花俟良王さんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

花俟良王

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ノー・エスケープ 自由への国境(2015年製作の映画)

4.0

ワンワン映画に新定番。

ワンワン、こんだけ怖がらせたんだから、あのくらいの仕返しはしょうがない。っていうかスカッとした!!

オッさんの素性が語られないのもいいね!

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

4.5

いつもと変わらない
美しいカメラ。粋なジャズ。ユダヤ人ネタ。豪華な役者。喜劇と悲劇。

今回は時代物、しかも往年のハリウッドということもあり衣装も素敵。様々なロケも無理なく当時に誘う。短いシーン(5秒
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

SF映画というよりかは、「ドゥニ・ヴィルヌーヴの映画」として多いに堪能。

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.0

よくできているし、面白いし、泣けた。杉咲花が素晴らしい。

活劇が苦手な邦画なのだから、人情ものではこのラストぐらい奇をてらっていいのでは?よくできた「いいお話」が、ぐっと個性的になった。

夜に生きる(2015年製作の映画)

3.5

作りがしっかりとしている。隅々まで行き届いている。演出も奇をてらわない正攻法で脚本も書いたベンアフの才気を感じさせる。

ただ、全くの個人の好みの問題だが、この主人公にベンアフは似合わないと思った。死
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.5

辛いけど、優しい映画。
大泣きしないけど、余韻で泣ける映画。

ケイシーの素晴らしい演技はもちろんだけど、登場人物全てにその生活が見える。この細部が手伝って長尺を感じさせない。市井の人に寄り添うからこ
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スプリット(2017年製作の映画)

3.5

シャマランは大好きだけど、今回はなんか回りくどかったかな(笑)。でも面白いよ!

アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発(2015年製作の映画)

4.0

この邦題さえ、水に流すことができれば、是非多くの人に観てほしい。

知的好奇心を刺激する興味深い異色作。実際の実験と、映画と観客の間にある「第4の壁」を超えてくる演出が飽きさせない。

見逃さないでよ
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美女と野獣(2017年製作の映画)

3.5

おもしろかった。見応えもあった。

ただ、ケネス・ブラナーが実写化した『シンデレラ』のようなときめきと感動はなかった。

何度も映画化されている小説が原作…とかではなく、あくまでアニメ版が元となってい
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怪物はささやく(2016年製作の映画)

4.5

子供が辛い現実から目をそらすための幻想と怪物、となるとどうしても『パンズ・ラビリンス』を思い出す。実際、途中まではその少年版という趣だが、話が進むにつれて、もっと地に足のついた物語であることが分かって>>続きを読む

ラプチャー 破裂(2016年製作の映画)

3.0

パスカル・ロジェの某映画を観ているといないとで感想は変わってくるかも。僕は観ていた。

美しい星(2017年製作の映画)

4.0

野心作…だけど、吉田監督の映画屋としての確かな手腕によって奇抜な物語を地に足の着いた娯楽映画としている。まずはそこが嬉しい。

短いカット割り、ニュース画面の作り込み、エキストラの演技……、こういう細
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手紙は憶えている(2015年製作の映画)

4.0

アトム・エゴヤンは好きな監督だ。登場人物と観客を突き放しているが、荒涼感を感じさせない。画面は常に一定の美しさを保って落ち着いている。

嫌な話しだ。アウシュヴィッツでの仇を討つ。痴呆症を患った老人が
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人生タクシー(2015年製作の映画)

4.0

映画をつくる事を禁じられた監督が、「車内風景ですんで」と言って全部仕込みで作った(んでしょ?)反骨精神溢れるフェイクドキュメンタリー。

タイトルからほのぼの人情譚なのかなと思ったら、やはりパナヒ監督
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アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男(2015年製作の映画)

3.5

カタルシスは個人的になかった。
それでも観るに値する。
映画は「知る」という好奇心を刺激してくれる。

これを観た人は、アイヒマンはどういう男だったのか?と知りたくなるだろう。

また、イスラエルとモ
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フィッシュマンの涙(2015年製作の映画)

3.5

ぶっ飛んでる設定だけど、風刺をまぶして淡々と進む内容に、ウディ・アレンの『カメレオンマン』を思い出した。

でもこちらの方が遥かに具体的に自国の社会に迫っている。自国を憂でいる。告発している。

世界
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

4.0

泣けるオチは見る前からみんな知ってるのだけど、なぜそのようなことが起きなければならないのか、という事を考えるようにフォローしていて好感が持てる。

あまり語られないニコール・キッドマン夫婦にも泣かされ
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.0

