serinaさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

歓びのトスカーナ(2016年製作の映画)

3.5

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ふたりがあまりに不器用で痛々しい。経験が乏しいままに歳を重ねると、当たり前に他人から押し付けられる常識に苦しめられる。大人なんだからっていう理屈ってものすごく理不尽だと感じる。虚言癖のある女と自傷癖の>>続きを読む

ジョーズ3(1983年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ちょっと退屈なんだけど最後のサメが窓割るところからは笑ってしまった。時代を感じると同時にもしかして自分にはB級のツボがあるのかもしれないという新しい発見。二回は見ないけど、この手の映画、もっと見たい欲>>続きを読む

映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ(2019年製作の映画)

3.0

小学校でバイトしてる時に「すみっこぐらし」の存在を知ってSNSでも話題になってることから鑑賞した。1回目はストーリーの温度のぬるさに退屈し途中でやめてしまった。でも、何気なく続きを見はじめたら終わる頃>>続きを読む

続・深夜食堂(2016年製作の映画)

3.0

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深夜食堂は、シリーズも好き!ぜんぶがあったかい。おかあさんだる!

現代の話だよね。作家のはなし「女のくせに原稿に口出しするな」ってさすがに時代錯誤な気がして、これってこの時代になっても面と向かって言
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.8

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ピンクによる「1ドルのチップを払わない」という会話にまあまあな時間をかけるところからスタート。ケチいけど、計画には忠実で自分の弱みは一切明かさないのに、ピンクいやだって駄々こねてみたり、チップ払わない>>続きを読む

ガール・ライク・ハー(2015年製作の映画)

3.8

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ティーネイジャーのいじめの問題って大人のものとは別物だと思ってて、いじめた側のケアって絶対に必要だと思う。ただ、「いじめはだめ」と言い放っても何の解決にもならない。道徳とかの教材になるべき一作。

ハウルの動く城(2004年製作の映画)

5.0

美しくなかったら生きてる意味がないと嘆くハウルに、私なんか美しかったことなんて一度もないわと怒り雨の中泣き叫ぶソフィー、そこに傘を持って現れるカカシのカブ。愛して愛されるってこういうことなんだよね。

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.8

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怒りの爆発連鎖を見せつけられた。それぞれに正義があったことはわかる。怒りのぶつかり合いは、暴力や憎しみや痛みしか生み出さないんだけど、その中で少しでも怒りがない瞬間に愛情がちゃんと生み出される。すごく>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

4.3

デヴィットフィンチャー監督3作目

人間が追い込まれて、自制心を失っていく様子が怖すぎる。

グリーンマイル(1999年製作の映画)

4.5

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フランクダラボン3作目

スティーブンキングの死刑制度に対する強い反対の意を見せつけられました。生まれたことに謝罪する冤罪の死刑囚。そして、冤罪だと分かっていたのにも関わらず、死刑を執行する選択肢しか
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ある少年の告白(2018年製作の映画)

3.0

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同性愛者の息子と牧師の父親のはなし。哲学者ニーチェの言葉に、脱皮しないものは破滅しかない、みたいなのがあった気がするんだけどそれを思い出した。自分としては、父親の葛藤を見たかった。彼だって、息子は愛し>>続きを読む

神のゆらぎ(2014年製作の映画)

4.5

これ、ドラン監督じゃないんだ!ストーリー構成としては、少し退屈な感じするけど、静かだった体の中で、突如爆弾に火がついたような衝撃。見たことない映画。

カミュのペストでも問われていたけど「神がいるなら
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胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

3.5

ドラン監督4作目

ニコラが誰なのか、どんなやつなのか、っていう詳細がほとんど明かされないのに惹かれるのは天から授かった魅力なのか。同じ人を好きになる恋のライバルは異性の親友。別に相手が嫌いなわけじゃ
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ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)

4.5

実話と知って父の無償の愛に泣いた。ニックがドラッグにハマったきっかけとか友人関係がいまいち見えてこないのに違和感があったんだけど、大学で読んでた詩で、ああ、ずっと孤独だったんだな...と。その中でも、>>続きを読む

マイ・マザー(2009年製作の映画)

