちゃけて言ってしまえば同じディズニーの「塔の上のラプンツェル」(2010年)と同路線の王道お姫様もの。ストーリーに関してはこっちの方が地味に感じたけど、凄く
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麦子さんと(2013年製作の映画)

3.2

同じ監督の「さんかく」が凄く面白かったので期待したけど、今回は惜しい印象。

亡くなった母の故郷を訪れる設定は良いけど、そもそも母子の確執等背景が全く描かれないので感情移入できない。台詞だけで泣かせよ
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白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)

3.3

「告白」の湊かなえが原作。「アヒルと鴨のコインロッカー」の中村義洋が監督。結果的にやはり両者の中間地点といった印象の仕上がりで、良いといえば良いんだけど何処か中途半端な印象も。

「告白」と同じ中島哲
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ザ・イースト(2013年製作の映画)

3.8

リドリー&トニー・スコットが製作に携わっていると言う事でチョイス。

環境破壊の原因になっている企業に対するテロ行為をを題材にした社会派サスペンスで、先の2人特有の緊迫感に満ちた映像が楽しめる。アクシ
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グッドナイト・ムーン(1998年製作の映画)

3.1

'98年の映画で、思えばこの時期は女性が主人公の映画が多かった印象。それまでの男目線で描かれる物とは違う、女性の気持ちと行動。実母と継母の確執が軸で、その2人と子役の演技が素晴らしい。

一方で、生活
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忘れられない人(1993年製作の映画)

3.3

'93年の作品。ドライヴインで働く女の子と、無口でちょっと不思議な男の触れ合いを描いた、この時代ならではの純愛映画。

DNA、Timbuk 3、Cowboy Junkies等、当時のカレッジチャート
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オーガストウォーズ(2012年製作の映画)

3.4

予告編を観て「パシフィックリム」系のロボットSFかと思いきや、ロボットどころかSFでさえない、独特の創造性に満ちた戦争映画だった。

手法が素晴らしいだけに、構成が平坦だったのがとても残念。

サイド・エフェクト(2013年製作の映画)

3.3

鬱病とその治療薬をめぐる医療サスペンス。

程よい緊張感と程よい謎解き、変な言い方だけど、見終わったあとにすっきり出来る良質なサスペンス。

ただ、逆に言うと犯人や黒幕が犯行に至った心情があまり描かれ
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そして父になる(2013年製作の映画)

4.1

子供の取り違えが生んだ二組の家庭の葛藤を描いた映画。

是枝裕和監督特有のドライな描写が逆にシリアスさを浮き彫りにしていて、大袈裟ではないのに心にグサグサと刺さってくる。相変わらず素晴らしい光の演出。
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.3

株式ブローカーの成功と転落を描いた伝記が原作。

成功と隣合わせのドラッグ&セックス描写満載なのは映画として凄く古臭い印象。同じ成功劇でも、僕は「LIFE !」や「きっと、うまくいく」に魅力を感じる。
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プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命(2012年製作の映画)

3.9

「ブルーバレンタイン」の監督が手がける犯罪ドラマ。

親子二代に渡る負の連鎖と、文句無しの映像美。見応えがある。

それにしてもライアン・ゴズリング。最近はすっかりハードボイルド路線だな。「ラースと、
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苦役列車(2012年製作の映画)

2.7

'80年代を舞台にした青春ものということで「横道世之介」みたいなのをイメージしてたら、高良健吾が世之介そのものな役作りで出演していてびっくりした(笑)

おそらく「敢えて」なんだろうけど、芥川賞を受賞
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テッド(2012年製作の映画)

3.3

クマのぬいぐるみがいきなり動き喋りまくる。しかも何年も何年もその状態が続き、しまいには世間ずれしたおっさんグマに。

発想は面白いけどとにかく下ネタが多いのがアメリカンな感じ。'80年代のカルトSF映
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ミルク(2008年製作の映画)

3.5

同性愛者が集まると言うだけでバーが摘発を受けていた'70年代に、自らゲイであることを公表し権利獲得のために戦い続けた活動家・政治家ハーヴィー・ミルクの生涯を描いた映画。

主演はショーン・ペン。伝記物
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ハリーとトント(1974年製作の映画)

3.4

おじいさんと猫が旅をするロードムービー。

猫は必要以上に登場せず、全体のトーンをクールで牧歌的にするために起用している感じか。

猫ってこんな広範囲の移動、しかも紐でつながれた状態でってアリなの?
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ブラッド・ダイヤモンド(2006年製作の映画)

3.9

物作りに携わる人から「芸術と商品の間にある葛藤」みたいな話を聞く事がある。じゃあこの映画はどっちになるの?

その両者を見事に融合させた。というか前者を極める行程そのものが後者としての価値になる(逆
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LIFE!(2013年製作の映画)

4.2

写真雑誌の写真管理部で働く地味な中年男性が、とあるきっかけから世界中を巡る旅に出る。体験することが自分のキャリアになり財産になる。とても素敵なドラマ。

映像もファンタジックで綺麗。SNS社会に対する
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LOOPER/ルーパー(2012年製作の映画)

3.4

僕の大好物であるタイムスリップ物。その技術を一部の悪の組織だけが殺人の手段として使っているという設定が新しい。

コミカルな要素は一切無くドライでハード。音楽は'60年代のソウルが使われていて、独特の
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アンストッパブル(2010年製作の映画)

3.9

「スピード」とか、スピルバーグの「激突」の流れを汲む、シチュエーション限定型スピードアクション。

劇薬を積んだ無人の暴走列車をどうやって安全に停止させるのか? 基本それだけ。

数秒間のカットを緻密
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地獄(1979年製作の映画)

2.0

いわゆる「トラウマになりそうな映画」。

近親相姦で地獄に堕ちていく人達を描いた、とっても暗い内容で、その現実世界だけではなく、地獄を映像化している点も凄い。しかもCGなんて無かった時代だから、よく出
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