hummingbirdさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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天国と地獄(1963年製作の映画)

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原作はエド・マクベインの87分署シリーズの1作(仲代はキャレラだろう)。

ワンシーンしか出てこない俳優まで有名な人が多いので、俳優に詳しい方が面白い。特に、借金取りの3人、沢村いき雄、織田政雄は、サ
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カリガリ博士(1920年製作の映画)

5.0

ある町に夢遊病患者の予言を見世物にする男が現れ、同時連続殺人が起きる。

これはすごい作品。まず、全てセットでできてるけど、曲がったドアの家といった、アバンギャルドで芸術的なもの。

このセットは演劇
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鷲と鷹(1957年製作の映画)

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貨物船の機関長が殺される。犯人不明のまま船は2人の新入り船員を乗せて出港するが、新入りは1人のはずで…。

裕次郎主演のサスペンス。個性的な船員の日常といくつかの謎、裕次郎とルリちゃん、夢路さん(監督
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群衆(1928年製作の映画)

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出会ってすぐ結婚したカップルの数年間を描いた名作。

映像の見せ方は当時のサイレントらしくシンプルだと思うけど、デートやピクニックなど、一つ一つの場面を作り込んであったり、時間の経過でキャラクターがさ
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危うし!快傑黒頭巾(1960年製作の映画)

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第9作。舞台は長崎。黒頭巾は弾薬運搬のために中国の曲芸団に身を隠す伏見扇太郎に力を貸す。

話はいつものパターンではないけど、第3作の唐人街がまた出てきたり、第4作に出演した丘さとみが今回は黒頭巾の相
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上海特急(1932年製作の映画)

3.7

舞台は中国。さまざまな客を乗せた特急列車で事件が起きる。

ディートリッヒの初期の作品。30代前半の彼女がため息が出るほど魅力的。

映像はサイレントにありそうなシンプルなパターンだけど、監督は当時デ
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快傑黒頭巾 爆発篇(1959年製作の映画)

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第8作。前作が今までと違った内容なので心配したけど、今作は今までと同じパターンで期待通り。

黒頭巾が意外な人に化けているし、レギュラーの加賀邦男も何度か出てくる。

映像は、殺陣以外の場面は丁寧にカ
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快傑黒頭巾(1958年製作の映画)

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第7作。これまでのモノクロスタンダードから、カラーシネスコに。出演者も今まで以上に豪華になって、志村喬、山形勲、松島トモ子、大川恵子などなど。

ストーリーは、第5作までのタイトさや、黒頭巾があんな人
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紅の翼(1958年製作の映画)

3.8

パイロットの裕次郎は、八丈島に破傷風の血清を届けるため、セスナに乗る…。

裕次郎はピンチでも余裕があるヒーローぶり。いづみさんのクレジットが先だけど、メインは中原早苗。

シックなグレーや茶色をベー
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御存じ快傑黒頭巾 神出鬼没(1956年製作の映画)

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シリーズ第6作。火炎砲を手に入れようとする幕府と勤皇派の争い。

監督・脚本家が前2作と違うせいか、今回は黒頭巾側の人が何人か死んだり、セリフにメッセージが多かったりと、やや趣が違う。

ヒロインの1
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愛のお荷物(1955年製作の映画)

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川島雄三の日活第1作のせいか、松竹時代のようなホームドラマになっている。

三橋達也が頼りない長男の役で、義太夫?を披露したり、殺陣をやったり、二役をやったりの、芸達者ぶり。

共演の北原三枝は政治家
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御存じ快傑黒頭巾 危機一発(1955年製作の映画)

3.7

シリーズ第5作。戦艦ブリテン号を巡る三つ巴の争い。

舞台は兵庫。前作に比べると、コミカルで奇抜な要素が強め。

黒頭巾は謎の外国人に化けて馬車で登場し、敵とフェンシングで戦ったり、天命堂の姿でユーモ
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忠臣蔵(1958年製作の映画)