4.0

ドラン監督3作目

信号の黄色だ赤だのやり取り、なんでやっちゃうんだろう。

Mommy/マミー(2014年製作の映画)

3.5

ドラン監督2作目

視聴者側の視界も広がる特殊な演出方法、視界が狭まる瞬間を見逃さないようにって思うんだけど、気づいたら狭くなってたり。心理状態ってそんな感じ。本当に些細なことに解放されて、一気に世界
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友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

3.8

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言葉にしづらいけど、すごく好きな映画だった。誰も「ありがとう」も「ごめん」も言わない。どことなく冷たい人間関係。あの男の子も時を経て、心が乾ききってしまい、こういうものだからっていう押し付けと、力の弱>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.5

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“I love you”を言葉にすることなく愛が通じ合うって本物。そしてエリオは、愛するパパやママから「エリオ、下りてらっしゃい」友達から「エリオ、出掛けようよ」なんて名前を呼ばれるたびに胸がキュッと>>続きを読む

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.3

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念願のスタンドアップコメディが観客から大受けなのに、あれが身の上話であると知っている以上、笑いが起きるごとにこちらの眉はひん曲がっていく。何はともあれ、パンプキンは大成功を成し遂げたんだ。これでいいの>>続きを読む

ディストピア パンドラの少女(2016年製作の映画)

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若干、筋が通らないことはあるとしても構成も設定も面白かったから、全体のレビューは低いけど、個人的な満足度は高かった作品。

ゾンビ系映画、名称ハングリーズは、間を見つけたら全力疾走で噛みつきに襲ってく
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僕と世界の方程式(2014年製作の映画)

3.5

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人間は、使命、責任、期待、、、様々なものを背負ってそれに応えるために犠牲を払うことこそが常識で当然だとされてるけど、もっと大切にしたいことに素直になってもいいんだよって肯定された気分。

数学コンテス
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

4.0

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孤高の一匹オオカミ系男二人のどことなく寂しいロードフィルム。旅は、新しい景色を見せて、新しい匂いを嗅がせ、新しい人と出会わせる。形式的に行われるスコットのお父さんの葬式の隣で行われるサイケデリックな悪>>続きを読む

スクールライフ: パリの空の下で(2019年製作の映画)

3.0

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いい映画だった。多民族国家フランスにある中学校で働くカウンセラー、先生、生徒のはなし。

数字とか記号を移項させることがなんの意味があるって誰もが思ったことあるはずなんだけど、さらっと「方程式や数学は
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.2

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タクシードライバー、キングオブコメディ、ジョーカーあたりの映画が好きな人がハマってしまう映画な気がした。

「僕は人が破滅するときに顔を出す」
人を操る支配者に成り上がったサイコパス野郎の口から発せら
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レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

3.8

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初のラリジ監督。

スパイクリーが絶賛するものわかる。スパイクリーと似て、とにかく社会問題を強く人々の心と記憶に刻み込ませにくる構成。そして、エンドロールで、思考回路をバッチバチさせてくる。ちょいちょ
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.0

話題作なので鑑賞してみました。
すごい!パンデミックの世界を上手く描いた!

ヒトからヒトへ感染するコロナウイルスは7種類あるとわかっていて、うち最新の3つが2002年のSARS。2012年のMERS
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ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

3.5

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笑顔って案外なくてもいいんだよね。

とってもお洒落だったね。パノラマ写真をゆっくり眺めていく視点を動画にしたような撮り方ってあんまりない気がする。音楽で臨場感が出て、小物もお洋服も景色も全て色合いが
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エレファント(2003年製作の映画)

4.0

最初の方は、ナポレオンダイナマイト感すごかったんだけど、そうじゃなかった。エリーゼのためにがラプソディと化した。

好みは別れるだろうけど、自分のセンスにはガンガン響いたから超高評価!体感時間は40分
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Melanie Martinez: K-12(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

長く感じた。パステル狂気をこれでもかってほどに終始押し付けられるのは、案外嫌なもんではない。ただ、情報量の多さと見慣れない映像に、ひたすら吸収するだけになる。


「みんな、軟弱。みんな、繊細。怒った
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