紫亭京太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

紫亭京太郎

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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.6

“悪夢”が現実と交錯した瞬間、観客も心臓が凍りそうな恐怖に突き落とされる新感覚スリラー!
アメリカ人の、特に白人のDNAにインプットされているが如き“悪夢”を映像化することで、自他の深層心理に潜む差別
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走れロム(2019年製作の映画)

3.0

ベトナム労働者層の間に蔓延る「デー」という博打を初めて知り、ベトナム庶民の現実を垣間見ることができる、ドキュメンタリータッチな映像が興味深い。
映画が完成すれば“当局”の検閲が必要ということに、かの国
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スザンヌ、16歳(2020年製作の映画)

3.5

毎日に退屈してた女子高生が落ちた、オトナの男との通りすがりのような恋。
ちょっとした風邪引きみたいな戯れに思える“青い恋”には、役者の男は最適かもねな、「フランス映画」らしいフランス映画の小作品。
2
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ゾンビ・ガール(2014年製作の映画)

3.0

気弱で優柔不断なヘタレ男がしっかりせんから、勝ち気なカノジョがゾンビになってしもたやないか!的展開に苦笑するも、新カノもしっかりしたイイ女でゾンビの元カノと闘ってくれるて、どんだけ恵まれてんねん!?ヘ>>続きを読む

最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

3.3

京都最強の殺し屋・国岡に密着した異色のドキュメンタリー!
単独行動のみならず、仲間と連携してのミッション実行や殺し屋集団とのブッキングに、多忙が起因のミスからのクレームで命を狙われるハメになる仕事ぶり
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黄龍の村(2021年製作の映画)

3.3

チャラチャラ若者グループが、キャンプに向かう途中で車のパンクがもとで辿り着いた山奥の村で、恐怖の儀式に遭遇して阿鼻叫喚の右往左往が始まるホラー映画!…にとどまらない、予想を超えてきた後半の大活劇に、“>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.7

壮大な宇宙戦争の序章は最新SFXによる大迫力の映像で、劇場のスクリーンで観てこそ楽しい、ハリウッドの王道を行く少しオトナ向けの超娯楽大作!
観てるこっちの口の中まで、砂でジャリジャリ言いそうな没入感に
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.1

夫婦友人も含めて人間関係の“間”の取り方は個人の性質によって、また人との別れに伴う喪失感への対処の仕方はその経験値と“種類”によって、それぞれ個人差は大きいよなぁ…なんてことをしみじみと考えさせられる>>続きを読む

バケモン(2021年製作の映画)

4.0

鶴瓶がいかに「バケモン」かを描いたのかと思たら、「らくだ」という噺の成り立ちを追った研究映像で、恐ろしく興味深くてメチャクチャ“勉強”になったという、天狗連ならではな「何目線?」で堪能した、異色のドキ>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

3.6

誰も彼もが、自分の思い込みだけでコミュニケーションが成り立たない会話を投げつけるか、はたまたコミュニケーションを“諦めて”会話せず飲み込んでしまうか。コミュ障の登場人物だらけでもどかし過ぎる展開も、日>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.5

マル暴デカ側からヤクザを描く「令和の仁義なき戦い」第二弾は、バブルに沸く中で進む「経済ヤクザ化」に抗う凄まじい“凶犬”に、持ち前の正義で立ち向かう日岡の悪戦苦闘を、痛々しいアクションで壮絶に描く。日岡>>続きを読む

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.3

「アベンジャーズ」シリーズにおいて、トニー・スタークの死亡よりショックだった、故・ブラック・ウィドウの追悼映画は、マーベル作品の基本をしっかり押さえた、ド派手なVFXによるありえないアクションが炸裂す>>続きを読む

ホロコーストの罪人(2020年製作の映画)

3.5

第二次世界大戦においてナチスドイツが侵攻した時、ノルウェー在住のユダヤ人をアウシュビッツへと送り込んだのは、同じ国民たるノルウェーの警察や市民達だったという、国民が目を逸らしたい戦争における国の“闇”>>続きを読む

遊星王子2021(2021年製作の映画)

3.0

宇宙連邦加盟惑星を開拓すべく宇宙を飛び回る遊星王子が、地球を加盟させるべくやって来て200年間眠っていたというプロットを踏襲しつつ、ほのぼの感に溢れた作りは、ヒーローモノ・テレビドラマの黎明期を彷彿と>>続きを読む

幼な子われらに生まれ(2017年製作の映画)

3.0

「分からない」と突き放すのではなく、その気持ちに寄り添うことができた時、ようやく田中は“本当の親子”の入口に立てたのではなかろうか。
「あなたは理由は聞くけど気持ちは聞かない」という元妻の台詞を、野郎
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総理の夫(2021年製作の映画)

3.3

日本憲政史上初の女性総理大臣になった妻と、“財閥”御曹司で鳥の研究に没頭する世間知らずなボンボン夫の、目まぐるしくも素朴な愛情溢れる顛末記。
この「平和な夫」なればこそ、総理大臣にもなろうかという彼女
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.8

最強ながらイマドキなローテンションの殺し屋JKコンビが繰り広げる、アクションはハイテンションで痛快な、新機軸のバディムービーの快作♪
「ファブル」レベルの無敵さに成長してもらって、往年のジェームズ・ボ
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パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊(2017年製作の映画)

3.0

久々のシリーズは若手カップルを刷新したのみならず、今まで以上に寓話テイストが増して、よりディズニーぽくなってきた。バルボッサが「キャプテン・フック」に見えてきた。ラストのマーベル映画タッチな流れからの>>続きを読む

ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

3.2

絶対にやられないという安心感に基づいた、ダーティーさの薄い凄腕の殺し屋という“グレー”な存在の天然系ヒーローによる勧善懲悪アクションは、今作もまた何も考えずに安定して楽しめる痛快娯楽作品!
ラストでム
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東京裁判(1983年製作の映画)

3.8

法律上「戦争」というもの自体は犯罪ではないという定義にハッとさせられた。
アメリカ人弁護士による、敵国の首脳であった被告に対する堂々たる弁論は、今では当たり前のことではあるが、当時の日本人には瞠目させ
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

2.5

キングコングが少女とコミュニケーションが取れたり、古代文明の王の如く振る舞ったりで驚かされる、「月刊ムー」的展開にビックリ!小栗旬がピスタチオになる(ナッツではなく漫才の方)「エヴァ」チックなメカゴジ>>続きを読む

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

3.6

凶悪なキャラクターだらけで善悪が右往左往する展開は、もはや常識と非常識が混沌として善悪もあやふや気味な、現在の地球という星の世情を見事に活写していて、思わず吹き出す失笑シーン満載。してやられた感にニヤ>>続きを読む

17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

3.9

望まない妊娠をした、友人も無く家族とも折り合いイマイチなコミュ障気味のオータムが、唯一の友達であり彼女の理解者で親友たるいとこのスカイラーの助けで、ニューヨークへと“治療”に向かうことで遭遇する、様々>>続きを読む

ねばぎば 新世界(2020年製作の映画)

3.0

オーソドックスな“親分・子分”の世界を背景に、これまた典型的な大阪コテコテの「ごんたくれ」が、ええオトナになっても冷めることのない熱い思いを胸に秘めて正義のために暴れまくるという、唯一主人公がヤクザで>>続きを読む

パンケーキを毒見する(2021年製作の映画)

3.3

改元の際に「令和」を掲げたのはこの人やったなと思い出しながら、そういえば就任時に記者達と「パンケーキ懇談会」を開き、何かの折に自らを「ガースー」と呼んでいた等の浅はかで薄っぺらい行動を取っていたことも>>続きを読む

アウシュヴィッツ・レポート(2020年製作の映画)

3.5

アウシュヴィッツからの命を賭けた脱出劇も、ナチスによるユダヤ人殺戮を止めることができなかった悲劇が心ズシンと響く。大戦後に、欧米社会が受けたホロコーストの事実に対する衝撃は、いかばかりだっただろう。>>続きを読む

食の安全を守る人々(2021年製作の映画)

3.5

世界中で使用禁止措置の広がるグリホサートについて、何故日本は野菜への残留基準を緩和したのか?何故日本ではゲノム編集食品の流通が緩和されたのか?何故韓国では子供達の給食にオーガニック食材を提供することに>>続きを読む

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

4.0

遺伝子操作により、人間には無い能力を身に付けた永遠の命を持つクローンを生み出すことに成功した科学者達は、そのクローンを「不治の病」の治療薬培養の道具として“使用”することについて、豚からインスリンを抽>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

4.3

壮絶なイジメを受けて学校で孤立する成績優秀な女子高生と、親に見捨てられて孤独に生きてきた不良少年が、女子高生の“正義感”がきっかけとなって出逢い、互いに支えとなり、“生きる希望”となった末に迎える、二>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

4.7

幼い頃に目の前で母親が亡くなったことがきっかけで大好きだった歌が歌えなくなり、自信も失くして内気になっているJKが、世界規模のSNS進化系バーチャルワールドの中で、再び歌を歌う楽しさを見つけたことから>>続きを読む

インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016年製作の映画)

3.1

“奴ら”が地球に来襲した理由が分かって納得(まあ、その理不尽さに納得でけへんけども)。“奴ら”が残した技術は地球の科学技術を飛躍的に進歩させたが、そんなものを遥かに凌駕する規模で再来した“奴ら”に対抗>>続きを読む

未来のミライ(2018年製作の映画)

3.0

夢か現か現か夢か、甘えたい盛りの4歳の男の子の不思議な体験を通して描かれる、リアルでストレートな“家族八景”。
非現実的なシチュエーションで人の心理と真理を描く細田ワールド全開な、子供達の愛くるしさに
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はるヲうるひと(2020年製作の映画)

3.1

離島の売春宿という閉ざされた世界で交錯する、女郎と宿を切り盛りする三兄妹の本能と感情と思いと。
皆が何らかの“不自由”を抱え、鬱屈を秘め、満ち足りないながらも、他の術を知らず“閉じた世界”で生きるしか
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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

3.0

ハン・ソロの「ソロ」てそんなんなん?とかケッセル・ランてそれか!とかとかとか、スター・ウォーズのマニアはいっぱい遊べて、ハン・ソロを知らんでも楽しめる、ハリウッドの王道を行くSF痛快娯楽活劇

ALONE アローン(2016年製作の映画)

3.0

砂漠の真ん中で地雷を踏んで、身動きできなくなった兵士の50時間を超える苦闘が醸す緊迫感が、半端なくヒリヒリと迫ってきて目が離せない。現地の住人の男が兵士に語りかけたのを振り返ると「分かってたん?」とか>>続きを読む

おだやかな革命(2017年製作の映画)

3.0

原発大事故をきっかけに福島で立ち上がった電力会社の他、全国各地に巻き起こっている“エネルギー自治”のことを初めて知った。エネルギー政策から“自立”して、エネルギーを“自律”することは、地方再生の鍵を握>>続きを読む