4.2

大映の忠臣蔵。大映らしい落ち着いた雰囲気で、セットや衣装も豪華。

雷蔵はじめ、最近見ることの多い大映スターはまだ若い世代の役。時代劇を経験している雷蔵、山本富士子、京マチ子は、時代劇の話し方がうまい
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御存じ快傑黒頭巾 第二話 新選組追撃(1955年製作の映画)

3.8

黒頭巾シリーズ第4作。新選組が薩長の軍用金を狙う話と、偽黒頭巾に絡む仇討ちなど盛りだくさん。

黒頭巾は今回は曲芸師に化けていて、2丁拳銃の芸を見せる。さらに天命堂や、本人と大忙し。加賀邦男(桂小五郎
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港の日本娘(1933年製作の映画)

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清水宏のサイレント(日本では38年ごろまでサイレントが作られていたよう)。

アマプラだけど、タイトルとクレジットは欠落、映像はかなり悪かった。音楽も内容に合わない部分があった。

女優さんが見分けが
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祇園の姉妹(1936年製作の映画)

4.5

貧しい暮らしをしている祇園の芸者姉妹。妹・山田五十鈴は良い暮らしを求めて人を思い通りに操ろうとするが…。

素晴らしい。ベルさんは男を操るキャラクターで、一見悪い女にみえるが、ラストで女性の立場がいか
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赤西蠣太(1936年製作の映画)

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「樅の木は残った」などで描かれた伊達騒動がベースのモダンな時代劇。

「丹下左膳 百萬両の壺」もそうだけど、モダンな時代劇とコメディは相性が良いなと思う。

伊達騒動を知らないと、話が分かりにくいけど
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悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

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汚職を巡るサスペンス。

全体で5部くらいの特殊な構成。見ている間は展開が予想できなくて困惑したけど、終わってみたら全ての登場人物に必要性があって、よく練られているのが分かる。オチも納得。

映像はこ
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荒野の七人(1960年製作の映画)

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前半は「七人の侍」と全く同じエピソードもあるが、後半はだいぶ違う。「七人の侍」よりも時間が短く、さらっと見られる娯楽作になってると思う。

最初に敵と対決する場面で、ガンマンがそれぞれセリフを言いなが
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御存じ快傑黒頭巾 マグナの瞳(1955年製作の映画)

3.7

幕末の長崎。幕府側と薩長が探す宝石・マグナの瞳。そのありかを知る商人の家族は黒頭巾に助けられ…。

大友柳太朗の黒頭巾シリーズ第3作。脚本がよく練られていて、黒頭巾側の人が次々捕まったり、マグナの瞳の
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群盗荒野を裂く(1966年製作の映画)

4.2

1900年代初頭、メキシコ革命当時、白人の青年ビルは偶然を装い、革命軍に協力する盗賊に加わるが…。

面白い。盗賊の活躍を描きつつ、盗賊のリーダー・チュンチョがどんな人間か、メキシコの人が当時どんな状
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里見八犬伝 完結篇 暁の勝鬨(1954年製作の映画)

3.6

最終話。八犬伝の発端になった伏姫の事件の黒幕・夕顔と浜路を手に入れようとする左母二郎(小柴幹治)が手を組む。

歌舞伎時代に女形もやっていた錦之助が、腰元に化けるサービスシーンあり。原健作が里見の殿様
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宮本武蔵(1973年製作の映画)

3.9

内田吐夢の「宮本武蔵」と同じく原作は吉川英治。主に内田吐夢版の3〜5作目の部分が描かれている。長尺とはいえ、3本分の話を1本でほぼ語りつつ、特に後半は見ごたえがある。

加藤泰らしいローアングル、長回
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白熱(1949年製作の映画)

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ジェームズ・キャグニー主演のノワール。先の読めない展開、しゃれたセリフと、「裸の町」のようなドキュメンタリータッチが魅力。

キャグニーは犯罪グループのボスで凶悪だが、マザコンだったり、精神的な病気を
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里見八犬伝 第四部 血盟八剣士(1954年製作の映画)

