hummingbirdさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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酔いどれ無双剣(1962年製作の映画)

3.7

クレジットはないけど、設定は山本周五郎の「赤ひげ」だろうか。さらに、任侠もののテイストを加えて、東映作品らしい内容に(「人生劇場」は翌年)。

赤ひげならぬ、豪快先生は市川右太衛門、若い医者に東千代之
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大江戸評判記 美男の顔役(1962年製作の映画)

3.9

かなりの名作だと思う(こういう作品は埋もれないでほしい)。

映画化もされた「一日だけの淑女」(「ポケット一杯の幸福」)と「河内山宗俊」を足したようなストーリー。ラストに向けて、この二つの話の絡まり具
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警視庁物語 顔のない女(1959年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ9作目。荒川でバラバラ遺体が見つかる話。上映時間は74分で長め。

監督は「魔の伝言板」などの村山新治。撮影は今回は高梨昇という人。音楽は富田勲で、60〜70年の洋画風でとても良い。今回も見ご
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警視庁物語 魔の伝言板(1958年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリーズ8作目。連続タクシー強盗殺人

スタッフ・キャストは7作目と同じ。山本麟一に個性が出てきた? ゲストは三井弘次と田中春男で、モンタージュ写真で先に登場するのが楽しい。

複雑な事件を堀雄二が表
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警視庁物語 七人の追跡者(1958年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ7作目。マンホールで女性の死体が発見される話。監督は「上野発五時三十五分」の村山新治、撮影も佐藤三郎と同じコンビ(今のところこのコンビが一番好み)。

中盤、堀雄二が女給さんの家を訪ねる場面で
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警視庁物語 夜の野獣(1957年製作の映画)

3.8

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シリーズ6作目。スリが絡む殺人事件

これはいつもより上映時間が長く、シネスコ。モブも多くて、迫力がある。撮影もうまい。刑事は前回より1人少ない。豪華ゲスト。

長いからか面白い。刑事たちはグループに
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警視庁物語 上野発五時三五分(1957年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第5作。レース場での殺人

刑事に新しく波島進と佐原広ニ。捜査一課長は前の人に戻った。前回まで刑事役の須藤健はおでん屋の親父。犯人役は出番は短いけど、そうか!と思った。

監督・撮影はシリーズ
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警視庁物語 白昼魔(1957年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第4作。車泥棒の話。スタッフ・キャストは3作目と同じ。

これまでの作品とは違って最初に犯人が分かる。丹念な捜査の描写は少なめだけど、ラストはラブストーリーのような内容と、レストランから砂浜へ
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警視庁物語 逃亡五分前(1956年製作の映画)

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「裸の町」(48)のようなドキュメンタリータッチの捜査もの。シリーズ第1作。脚本が警視庁鑑識課出身の長谷川公之。

出演者は後の方と大体同じ。山本麟一が真面目なスーツ姿で面白い。南原伸二(宏治)はこの
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若さま侍捕物帖 黒い椿(1961年製作の映画)

3.8

大川橋蔵主演の「若さま侍」シリーズ。原作シリーズは安楽椅子探偵らしいけど、この作品は普通のサスペンス。

凝った映像。丘ひとみはかわいそうな生い立ちの娘だけど、演技に情感があってとても良い(東映時代劇
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警視庁物語 魔の最終列車(1956年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

警視庁物語シリーズ第2作。スタッフ・キャストは同じ。ゲストは千石規子、山形勲で豪華。

1作目に比べて、凝った撮影や、スクリーン映えするシーンが多めな気がする。南原宏治は別人に化けるのがうまい設定のよ
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警視庁物語 追跡七十三時間(1956年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第3作。2人の強盗の話。脚本以外のスタッフが変わってる。音楽はジャズ風に。

山本麟一はヒゲ。須藤健という人が刑事役に。「八犬伝」で男装だった浦里はるみさんも。もぐりの医者は、いつもは刑事役の
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お染久松 そよ風日傘(1959年製作の映画)

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原作は歌舞伎・浄瑠璃で、実話が基になってるらしい。世話物というのか、登場人物が町人なのが珍しい。

ストーリーが盛りだくさんでよくできてるし、飽きさせない。全体はコミカルだけど、たまにシリアスになるさ
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尾張の暴れ獅子(1961年製作の映画)

3.8

面白かった。東映らしい娯楽時代劇ながら、ところどころ凝ったシーンも。特に丘さとみと大友柳太朗の2人の場面(セットの大きさを生かしいて、後半に同じパターンが反復される)。

横長の画面を生かした横移動場
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鳳城の花嫁(1957年製作の映画)

-

日本初のシネスコ作品。完全な娯楽作品だけど、ソツがなくツボを押さえた出来。東映時代劇のレベルの高さを感じる

冒頭1/3は話の仕込みになっていて、大友柳太朗と長谷川裕見子さんが出会うところから、ググっ
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血ぬられた情事(1949年製作の映画)

-

妻とうまくいっていない検事補のクリーブは、偶然ある女性(バーバラ・スタンウィック)と出会う。

面白い。変則的な3部構成?で、最初のパートは長くて、映像的な見どころもあまりなくて、いまひとつに感じる。
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怒涛一万浬(1966年製作の映画)

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この監督は「のら犬作戦」が好きだけど、この作品は可もなく不可もなくと感じた(好みもあるでしょうが)。良いエピソードもあるし、俳優陣も豪華なんだけど。遠洋漁業の事情が分かるのは面白い。

デビュー間もな
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新道 後篇良太の巻(1936年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

前編の最後で佐野周二が事故で急死、絹代さんのおなかには佐野周二の赤ちゃんが。さあ、どうする?