未だにダニー・ボイルは上辺だけの映像派みたいことを言う人がいるが、ちょっと理解できない。まして本作を上辺だけと評する人がいるなら尚更だ。

20年。あれからもうそんな時間が経ったのかと僕らリアル世代は
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ハードコア(2015年製作の映画)

3.0

凄い期待してた!超かっこいいオープニングタイトルも相まって始まってしばらくはスゲ〜!と思ったけど30分したら飽きた!

ゲームの世界を体験できるのは堪らないが、それだけで普通の映画の尺は長すぎる。
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イップ・マン 継承(2015年製作の映画)

3.5

ドニーさん。踊るドニーさん。見守り活動するドニーさん。町内にいてほしい頼れる男ドニーさん。

しかし、やはりマックス・チャン。

パッセンジャー(2016年製作の映画)

3.5

あの行為をしてからは何をしてもハッピーエンドにはならない、という先入観が邪魔をしてワクワクしなかった。
なぜこんな壮大なSF映画の枠組みでこんな地味な話なのだろう。

個人的には例の行為をクライマック
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白い闇の女(2016年製作の映画)

3.5

ちょいエロで、下世話で、ハードボイルドなサスペンスというのはいつの時代も必要です。

傑作でも個性的でもないけど、プログラムピクチャーとして安心して楽しめます。

この手の作風になると必ずデ・パルマが
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.5

面白いし、興味深く観たし、夢に出てきそうなイヤ〜なシーンもあった。

でも、長い。長いこと自体はいいけど、「長いな〜」と思わせたら失敗だろう。

そして説明するのが良しとも全く思わないけど、せっかくの
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お嬢さん(2016年製作の映画)

3.0

美術は見事だった。

それ以外は、長すぎで単調で新鮮味のない悪趣味になりきれない中途半端なコメディ。

イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

4.5

スコセッシもそうだけど、おじいちゃんのこういう尖ったセンスは若輩者の励みになるのです。ありがたやありがたや。

新人監督の低予算映画みたいなテーマだが、やはり年季が違う。器が違う。諸行無常の響きあり。

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.5

瞬く間とはこのこと。前作のケレン味がこんな形で花開こうとは思ってもいなかった。

ハリウッドの豪華さ陽気さ、そしてフランスの切なさがブレンドされたミュージカル映画へのオマージュ。

ミュージカルは未だ
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トリプルX:再起動(2017年製作の映画)

3.5

細かいことは気にしない筋肉映画を期待したので面白く観れました。

ただ、何をしようが緊張感が得られないという欠点はついてきますね。

トニー・ジャーが出てるとは知らなかったのでビックリ。妖怪人間ベロみ
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退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)

4.0

長い。ワンカットも全体もとにかく長い。せめて120分に収めてほしい。

しかし、それでも面白く観てしまうのだから悔しい。

おなじみのトリッキーな脚本はもちろんだが、やはり今回も監督の死生観が散りばめ
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

4.0

オフビートなおかしさとメジャー感がいい感じでブレンドされてとても楽しい。全部のギャグが成功してるとも思わないが、少なくとも3回は大声で笑った。

主演二人もいいけど、ヤッパリ娘ちゃんが素晴らしい。父と
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無垢の祈り(2015年製作の映画)

4.5

商売として成立すればいい、という生ぬるい企画達を嘲笑う、堂々たる作家の映画。

辛い、ひたすらに辛い。そしてそれを経たラストの感情の爆発に不覚にも涙した。この着地は素晴らしいし、恐ろしい。

ここまで
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.0

緻密に計算された視線の劇を堪能。このカット割りは、長回しして作家気取ってる方々に見習ってほしい。

そして、ある感情を抽出して大げさに描く。これが異様なサスペンスを産む。よくある家族の話をセンスで描く
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虐殺器官(2015年製作の映画)

4.0

人に薦められて読んだ原作は肌に合わなかった。というか自分がSF的センスに乏しく全く視覚化できなかったのが大きい。すっかり内容も忘れてしまった。

だから映画として提示してくれると聞いてリベンジした訳だ
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