今まで避けてきた名作シリーズ。
1939年は『風と共に去りぬ』に加えて『駅馬車』『ゲームの規則』『残菊物語』『ニノチカ』『鴛鴦歌合戦』が公開…凄まじい年だ。
凄い。まさにこれぞ圧倒的“名画”の風格>>続きを読む
『パラサイト 半地下の家族』『透明人間』等、昨今の作品でも随所に見られるJホラー表現。
苦手な人が多いジャンルでもあるとは思うが、世界的な影響力の凄さを改めて感じる次第。
そんなJホラーを代表する>>続きを読む
“メイド・イン・アジア”ならではの強みを感じる作品。
学生時代に本作を観て、それまでアメリカ製アクション映画を中心に観ていた自分の価値観、映画の見方がガラッと変わった。本作を皮切りにエドワード・ヤン>>続きを読む
“ヒッチコックをかなり意識した”と本作の監督は言っていたが、たしかにヒッチコック作品のような格調高さすら感じさせる、まさにB級スリラーの革を被った特上A級スリラー。
冒頭の音楽一切なしのシークエンス>>続きを読む
三池崇史完全復活!みたいな触れ込みをよく聞いていたので、てっきり『殺し屋1』や『ビジターQ』みたいなぶっ飛び路線なのかと思ったのだが、本編はタランティーノ初期作品×コーエン兄弟作品風味のオフビート犯罪>>続きを読む
『桐島、部活やめるってよ』ならぬ、“末咲、人生やめたってよ”。
岩井俊二版アベンジャーズと言われるのも納得の、彼の今までの作品のエッセンス(特に『Love Letter』『打ち上げ花火~』『四月物語>>続きを読む
故・淀川長治氏が“大人版「E.T.」”と評した本作。
たしかに「E.T.」に負けないくらいの素敵なSF作品。映画としての完成度とか以上にとにかく“愛おしい~”が勝る。
J・カーペンター監督作だが、>>続きを読む
『ファントム・スレッド』を作る際にポール・トーマス・アンダーソンが参考にしたというマックス・オフュルス監督作(※インタビューで挙げていた作品は『快楽』)。
それも納得の次から次へと部屋中を縦横無尽に>>続きを読む
オーソドックスな任侠ものとはいえ、いくらなんでもスジがつまらな過ぎるが、それでもふと垣間見られる清順節(背景が赤、青、紫、黄ところころ変わったり、変な証明の当て方だったり)にはニヤリとさせられた。>>続きを読む
アリ・アスター、ギレルモ・デル・トロも惚れ込んだジャパニーズホラー、美しき怪異映画。
構造的には『雨月物語』と似ているが、本作は中盤あっと驚く仕掛けが用意されているのと、全体的にクスッと笑ってしまう>>続きを読む
フェリーニ、ヴィスコンティと並ぶイタリアの巨匠、ミケランジェロ・アントニオーニが自身の代表作『欲望』の3年後に撮った、これまた漢字2文字映画『砂丘』。
1960年代末のアメリカをヒッピー文化、フリー>>続きを読む
今やスコセッシやギャスパー・ノエもファンを公言する“鉄男”シリーズ。
1作目の『鉄男』のようなマニアックなハードコアパンクバンドのデモテープをたまたま聴いてしまったような荒削りなヤバさと衝撃度は薄れ>>続きを読む
エドガー・ライトもオールタイムベスト作品に選ぶ大傑作。
親しみやすい陽気な80sテイストが心地良いホラーコメディ。看護婦とのちょっぴりエッチなシーンなんかもあったり。
主人公の顔が少しスタローンを>>続きを読む
過小評価の帝王、
M・ナイト・シャマラン。
なかでも本作はとりわけ過小評価な気がします。映画全体としてのもろもろの完成度含めると最高傑作は『アンブレイカブル』かと思いますが。
ただとっても変わった>>続きを読む
やはりクストリッツァと岡本喜八は似ている。(岡本の方が毒っ気は強いが)
戦争を題材に狂気的でありながら、こうもコミカルな青春譚として、時に切なくシュールに描けるものか。間違いなく彼の代表作であり、A>>続きを読む
日活時代の全盛期の鈴木清順を象徴する作品の1つ。
高橋英樹さんカッコイイですけど、すぐにおちんちん勃っちゃう感じとかボンクラ感がとてもチャーミングでした。
お話的には基本的には青春、ないし性春アク>>続きを読む
本作の舞台は1994年、経済成長も著しい激動の韓国ソウル。
1994年というと私が生まれた年なんですが、その当時のことは何も知りません。終盤にある事件が起きますが、その辺の韓国事情と絡めた評は他のお>>続きを読む
映画評論家・町山智浩氏のオールタイムベスト作品の1つ。
“エンタメなめんな!”という言葉が鳴り響くような娯楽映画の真髄。『タイタニック』は本作の影響下にありますね。今のコロナ時代、夏という季節に観る>>続きを読む