と思ったら、上原謙が絹代さんに結婚を申し込む。絹代さんは喜んでそれを受けるので「それは節操がなくない?」
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新道 前篇朱実の巻(1936年製作の映画)

3.7

田中絹代、川崎弘子、高峰秀子、松竹三羽烏の豪華出演。みんなが若くてキラキラしてる時代の作品なので、一見の価値はあると思う。

この監督にしては、映像は比較的普通。いつもほどカットは割らず、長回しやカメ
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女と味噌汁(1968年製作の映画)

3.8

この監督の初期作と似た味わいがあった。昔ほど細かくカットは割ってないけど、見せ方はやはりうまい。

置屋、料亭など、和風の美術が美しく、映像のシックな色合いも合っている。この監督は白黒作品の美術が素朴
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学生社長(1953年製作の映画)

3.7

川島雄三の松竹時代の作品。

日守新一、大坂志郎など、常連俳優も出演した群像劇。鶴田浩二の初期作品らしい、鶴田浩二アイドル映画ふうでもある(←このジャンルは結構好き)。

この監督の松竹時代の作品は、
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花ちりぬ(1938年製作の映画)

4.5

幕末の祇園、禁門の変に翻弄されるお茶屋の女たちを描く。

素晴らしい作品。38年の映画で、ここまでさまざまな見せ方をしていたことに驚いた(こういう作品を作られると、後の時代の監督はやることがないだろう
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夜の女たち(1948年製作の映画)

-

戦後、大阪の街娼をドキュメンタリータッチで描く。キネ旬3位。

映像はこの監督らしい長回しで、それぞれのシーンに長回しならではの面白さがあって、非常によくできていると思う。

内容は、タイトルから予想
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王将一代(1955年製作の映画)

4.5

坂田三吉の活躍を新東宝オールスターキャストで描く。冒頭の1/3が「王将」と同じで、残りで「王将」以降の人生の話(wikiによると三吉が亡くなるまでを描くはずが、フィルムの現像に失敗して!、途中までにな>>続きを読む

8時間の恐怖(1957年製作の映画)

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鈴木清順だったことに気付かなかった。割と普通のサスペンスで、凝りに凝った映像ではなくベタで普通に決まった映像。

学生運動の人、軍医、愛人など、この時代らしい登場人物。自分勝手な人が多めだけど、ひょっ
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王将(1948年製作の映画)

4.0

「素浪人罷通る」の翌年の作品だけど、映像の完成度がすごく高いので、もっと後の作品かと思った。

意外性のあるカット割と、この監督得意のカメラワークで、凝った映像がバンバン出てくる。「素浪人」の時は、や
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素浪人罷通る(1947年製作の映画)

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吉宗のご落胤という・天一坊が父親の会うために江戸を目指す。

同じ話の映画化「八百万石に挑む男」とは趣きが違って、阪妻と大岡との共感や、天一坊の運命など、全体的に感動的な内容になっている(この監督なの
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恋の花咲く 伊豆の踊子(1933年製作の映画)

4.2

「マダムと女房」より後の作品だけど、サイレント。五所監督の細かいカット割と自然豊かな風景というスタイルは、この時代からあったようだ。

絹代さんのアイドル映画かと思って見たら、一つ一つのカットがとても
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伊豆の娘たち(1945年製作の映画)

4.2

食堂を経営する家族を巡るコメディ。とにかく楽しい。

初期〜中期の五所作品は、失敗や心のすれ違い、弱さなんかをネガティブに捉えず、笑いに昇華させるのがすごく好み。河村惣吉のお父さんの頼りなくも憎めなさ
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花婿の寝言(1935年製作の映画)

3.8

「花嫁の寝言」の2年後の作品。内容はほぼ関連がない。

「花嫁の寝言」と同時上映だった。比べて見ると、こちらは格段に面白い。ロケを多用、映像も凝っていて(比較的長めのカット、フレーム使いが多くて、後年
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花嫁の寝言(1933年製作の映画)

3.6

五所平之助の作品というよりは、普通の娯楽作と感じた。「寝言泥棒」はこれのリメイクかな?

バカバカしいけど、シュールなコメディで面白いと思う。家に来る旦那の仲間はたちが悪くも、どこか憎めなく、オチでバ
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人生のお荷物(1935年製作の映画)

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この作品は中産階級?の家族の話で、美術も凝ってはなくて、ロケも少なく、この監督の私が好きなポイントが少ない作品で、面白さが分からなかった。

助演がすごく豪華なので、誰がどこに出てくるか探すのが面白い
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朧夜の女(1936年製作の映画)

4.0

坂本武が甥の徳大寺伸をバーに連れて行ったこことから、騒動が起きる。

作品中の出来事は実にありふれてるけど、登場人物が善良であれば、こんなしみじみとした話になるのかと驚いた。

難しい人の心の機微や、
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愛と死の谷間(1954年製作の映画)

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芥川比呂志好きな女子に見てほしい。 

終わってから内容について話し合ってた人がいたけど「『芥川比呂志がすてき』以上に重要なことってある?」と思う。

タイトルは重そうだけど、内容や風景など「煙突の見
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スター毒殺事件(1958年製作の映画)

3.6

俳優の天知は、恋人の万里昌代を映画会社の新人女優に推薦する。

クレジットの2番目が三原葉子なので期待したけど、少ししか出てこなかった。

映像は人物の配置に工夫があり、カメラワークを使った凝ったシー
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チャッカリ夫人とウッカリ夫人(1952年製作の映画)

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ある町内に暮らすさまざまな家族を描くドタバタコメディ。

キャストが豪華で好きな俳優が多いけど、どつき漫才風のキツい会話が多くて私には刺激強めだった。最後はホッとするので、終わり良ければ全て良しだけど
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