コータさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

コータ

コータ

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祇園囃子(1953年製作の映画)

4.7

【ATB第20位】
芸妓・美代春(木暮実千代)のもとへやって来たあどけない少女・栄子(若尾文子)。
淋しい身寄りのない女が、汚れた世界の地に根を下ろし、共にたくましく生きていこうとする物語。女性を描く
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「A」(1998年製作の映画)

4.2

『A』一一 AUM、荒木浩のA。


オウム真理教広報部・荒木浩に密着した1年間のドキュメンタリー。1998年・森達也監督作品。

マスコミや警察の横暴、世間の教団に対する拒否反応といった記録をオウム
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

4.2

1969年5月13日
「言葉が力を持った時代の最後の季節」

その日東大駒場キャンパスの900番教室で三島と激論を交わした証言者たちが、現代から当時を振り返る、50年目の再構築。

さまざまな証言者の
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.2

無知なのですぐ調べました。

メタモルフォーゼ(; Metamorphose)は、変化、変身の意のドイツ語。

だそうです。


日常のオアシスとしてのBL漫画。
共通する好きなモノを通じて、年の離れ
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しとやかな獣(1962年製作の映画)

4.5

ゆすり一家としたたかな悪女を囲んだ喜劇的小品。
ポン・ジュノの『パラサイト 半地下の家族』は本作の現代版だといえる。


団地の一室を舞台に見立てた、舞台劇的ワンシチュエーション・コメディ。
細かく丁
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フラガール(2006年製作の映画)

4.3

昭和40年、福島県いわき市。
炭鉱節からフラダンスへ。少女のハワイアンダンスへの夢が、新しい時代への転換点となり、炭鉱の町の未来像へと繋がっていく…

イギリス映画『リトル・ダンサー』や、アメリカ映画
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死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

4.3

退廃的なムード漂うマイルス・デイヴィスの演奏が印象的なサスペンスの傑作。その後の色々な作品に直接的な影響を与えているのが伝わる、アイデアの宝庫でもある。

90分間何一つ無駄のない、細部まで計算の行き
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.2

90年代のミニシアターブームを代表する一本。2人の警官のすれ違う恋を二部構成で描く。

独特の映像表現を堪能するオシャレ映画。光と影の奥行きある画面に色彩が輝く。4Kリマスターでよみがえった映像美。
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エクソシスト(1973年製作の映画)

4.2

少女に取り憑いた悪魔と、罪を背負いながら奮闘する神父の姿を描く。

科学とスピリチュアル。悪魔祓いにもすがりたくなるような絶望。

神父による悪魔祓い。カラス神父のひたすらなる献身。悪魔祓いのシーンは
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.0

端麗な料理。モノトーンに統一されたインテリア。鍛え上げた肉体。

欲望と嫌悪感以外の感情を失った男。完璧さに囚われている。…の割には時間にルーズという性格。笑

誰もが自分の欲求にばかり目を向け、他人
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ANIMA(2019年製作の映画)

3.8

PTA×トム・ヨークによる15分の短編。

いつか観ようと思いつつ、ずっと先延ばしにしてしまっていた作品。今夜は2時間の映画を観る余裕がなかったため、じゃあ短編にしよう!ということでやっとこさ鑑賞。
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殺しの烙印(1967年製作の映画)

3.8

主題歌『殺しのブルース』で幕を開ける本作。音楽は山本直純さん。

鈴木清順監督の傑作ノワール。陰陽・白黒のコントラストを効かせた映像美がこのカルト・ムービーを格調高いものにしている。主人公が背にもたれ
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花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

4.5

「女は顔を伏せ近づく機会を男に与えるが、男には勇気がなく女は去る」

印象的なテロップで映画は幕を開ける。バックグラウンドには、過ぎ去りし日の香港を思わせるレトロな音楽が流れる。まるで60年代・香港が
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

4.3

足の不自由なジョゼと大学生の主人公の切ない恋の行方を描く。

2人の距離が縮まるまでの描写が丁寧だからこそ、切ない別れが胸を打つ。

乳母車にスケボーを装着して街を疾走する場面の爽快感といったら…!
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天然コケッコー(2007年製作の映画)

3.8

夏帆の瑞々しい魅力、とにかくこれに尽きる!

自然豊かな田舎町に、東京からの転校生(岡田将生)がやって来る。季節の移ろいと共に惹かれ合っていく2人の淡い恋模様を、静かに優しく見つめる。

意外にもスト
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.0

ダニー・ボイルの映像スタイルは好きだけど、今回はちょっとクドイかな笑?

