Yoshishunさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.5

“本当にクリーピー(気味が悪い)なのは”

映画秘宝や毎日映画コンクール等国内外で高評価を得たサイコスリラー。黒沢清監督らしい暗黒映画ながら、サブタイトルや宣伝が一種のネタバレなのにミステリーが主軸で
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仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

4.5

“仁義も愛もない2作目”

前作の主人公・広能は影を潜め、村岡会の若きカリスマ・山中と、反対勢力の若頭・勝利との死闘を描いたシリーズ2作目。
前作がドキュメンタリー調のリアル路線なヤクザ映画だったのに
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.8

“家族の愛に価値を見出さない法律の壁”

昨年のベスト映画に多く挙げられていた、移民一家を描いた家族ドラマ。
不当な言い掛かりで国外追放の危機に陥った韓国人の夫は、愛する妻と娘と過ごしたい、ただこれだ
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闇金ウシジマくん ザ・ファイナル(2016年製作の映画)

3.6

短評

山田孝之主演の同名コミックの実写版『闇金ウシジマくん』シリーズ完結編。
前作とほぼ同時期に公開され、丑嶋が何故闇金に手を出すようになったか、そのオリジンがついに描かれる。

前作がTVドラマの
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闇金ウシジマくん Part3(2016年製作の映画)

3.5

短評

相変わらずドラマの延長線というクオリティーで、本作に至ってはサイドストーリーがかなり入り乱れていてパンチに欠けてしまったか。ポロリ以外映画らしいインパクトがない。

本郷奏多と白石麻衣によるネ
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劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス(2014年製作の映画)

4.0

“自分らしく生きる”

日本でも大人気なムーミンの原作者トーベ・ヤンソン生誕100周年を記念して作られたアニメーション。
本国であるフィンランド製作のため、原作に近い性格のムーミンたちが描かれているだ
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映画 闇金ウシジマくん(2012年製作の映画)

3.8

短評

山田孝之のハマり役となった『闇金ウシジマくん』劇場版第1作。本作のメインとなる債務者を、大島優子と林遣都(今や夫婦)が演じている。TVシリーズ未見、何故かPart2だけ観ている状態での鑑賞。
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ディープ・スロート(1972年製作の映画)

2.5

“これは上映差止められるわ”

先日、リンダ・ラヴレースの伝記映画を観たついでに、彼女が唯一出演した伝説のポルノ映画である本作を鑑賞した。『ラヴレース』を観た後だと、本編中でのあの行為の裏にはあんなこ
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アフリカン・カンフー・ナチス(2020年製作の映画)

3.8

短評

タイトルからしてお馬鹿臭満載だが、ちゃんとお馬鹿映画だった👏
ヒトラーと東條英機が協力して、ガーナにて独裁国家の陰謀を企てるという筋書きだが、そこに何故かカンフーを組み合わせるという歪な設定だ
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ラヴレース(2013年製作の映画)

3.1



実在のポルノ女優リンダ・ラヴレースの半生を描いた伝記映画。
リンダ・ラヴレースとは、1972年に全米公開され、あまりにも前衛的すぎる内容から当時6億ドルもの大ヒットを記録した『Deep Throa
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ゲーム・オブ・デス(2017年製作の映画)

2.8

短評

24人の人間を殺さなければ、プレイヤーの誰かが無作為に殺される。
不条理と混沌に満ちたゴア満載なシチュエーションホラー。

タイトル通り、本当に最初から最後まで人が死にまくり、設定なんて何のそ
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隣人13号(2004年製作の映画)

3.3

短評

先日観た『成れの果て』とテーマが似ていて吃驚。幸せな家庭を持ったかつてのイジメっ子に対する復讐劇で、小栗旬と中村獅童が同一人物であり各人格を演じた怪作。
『TOKYO TRIBE』の井上三太に
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成れの果て(2021年製作の映画)

3.8

“欲望に塗れた地獄の帰郷”