チャップリン映画は私が映画好きになった原体験。初めて観たのもたしか本作だったような。
“キッド”ことジャッキー・クーガンの可愛らしさたるや映画史上でも屈指だろう。
『街の灯』や『黄金狂時代』などに>>続きを読む
ベニチオ・デル・トロは新藤兼人監督の大ファンらしく、本作の舞台である無人島に訪れたとか。
美しいモノクローム映像で綴られる慎ましやかな家族の日常という意味では、本作の5年前に作られたインド映画の名作>>続きを読む
必要以上にキラキラ描かない、等身大の青春映画。とても良い作品だと思いました。
山下敦弘監督作では『オーバーフェンス』が一番好きだったが、本作も同じくらいかそれ以上に好き。
正直、バンド演奏シーンは>>続きを読む
『ミッドサマー』のアリ・アスター監督は新藤兼人の大ファンだそうだが、脚本のみを手掛けた本作までしっかり観ているだろうか…彼やヨルゴス・ランティモスもめちゃくちゃ好きそうな作品。
『家族ゲーム』×『パ>>続きを読む
小津や溝口のような“絶対的巨匠”とはまた別ベクトルの、邦画の持つ旨味成分がギュッと凝縮されたような傑作。
また、ジム・ジャームッシュの『パターソン』とか、それこそアッバス・キアロスタミの“ジグザグ道>>続きを読む
タルコフスキーも絶賛のブニュエル作品。
テイストとしては『ビリディアナ』に近い。
主人公が張り切って良い行いをすればするほど空回りして痛い目に…これまた意地悪が過ぎるブニュエルの隠れた秀作。
10代の頃のホルモンバランスが不安定な感覚を体感させるような音、色、動きが印象的な前半。
ただ正直この前半部は『ムーンライト』の焼き増しか?というようなシーンの連続や、既視感ありありのストーリー展開>>続きを読む
日活時代の鈴木清順の初期作品。
まだ全体的に垢抜け切れていない感じはするが、後に『東京流れ者』や『殺しの烙印』といった傑作を連発していくだろう“予感”を感じさせるヴィヴィッドな色彩使いだったり、艶っ>>続きを読む
伝説のカルトヤクザ映画
『竜二』。
この1作で製作・主演の金子正次は日本映画史に刻まれた。
映像面においては正直かなり拙さを感じるが、それ以上に製作陣のこの1作にかけるアツい想い、主演の金子正次の>>続きを読む
“世界のイチコン”改め市川崑監督が1983年に撮った4姉妹映画。
近年の作品でいうと
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』や『海街diary』のような作品と言えば解りやすいでしょうか。>>続きを読む
『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督の師匠であるマーティン・スコセッシ御大の言葉で、「”最も個人的なことこそが、最もクリエイティブなこと”」という言葉があるが、本作はそんな言葉をまさしく体現>>続きを読む
“世紀の駄作”となってしまった4年前の前作『スーサイド・スクワッド』。
それも今思えば『エンド・オブ・ウォッチ』のようなリアルな実録モノでこそ力を発揮するデヴィッド・エアー監督には全く向いてない企画>>続きを読む
“食人族”
ギャスパー・ノエ師匠のオールタイムベスト映画ということでシネフィルこぞって連日満員の本作。いてもたってもいられず鑑賞…
なんでしょう、もっと観賞後に具合悪くなるようなブッ飛んだ作品かと>>続きを読む
リ・アスターが選ぶオールタイムベスト作品の1つ。
『自転車泥棒』のリアリズム、溝口健二作品のような叙情性と艶っぽいモノクロームの映像美が同居したかのような作品。
人が生まれて生きて老いて死ぬ、生命>>続きを読む
昨日『存在のない子供たち』を観て、真っ先に思い出したのが『自転車泥棒』と本作『ドイツ零年』。
イタリアネオレアリズムの名匠ロベルト・ロッセリーニの“戦争三部作”の三作目。
低予算ながらそのあまりに>>続きを読む
『カリガリ博士』と並びドイツ表現主義映画を代表する1作であり、ホラー映画の原点にして頂点とも言える名作中の名作。
最初から最後までそのあまりに途方もなく美しく、且つ不気味な気の抜けない張り詰めた絵画>>続きを読む
是枝監督『誰も知らない』の超ハード版と聞いていたが、本当にそうだった。
もっと遡れば、“判ってくれない大人たち”に向けられた反発を描いた『大人は判ってくれない』や、“究極の餓え”を描いた『自転車泥棒>>続きを読む