hummingbirdさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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自由を我等に 4K デジタル・リマスター版(1931年製作の映画)

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刑務所仲間の2人の男性と、「メトロポリス」「モダン・タイムス」のような人と機械の話を通して「自由」を語る。

これは「工場ができた結果」の部分がすごく素晴らしくて、膝を打った。つい「現代のわれわれはな
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ル・ミリオン 4K デジタル・リマスター版(1931年製作の映画)

3.8

タイトルの「ル・ミリオン」は「100万フラン」の意味で、100万フランの宝くじの話。「生活の設計」とはまた違う趣向。

なんと言っても中盤のオペラの舞台に迷い混んでしまうシーンが美しく、オチは楽しく、
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夕焼け冨士(1952年製作の映画)

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原作・大佛次郎。アラカンさんが父親をはめた侍たちに復讐する話。

アラカンさんが丁寧な言葉使いの上品な役柄で、頭巾もかぶってるので、鞍馬天狗を思い出した。

原作があるせいか、ストーリーが面白く、アラ
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娘十六ジャズ祭(1954年製作の映画)

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戦争孤児の歌のうまい少女が上京して、元人気歌手の「先生」と出会う。

雪村いづみの歌が圧倒的(オープニングは伏線?)。ミュージカルらしい遊び心のある場面が多くて、楽しい。出演者も豪華で、フランキーのド
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眼の壁(1958年製作の映画)

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前年の「顔」、同じ年の「張込み」に続く松本清張原作の映画化作品。

出演の佐田啓二に、撮影が厚田雄春、テーマが経済や社会、ドキュメンタリータッチの作品ということで、60年の「いろはにほへと」を思い出し
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(1957年製作の映画)

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松本清張の最初の映画化作品かな? 岡田茉莉子さんは今まで見た中では、この作品が一番美人に見えるかも。大木実も演技がうまい。

展開が意外(特に冒頭3分の1は巧み)で、各キャラクターに面白みがあって飽き
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火線地帯(1961年製作の映画)

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「地帯〈ライン〉」シリーズ第5作にして、最終作。

監督は武部弘道に交代し、石井輝男は共同脚本で、この部分は石井輝男の案かな?というのがかなり分かる気がする。

青春映画っぽく、みずみずしい雰囲気で、
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黄線地帯(イエローライン)(1960年製作の映画)

3.8

「地帯〈ライン〉」シリーズ第3作。第2作と同じ制作年だけど、かなり違うタイプの作品。これはカラー。三原葉子は赤い服が似合う。

2作〜の天知(2作目とキャラが全然違う)、3作〜5作の吉田輝雄、シリーズ
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東京ラプソディ(1936年製作の映画)

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藤山一郎の「東京ラプソディー」のヒットで作られた作品。たわいない話だけど、こういうのはホッとする。

登場人物の服装、喫茶店やダンスホール(ロケなのかセットなのか)、職業婦人など、すごくモダンでびっく
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濡れ髪三度笠(1959年製作の映画)

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明朗時代劇「濡れ髪」シリーズ第2作。

雷さまが、腕がたって熱いけど、とぼけた面もある侠客の役で楽しい。明るいキャラクターは比較的珍しくて、それだけで満足。コミカルでひねりのある展開も楽しい。

田中
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恐怖の岬/ケープ・フィアー(1962年製作の映画)

4.3

面白い。ストーリーはテンポよく、緩急と省略を使う。ラストの意外性。この時代にしてはショッキングな内容だけど(そこに昔ながらのスターが出てる面白さ)、耐えられるさじ加減。

映像は、オープニングのロバー
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電送人間(1960年製作の映画)

3.7

「変身人間」シリーズ第2弾。戦争中の犯罪に、電送装置が絡むSFサスペンス。

シリーズ他の作品は本多猪四郎監督だけど、これだけ「100発100中」などの福田順監督。

映像はキメキメという感じではない
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美女と液体人間(1958年製作の映画)

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「変身人間」シリーズ第1作。同じシリーズの「ガス人間第1号」と比べると、内容は王道のSFサスペンスだと思う。

「美女」役はあこがれの白川由美さんで、他の作品に比べて出番が多く、それだけで満足度が高い
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ガス人間第1号(1960年製作の映画)

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東宝の特撮映画、「変身人間」シリーズの第3弾。

昭和っぽい懐かしさ・いなたさがとてもいい感じだけど、一方で八千草薫の美しさや日本舞踊、切ない展開など、大人っぽい要素もあり、思いのほか良かった。

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続清水港/清水港代参夢道中(1940年製作の映画)

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沢島忠監督の「森の石松鬼より怖い」のオリジナルでしょうか? 同じ話。

この頃のマキノ監督らしく、モダン。千恵蔵さんはじめ、各キャラクターの魅力を楽しむ作品だと思う。間に歌や浪曲。

千恵蔵さんの石松
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千羽鶴秘帖(1959年製作の映画)

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雷さま✕三隅研次の59年の作品。親の仇を狙う青年の前に、謎の男が現れる。

このコンビの前年の作品と比べると、セットが大きく豪華になって、ググッとスケールアップ(ここまでの作品には庶民的な魅力があった
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桃太郎侍(1957年製作の映画)

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三隅研次監督作品。高橋英樹の「桃太郎侍」とは関係がない、娯楽時代劇。

雷さまは声を変えて二役を演じでいる。明るい役柄は比較的珍しいと思う。

共演に堺駿二、木暮実千代、河津清三郎など、他社作品にも出
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ザッツ・エンタテインメント(1974年製作の映画)

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MGMミュージカル50周年を記念した名場面集。ネタバレを避けるとあまり書けないけど、面白い。