4.0

第四部は片岡栄二郎と藤里まゆみが中心になる話。娘田楽のダンス、月形哲之介の忍術の特撮など、盛りだくさん。面白くて一気見した。

立ち回りのシーンが多い。多数の敵を切っていく場面を、広いセットを生かして
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マダムと泥棒(1955年製作の映画)

3.8

面白い。強盗団がおばあさんを犯罪に利用しようと考える話。

強盗団とおばあさんという取り合わせが面白い。おばあさんが上品で強盗の調子が狂ったり、強盗がおばあさんに怒られたりするので、笑ってしまう。
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里見八犬伝 第三部 怪猫乱舞(1954年製作の映画)

3.8

絶対絶命だった第二部からどうやって助かるんだ?と思っていたけど、その手があったか!

メインは怪談のような話。ある道場主(阿部九州男)が妖怪のいる洞窟に入ってから、すっかり人が変わってしまう。八剣士の
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里見八犬伝 第二部 芳流閣の龍虎(1954年製作の映画)

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第二部は錦之助は予想したほど出てこなかいけど、片岡栄二郎と加賀邦男が中心に話が進む。仲間も増える。

第一部のように、途中まで謎を含んだストーリーでゆっくり展開し、後半は見せ場が続く。

片岡栄二郎と
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里見八犬伝 第一部 妖刀村雨丸(1954年製作の映画)

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錦之助&千代乃介コンビの子ども向け作品。各話は次に続く形で終わるけど、基本的に1話完完結。1部はすごく面白い。

白黒・スタンダードで、60年代のカラー・シネスコの東映時代劇とは違った素朴な魅力。
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いも侍 蟹右衛門(1964年製作の映画)

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「三匹の侍」の長門勇主演の時代劇。偶然出会ったみなし子の話と、道場破りの話の二つからできている。

長門勇は、ヒーロー然とはしていないが、腕は立つ役で、座頭市を思わせる(「座頭市」と同じ脚本家だった)
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三匹の侍(1964年製作の映画)

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五社英雄監督の映画第1作で、ヒットしたテレビ時代劇の劇場版。

設定は「七人の侍」「椿三十郎」に似た、いきがかりの侍が困っている百姓を助けようとする話。

全編にわたって映像が凝りに凝っていて、監督の
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笛吹川(1960年製作の映画)

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戦国時代、武田家の治める甲斐国で暮らす農家の一族の60年を重厚に描く。高峰秀子と田村高廣か若者から老人までを演じている。

戦国時代を農家の視点から描いていて、興味深い。

農家でも戦に参加する子供が
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大江戸五人男(1951年製作の映画)

3.7

横暴な旗本と対立する町人たちを描く。松竹30周年記念映画。

町人に阪妻、彼と対立する旗本の代表に歌右衛門。高橋貞二、花柳小菊、山田五十鈴、高峰三枝子…さらに東映の俳優がゲスト出演し、とても豪華。当時
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歌麿をめぐる五人の女(1946年製作の映画)

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セットや衣装がすごく豪華で本格的、人も多く、いかにも溝口健二の作品。戦後すぐよくこんな作品が作れたな。

映像は、特に、画面の奥行きを利用したシーンが多く、すごく見ごたえがある。セットの大きさを生かし
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眠狂四郎 殺法帖(1963年製作の映画)

3.7

眠狂四郎シリーズ1作目。狂四郎のキャラクターやメイクが違い、よくしゃべる。仲間までいて、かなり明るい。

作品のスタイリッシュな雰囲気と、謎の中国人や忍者など、遊び心のあるキャラクターのミスマッチで面
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東京夜話(1961年製作の映画)

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渋谷でバーを経営する淡島千景と、その周辺の人々の群像劇。

淡島千景の内縁の夫と子供は華族という設定。彼らが没落している様子や、当時の学生運動やインテリ層の心境が盛り込まれていて、興味深い。

映像は
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