名波ジャパン10さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

名波ジャパン10

名波ジャパン10

映画(968)
ドラマ(0)
アニメ(0)

宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました(2022年製作の映画)

4.2

韓国映画の南北モノにハズレ無し。南北モノの王道で、北を徹底的にディスりながらもいつしか南北間の友情・愛情が芽生え、最後は南北統一を願いつつのハッピーエンドの別れ。完全にワンパターンで展開が読めてしまう>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.3

大阪のノリで貫かれたというより大阪のノリのみで作られた傑作。大阪のノリはブラジルのサンバに匹敵する民族特有のリズムであり、大阪市民の生活様式から精神構造までの中核をなしていると常々考えていましたが、そ>>続きを読む

エクスペンダブルズ ニューブラッド(2023年製作の映画)

3.7

核兵器の略奪、第三次世界大戦誘発計画、その阻止を図る非政府特殊部隊、悪の組織首謀者の意外な正体。このプロットだけで多くの作品が浮かぶほど既視感満載のマンネリネタで最後まで観客を退屈させないという点だけ>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

鋪道に散り落ちた枯れ葉が曇天の下ラストダンスを舞うといった感じの映画です。古典的名作の香りを再現した傑作。監督自らが語っている様に小津安二郎とチャップリンへのオマージュに溢れています。社会の片隅に生き>>続きを読む

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

3.9

とにかく調理のシーンと食事のシーンが延々と続きます。特に冒頭の約30分のソースにこだわったフランス料理の調理シーンは圧巻。映像のみならず調理の音が絶妙で香りまで感じられるほどです。実際の料理の品数多数>>続きを読む

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

4.2

原作はケータイ小説でTikTokでも話題となって若者のファンが多い小説です。劇場も大半は女子中高生で、終盤には嗚咽、すすり泣きに包まれていました。主人公の大袈裟な演技やかなり粗が目立つ演出など正直ちょ>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.7

本当にもったいない作品。ホアキン・フェニックス主演に加えて予告編での凍河の戦闘シーンに期待が大きかっただけに失望が余計増幅されました。凍河のアウステルリッツの戦い、ワーテルローの戦いの戦闘シーンは圧巻>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.3

ヴィム・ヴェンダース監督・役所広司のコンビによる小津安二郎オマージュ作品。静かな日常の淡々とした描写の中に深いメッセージが込められています。主人公の「平山」の名前は小津作品の定番でもあり、役所広司の演>>続きを読む

ウィッシュ(2023年製作の映画)

4.2

ディズニー映画100周年に相応しい原点回帰の作品。ディズニー作品は時代を映す鏡でもあり、最近は多様性や家族をテーマにした作品が目立ちました。この作品のテーマはディズニー映画の原点とも言える「願い(=夢>>続きを読む

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.2

幼少期の黒柳徹子、トットちゃんを通してトモエ学園の自由な教育と戦時下の異常な社会情勢を描いた作品。トットちゃんが身を寄せたトモエ学園は、当時普通の学校では居場所がなかった子供達を引取り、子供達に寄り添>>続きを読む

ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.1

クリスマスの季節に家族で観て欲しい映画。ジョニー・デップのイメージが強いウォンカ役をティモシー・シャラメがどう演じるのか興味がありましたが、アクの無いキャラクターとソフトな歌声で家族向けファンタジーに>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.1

若葉竜也、杉咲花という存在感の希薄なほんわか系の2人の主演作品というとコメディタッチの人情ドラマが想像されますが、この作品はサスペンスタッチのかなり悲惨なヒューマンドラマ。主役2人が新境地を拓いた作品>>続きを読む

ショータイム!(2022年製作の映画)

3.9

牧場を舞台とした映画といえばハリウッドでは西部劇ですが、フランスではコメディタッチのヒューマンドラマが定番。アカデミー賞受賞の「コーダ あいのうた」の元となったフランス映画「エール」も片田舎の牧場を舞>>続きを読む

スラムドッグス(2023年製作の映画)

3.6

名作「三匹荒野を行く」の現代版を期待していましたが、多数のレビュー通りお下劣極まりない残念な作品でした。終始出てくる「FU**」他4文字ワードと糞尿ネタ。ここまで下品ネタを連発しなくとも十分成り立つ作>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.7

監督・原作・脚本・編集北野武、主演ビートたけし。北野武の北野武によるビートたけしのための映画。北野ブルー、バイオレンス、シニカルな笑い、英雄の矮小化。北野ワールドは悪くないのですが、ビートたけしの秀吉>>続きを読む

ロスト・フライト(2022年製作の映画)

4.1

「Plane」という何とも味気ない原題を「ロスト・フライト」という邦題に意訳したのは正解。ただ、航空パニックに留まらず、脱出サバイバルのスリルが加わり、107分間ぶっ通しのジェットコースターサスペンス>>続きを読む

翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

4.2

1作目の衝撃の大きさで自虐ネタ、ディスりネタには免疫が出来てしまったため、2作目のインパクトはさすがに薄れましたが、関西各県はディスりネタの宝庫、笑いのナンセンスレベルは明らかにアップグレードしていま>>続きを読む