前作以上にエモーショナルなシーンが多い。“1690”のくだりは面白かった。最後には爽快なラストが。

続編としてはアリだと思い
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

4.0

人を殺めてはいけないという強い信念を胸に、銃を持たないで戦地に赴いた衛生兵の主人公。

前半パートは正直かったるい。
後半、舞台が戦場に移ってからは圧巻だった。メル・ギブソンの戦闘描写、素晴らしかった
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東京画 2K レストア版(1985年製作の映画)

4.2

1983年の東京ーー
テレビ、パチンコ、野球、ゴルフ、食品サンプル、竹の子族…

📺️混乱さを増す世界、劇的・非人間的な映像、俗なる現実
🎥秩序ある世界、世界と一体となった映像、聖なる神話

🚅「無」
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エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事(1993年製作の映画)

3.8

上流社会の掟に禁じられた真実の愛。

控え目で古い慣習に背けない婚約者のメイ。堅苦しく退屈な社交界に身を置く主人公は、自由奔放な性格のエレンに惹かれていく。

エレンとの恋は思い出にしてしまうか、それ
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ラブストーリー(2003年製作の映画)

4.7

【ATB第18位】
「傘があるのに雨に濡れるのは私だけじゃないのね」

気持ち良いほどの王道純愛ストーリー。親と子の2つの恋模様がシンクロしていく物語を『私の頭の中の消ゴム』のソン・イェジンが一人二役
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ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

4.0

50万ドルをめぐった悪党たちの騙し合い。

最も地味でおとなしいタランティーノ作品。ユーモアにあふれた無駄話、過激なバイオレンス、やりすぎ復讐劇といった、いつもの派手でユニークな“タランティーノ節”は
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アマデウス(1984年製作の映画)

4.5

遂に7️⃣0️⃣0️⃣Review達成❗🎵⤴️
記念すべき700レビュー目の作品に選んだのは『アマデウス』です。


才能への憧れ。自由な人間に対する妬み、憎しみ。おお、どうしてかくも神は不公平なのか
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パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

4.3

「一生に一度の恋なんだ。今の僕は強い」

オフィスの倉庫から通りに出るまでの、カメラの奥行きが印象的なオープニング。ここでまず一気に掴まれる。
これもまた『マグノリア』などと同様に、PTAによる“歪な
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ロボコップ(1987年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ面白かった!
過去を知ったロボコップは復讐に目覚める。ロボットの自我の目覚めと反乱。

ロボコップの造形がカッコいい!
冒頭からバイオレンスシーンの連続に衝撃&興奮!ガソリンスタンドでの大
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.5

完璧に仕立て上げられたオートクチュールの衣裳。それを身に纏うは、素朴な時に下品ともいえる行動をとるアルマ。整えられた美しさではない自然美。

厳格な規律が敷かれたレイノルズの生活に辟易してしまう。自分
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カジノ(1995年製作の映画)

4.5

衝撃のオープニング。爆発の炎の“赤”がカジノのネオンサインの灯りに変わっていく圧巻のタイトルシークエンス。
最高の掴み!流れるように怒涛のナレーションでドラマが展開される。溢れる情報量に溺れそうになる
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雨あがる(1999年製作の映画)

4.3

90分でサクッと良い映画。雨上がりの空に架かる虹を見たような瑞々しい気持ちに。
何をしたかよりも、何のために、誰のためにしたのか。掟破りの賭け試合。

主人公が良いキャラクターしてます。決して人を傷つ
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

『永い言い訳』『ゆれる』ほどの衝撃作ではなかったけど、さすがの完成度といった作品。

西川美和監督作ではじめての原作モノということで、これまでのフィルモグラフィと比べると少しテイストが違っていた印象。
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アラジン(1992年製作の映画)

3.8

冒頭からディズニー映画特有のハイテンションな台詞回しに戸惑いを感じてしまい乗り切れず。

とはいえストーリーや登場人物など、万人が安心して楽しめるエンターテイメントとしては流石の完成度だったなと。
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町田くんの世界(2019年製作の映画)

5.0

善意と愛に満ちた町田くん。勉強も運動も苦手だけど、飛びきりの誠実さと優しさの持ち主だ。

「全人類を家族だと思っている」博愛の精神に満ちた町田くんが、初めてある1人の女の子を好きになったとき‥

本作
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生きる(1952年製作の映画)

4.2

久しぶりの黒澤明、そうそうこんな感じだったなと。陰湿なキャラクター。しつこい描写。あとサウンドの聞き取りづらさ…

主観的で温かい前半部分。
「人生を楽しむことは義務だよ」「自分にも何かできる」

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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.2

ドイツ人女性ジャスミンのマジックで砂漠のカフェをオアシスに変えていく。ジャスミンの豊満な裸体が印象的。主題歌『Calling You』は作品にぴったりの名曲♪

終盤、ブレンダの歌唱力があまりに抜群す
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波止場(1954年製作の映画)

5.0

【ATB第6位】
〈信念に生きる〉
落ちぶれた元ボクサーの主人公は、恋人の愛の力を借りながら、己の信念に基づいて生きることに目覚めていく…

労働者蜂起を描いたアカデミー賞8冠の名作。『ロッキー』や『
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ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)

4.2

運転手と老婦人デイジーの数十年にわたる友情物語。100分弱のサクッとした感動が味わえるだけでなく、場面で時代背景として黒人差別の要素も織り混ぜられている。それが軽みを損なわないちょうど良いバランスなの>>続きを読む