アステア、ケリー、ジュディ・ガーランドは、どの作品のどこが選ばれるかが楽しい。セレクションが好みで「分か
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編笠権八(1956年製作の映画)

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三隅研次の初期の作品。この頃はまだ全編キメキメというわけではないのが興味深い。カット割よりも、人やカメラを動かすシーンの方が良いと思う。

ストーリーは原作があるせいもあるのか、面白い。先が読めない展
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濡れ髪剣法(1958年製作の映画)

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アマゾンプライムの角川チャンネルが今2カ月無料ということで、雷さま主演の明朗時代劇「濡れ髪」シリーズ第1作を。

若殿の雷さまが、町人のふりをして暮らすうちに、ある陰謀に気付くストーリー。どことなくテ
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七つの顔(1946年製作の映画)

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戦後、チャンバラ禁止令で時代劇が作れない時代に、千恵蔵さんが主演した現代劇・多羅尾伴内シリーズの第1作。

荒唐無稽な話だけど、続きが気になるような作りで面白かった(千恵蔵さんを知らないと面白さが分か
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白線秘密地帯(1958年製作の映画)

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ラインシリーズ第1作。意外にもドキュメンタリータッチの犯罪捜査ものだった。トルコ孃の殺人事件から、売春組織が浮かび上がるという展開。

残念ながら、三原葉子の出番はあまり多くないけど、すごくオーラがあ
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錆びたナイフ(1958年製作の映画)

3.7

原作・脚本が石原慎太郎、監督・脚本に舛田利雄のノワール。

テンポの良さ、豪華キャスト、雰囲気のあるロケ地。スケールが大きく、堂々とした作品で、当時の映画のレベルの高さが伝わってくる。

ストーリーは
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その壁を砕け(1959年製作の映画)

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中平康と新藤兼人だけどあまりらしくないサスペンス。姫田眞佐久、伊福部昭、西村昭五郎のそうそうたるスタッフ。

設定はラングの「激怒」を参考にしてると思うけど、同じ話ではない。さまざまな登場人物が微妙に
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コンドル(1939年製作の映画)

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男女のロマンスと男たちの友情と確執。

おしゃれなセリフと小道具のうまい使い方、登場人物が多くて読めない展開。最後は泣かされた。ホークスはうまい。

ケイリー・グラントが郵便を運ぶ小さい航空会社の社長
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オペラハット(1936年製作の映画)

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田舎で暮らすディーズは、多額の遺産を相続し、ニューヨークで暮らすことに。

ディーズは田舎者の詩人で、誰もが彼を侮っているが、実は彼は聡明な善人(ケンカも強い)。ゲイリー・クーパーがこのディーズを、ち
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夕陽のガンマン(1965年製作の映画)

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賞金稼ぎのイーストウッドとリー・ヴァン・クリーフが、強盗のボス・インディオを追う。

格好よくて、魅力的で、面白過ぎる。いかにも西部劇なしゃれたシーン、めちゃくちゃ映像がキマってる場面、後半はストーリ
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弥次喜多道中記(1938年製作の映画)

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作品中のクレジットでは脚本・原作は小国英雄。「女賊と判官」「江戸っ子判官とふり袖小僧」「盗賊と判官」などにリメイクされたオリジナルがこれかも。

「鴛鴦歌合戦」ほど歌が中心ではなく、弥次さん喜多さんの
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ハリーの災難(1955年製作の映画)

3.9

ヒッチコックはいまひとつどこがうまいのかよく分からないけど、これは好きな作品。ミステリーらしくないとぼけた内容で、ほのぼのと楽しい。

スモールタウン・ミステリーとでもいうか、田舎町の変わった人たちが
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男たちの挽歌 II(1987年製作の映画)

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話は1作目から続いているので、そちらを先に見た方が人物が分かりやすい。

過剰な作品。見せ場が連続する上に、エモーショナル。カット割してるだけなのに、とてもドラマチックに見える場面があったりする。
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出来ごころ(1933年製作の映画)

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坂本武が喜八というキャラクターを演じる「喜八もの」の第1作。

「生れてはみたけれど」で重役を演じていた坂本武が、浅草の長屋で暮す庶民の役。父親としてはだらしなく、調子のいいキャラクターだけど、坂本武
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鞍馬天狗 龍驤琥搏の巻(1938年製作の映画)

4.0

シリーズ第19作。「角兵衛獅子の巻」と話がつながっているので、こちらを後に見た方がいい。

勤皇派を狙う山獄党というグループと鞍馬天狗の対決に、鞍馬天狗が育てている新吉とその両親のエピソードが絡む。後
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鞍馬天狗 角兵衛獅子の巻(1938年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

50年代の東映時代劇でやってることの多くは、ここで既にやってる感じがする。

監督はマキノ雅弘、松田定次の兄弟コンビ、撮影は宮川一夫と、とても豪華。細かく丁寧なカット割。

モブシーンで、人の動く方向
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散り行く花(1919年製作の映画)

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リリアン・ギッシュが指で笑顔を作ることで有名な作品。グリフィスの作品の中では短いし、見やすいかも。

各カットは、全体・中間・アップの3種類。全体のカットは、一方向だけ壁のないセットを固定したカメラで
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雄呂血(1925年製作の映画)

5.0

平三郎は、善良だったが、曲がったことが嫌いで気性が激しいため、失敗が重なり、無頼漢と恐れられるようになる。

サイレントなのに、カメラの位置を変えて、すごく丁寧なカット割をしているので驚いた。こんな作
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ヒッチコックのゆすり(1929年製作の映画)

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イギリス初のトーキー。もともとサイレントとして作られたせいか、部分的に音楽のみになっている。

同じ時代の米国の作品に比べると全体的にシンプルと思うけど、ヒッチコックらしいシーンがかなりあって面白い。
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