「4ヶ月、3週と2日」「汚れなき祈り」に続き重い題材を扱ったクリスティアン・ムンジウ監督、今回も息詰まるサスペンス。
娘の将来の為に、必死で汚い行為に手を染めていく主人公の数日間の混乱と奔走をカメラ>>続きを読む
ホラーと言うよりも、実はかなり誠実に細やかに作られた人間ドラマ。静かに抑制された表現が良い。名子役アビゲイルや、抑えに抑えたシュワちゃんら俳優陣も良い仕事をした。
これも思わぬ拾い物。
監督のオーディオコメンタリー付きで観ると(ある意味で)勉強になる。
ハリウッドで映画を撮れた事は素晴らしいが、この監督の目立つ個性は消えて、ただひたすら稚拙さだけが残った。
観客の予想に追い付かれる前に、猛スピードの展開の速さで疾走するPOVホラー。と言いつつPOV感をあまり出してないのだけど、この映画はそれで良かった。
女性が強い映画でもあり、そこも良い。思わぬ拾い物。
何故か前作よりも世評は低いようだけど、これは傑作。個人的には前作よりも好きだ。
パンチの効いたお下劣ギャグの連打だけでなく、前作からの登場人物達の成長のドラマや、今回初登場のクロエら女子軍団が体現す>>続きを読む
興味本意で覗いてみたら冒頭数分であまりにとんでもない事になっていて、「果たして俺は生きて劇場から出られるのだろうか」と恐れ慄いたが、意外と手堅く作られている部分もありなんだかんだで観れてしまった。監督>>続きを読む
快作「NERVE ナーヴ」の監督コンビの過去作。
誰もが抱えている「こうなりたかったのになれなかった自分」という理想を虚像でも叶えてくれるFacebookに、愛はあるが苦しい人生の少しの逃げ道を託し>>続きを読む
祝日をモチーフにしたホラーオムニバス。ケヴィン・スミス監督流のガールズパワーというかフェミニズムが炸裂する『ハロウィーン』が好み。
ねっとりとした厭な緊張感をぎりぎりまで引っ張り、最後にしっかり爆発させるサスペンスの快作。良い拾い物でした。
いわゆる難病物なのだが、甘くない最後の選択も含めてただの感動ポルノにはなっていない。甘めではあるけれど。個人的には思わぬ拾い物で嬉しい。
「ゲーム・オブ・スローンズ」の女王エミリア・クラークが今回は>>続きを読む
何らかのお薬をキメながら考えたのかなとか、これ監督はどうやってスタッフにイメージを説明したんだろうとか色々妄想してしまうイカれた映像の数々はすこぶる愉しい。特に冒頭の戦いと中盤の室内・NY戦は素晴らし>>続きを読む
この映画の描こうとしている現代日本社会の中での女性の不自由や精神、ポルノ=男性社会へのアンチには激しく同意したいけど、映画の表現の仕方があまりにも。悪い意味で小劇場のアングラ芝居的な既視感。
主演>>続きを読む
静寂の中に響く音にこだわった音響も、色調を抑えてカメラワークもしっかりとした撮影も良くて、多くの日本映画が失敗してきた被写体としての福島の扱い方もなかなか。
しかし長編ではなく短編向きの題材だったので>>続きを読む
「猟人日記」「パーフェクト・センス」といった怪作で世に出て「名もなき塀の中の王」で傑作をモノにしたデヴィッド・マッケンジー監督の新作は、現代アメリカの苦しみを硬派に物語る犯罪劇。
今年のアカデミー賞>>続きを読む
『家族という他者』同士の間で巻き起こる感情の乱気流。その様を徹底した役者の顔のクローズアップの連続によって描き出す。フランスの名優達による細やかな表情芝居の寄り画連打は濃厚で、全編息詰まる緊張感が漲る>>続きを読む
周りの男が勝手に死にまくる女と、死にそうでなかなか死なない男の道行きはなんだか微笑ましい。
いちいちカメラ目線で昭和歌謡モドキをかましてくるトミー谷はなかなか強烈。
チープだけど頑張ったCGや無駄な>>続きを読む
傑作「アドベンチャーランドへようこそ」の主役コンビ再び、やっぱり相性が良い。
ゲスだけど意外と良い話、でもやっぱりゲスという「ダーティ・グランパ」と同じテイスト(役者被ってるし)の憎めないアメリカン・コメディ。アナケンはやっぱり可愛い
とりあえず一言、圧巻。これ以上の言葉が浮かばない。スコセッシ渾身の最高傑作。
日本の俳優陣も全員ベストアクト。実は優れた日本人論にもなっている。
韓国娯楽映画のレベルの高さをまたも実感。明らかに気合過剰な肉弾戦やカーチェイスもまた良い。
オリジナル版である「天使の眼、野獣の街」は未見ながら、思わぬ所でのオリジナルへの目配せには笑った。
これでもかと設定や説明をてんこ盛りにし過ぎて脚本がとんでもなく荒唐無稽になっていて、下手するとB級映画になる所を監督らスタッフ・キャストがとことん生真面目に取り組んだ結果、珍作すれすれのなんだかやけに>>続きを読む
「アンフレンデッド」よりも前に登場していた全編パソコン画面映画の快作。ナチョ監督の事をようやく好きになれそうです。
スピルバーグのイマジネーション、擬似長回しへの情熱、狂気じみた幼児性が炸裂。
CG変換されても滲み出るマーク・ライアンスの味わい深さよ。
クライマックス前の会話でのBFGの台詞は、心に残る。
傑作「ババドック」に少し似たプロットながら、戦争やイスラム教の要素がこの作品に独自の陰をもたらしている。巧み。
ロマンポルノやピンク映画でしか描けない人々の物語が、あっけらかんとした軽さと少しの湿り気を含んで描かれていて良かった。極めて真っ当な現代版ロマンポルノ。
キャスティングが絶妙にうまくハマっている。特>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
物語よりも、ひとつひとつの描写力の圧倒的な強度によって観客を魅了する。短い尺でもたっぷりと充足感を与えてくれる、ジョニー・トー節を堪能。
初の人力スローモーション長回し銃撃戦にはあまり観たことのない類>>続きを読む
物語の流れや登場人物達の心情・行動は「華やかなファッション業界の裏側で散る女同士の嫉妬の火花」への世間一般のイメージ通りというか、感情としては分かるのだけど少々類型的過ぎると感じた。しかし1つ1つの感>>続きを読む