正欲(2023年製作の映画)

4.2

今年の東京国際映画祭最優秀監督賞・観客賞受賞作品。社会不適合で殻に閉じこもる男女2組と不登校の子供の父親の計5名の日常がオムニバス的に交互に描かれます。人数が多過ぎて観客は少なからず混乱します。また、>>続きを読む

マーベルズ(2023年製作の映画)

3.7

アベンジャーズ・シリーズ終了後のマーベル映画は完全に迷走しており、第二のアベンジャーズを目論んだ「エターナルズ」で万事休す。ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・シリーズとアニメ版スパイダーマンでなんと>>続きを読む

駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

3.8

富山県のアニメ制作会社が地元のウィスキー蒸留所をモデルとして制作した地元愛溢れるアニメ作品。主人公の若い女性社長が震災で原酒を喪失してウィスキー作りを断念した蒸溜所の立て直しに奮闘し、その姿をレポート>>続きを読む

法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.8

原作はエンタメ小説の新人賞であるメフィスト賞受賞作品、司法修習生が書いた法廷ドラマということで、見事な入れ子細工のストーリー展開です。アイドル映画になりかねないキャスティングも主演3名がギリギリセーフ>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.3

ゴジラが誕生してから70年。ゴジラも怪獣・着ぐるみ・特撮からハリウッド版を経て巨大生物・VFXへ。その変遷は時代の反映でもありました。ところが、本作品の時代背景は戦後の混乱期。予告編を観て、正直、かな>>続きを読む

私がやりました(2023年製作の映画)

3.8

如何にもフランス映画らしいエスプリの効いた作品。ちょっと時間調整にとかちょっと気晴らしにとかで観るには最適のライトな作品です。戦前のまだ女性の参政権がない時代のフランスを舞台に現代にも通じる女性差別に>>続きを読む

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.2

松岡茉優、窪田正孝をはじめ、池松壮亮、若葉竜也からチョイ役の仲野太賀に至るまで好みの若手演技派俳優が揃った作品。題名と主演から勝手にラブコメディと決めつけていましたが、コミカルタッチながら人間関係の不>>続きを読む

レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.3

1994年公開の名作「レオン」、ディレクターズ・カット版によるリバイバル上映。ジャン・レノの代表作にしてナタリー・ポートマンのデビュー作。子役のナタリー・ポートマンはとにかく可愛い上に将来のアカデミー>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.3

AIと人類の戦いはSF映画のテーマとしてすっかり定着し、AIが暴走して人類の滅亡を目論むというストーリーが定型化しつつあります。しかし、本作はその様なステレオタイプの作品とは一線を画し、現代の人類が直>>続きを読む

おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

3.7

残念ながら竜頭蛇尾で尻つぼみの作品。終盤まで誘拐事件に政治家のドロドロした抗争が絡んで、グイグイ引き込まれる展開でしたが、犯人が明かされる肝心の終盤がかなりの腰砕け。小説が原作だけに結末を変えることは>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.2

今年のアカデミー賞の複数部門での受賞は確実でしょうが、作品賞には届かないであろう作品。マーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオの名コンビにロバート・デ・ニーロが加わったゴールデントリオは強>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.7

ビデオゲームがCG技術の進歩によりリアル感を飛躍的に伸ばしているのと反比例して、実写映画はCG技術の進歩に伴い逆にリアリティを失いつつある様に思えてなりません。本作品はその比例・反比例グラフの交点を示>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.2

元職員により19名の入所者が刺殺された相模原障害者施設殺傷事件をモチーフにしたスーパーヘビー級の重い作品。磯村勇斗が抑えた演技で犯人の異常性を見事に演じ切っており、宮沢りえと二階堂ふみも演技の幅を広げ>>続きを読む

ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.6

TVドラマ以来の根強いファンが多く、映画サイトでの評価が高い作品。クドカンファミリー大集合の豪華キャストでしたが、2回ウトウトし、真面目に途中で出ようかと迷いました。人情コメディは本来日本映画の得意ジ>>続きを読む

コンフィデンシャル:国際共助捜査(2021年製作の映画)

4.2

つい先日観た「イコライザー」で麻薬組織と大量殺戮シーンは胃もたれしてもう勘弁と思っていたのですが、かなり被った作品でした。ただ、韓国映画らしいコミカルな味付けと北朝鮮ネタでスッキリ楽しめる作品になって>>続きを読む

アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

3.7

アントニオ猪木はその存在自体が衝撃であり、感動なので、映画タイトルの様に「探す」必要は全くありません。敢えて「探そう」としてしまったところに本作の決定的な敗因が。最高な素材はそのまま供すれば良いのに、>>続きを読む

アナログ(2023年製作の映画)

3.9

原作はビートたけしの恋愛小説だけに、良くも悪くも昭和の純愛物語。波瑠の演じるヒロインは上品なファッションの清楚なお嬢様。焼き鳥も焼酎も知らない。あどけないくらい純真なお嬢様で、男はイチコロになってしま>>続きを読む