姉の結婚相手は、かつて私を襲った男だった―――
というプロットから既に地獄のような展開が予想される、クズどもの欲望塗れ映画。
監督は『恐怖人形』の宮岡太郎(たまにTwit
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でっかくなっちゃった赤い子犬 僕はクリフォード(2021年製作の映画)

3.4

短評

未成年運転が原因でPG12指定となった巨大犬を描いたファミリー映画。
人気絵本を実写化した作品だが、CGで再現された赤い巨大犬のビジュアルだけだとモンスターホラーではないかと錯覚させる。

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インモータルズ -神々の戦い-(2011年製作の映画)

2.9

短評

『300』のスタッフ勢揃いということで、あの上裸筋肉戦士軍団をまた拝めるかと思いきや、筋肉もセクシーさも派手さも薄味な神話もの。
ターセム・シン監督らしいビジュアル重視、黄金を基調とした神々し
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ハッピーエンド(1999年製作の映画)

3.6

短評

ハッピーエンドというより、ハッピー・エンド(幸せの終わり)な不倫映画。
清純派女優だったチャン・ドヨンが初めてフルヌードで過激な濡れ場を演じきったことでも話題になったそうな。

やっぱり不倫は
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総理の夫(2021年製作の映画)

1.6

このレビューはネタバレを含みます

“女性は総理になるなってよ”

中谷美紀演じる日本初の女性総理。彼女を支えるファーストジェントルマンこと夫を田中圭が演じた政治コメディ。
河合勇人監督は『俺物語!』や『ニセコイ』と漫画実写のメガホンを
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超擬態人間(2018年製作の映画)

3.0

短評

邦画インディーズの新たなる鬼才と評される藤井秀剛監督作。
なまはげに追い掛け回されるだけの作品と思いきや、児童虐待というシビアな題材にも果敢に斬り込んだ社会派スプラッターとなっている。

謎が
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

“アクションもドラマもましましなフィナーレ”

シリーズを重ねる毎にアクションは過剰に、ドラマは薄情になっていた『ジョン・ウィック』。興行は右肩上がりを続けキアヌ・リーブスの代名詞ともいえる存在となっ
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絶叫のオペラ座へようこそ(2014年製作の映画)

3.6

短評

ミュージカル×ロック×シリアルキラー!
B級映画ならではのぶっ壊れジャンルミックスムービー!!

ストーリーや真犯人も読めるものの、ミュージカルは素晴らしい!と盛り上げる中、ミュージカルは糞!
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マーターズ(2015年製作の映画)

2.0

“ハリウッドらしさが仇に”

他国の名作をハリウッドリメイクして成功した例といえば、『ディパーテッド』や『コーダ あいのうた』などが挙げられる。しかし、時にはハリウッドもやらかすことはある。日本特撮の
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.5

短評

チャドウィック・ボーズマン最後の劇場主演作となった硬派ポリスアクションサスペンス。
大腸癌と闘病しながらも決死の覚悟で出演しきった執念の1作といえる。
ルッソ兄弟がプロデューサーとして関わって
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アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.6

短評

映画のようなゲームをモットーに制作された同名ゲームをトム・ホランド主演で映画化した王道アドベンチャー大作。
マーク・ウォールバーグ、アントニオ・バンデラスというベテラン勢が脇を固め、『インディ
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ドラゴンボール 神龍の伝説(1986年製作の映画)

3.2

短評

ドラゴンボール劇場版第1作。
原作の冒頭部分+オリジナルストーリーで構成されており、東映まんがまつりの1編なので尺も1時間未満となっている。

まだドラゴンボール集めの旅に出ていた頃なので、悟
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シティーコップ 余命30日?!のヒーロー(2020年製作の映画)

3.6

“ド定番フレンチコメディ”

フランス実写版『シティーハンター』を大成功に導いたフィリップ・ラショー率いるコメディ集団による、これまたお馬鹿なポリスコメディ。
下劣さや倫理観の無さは本作でも健在だが、
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SEX発電(1975年製作の映画)

3.0

短評

男女の性行為による摩擦を使ってエネルギー生産しよう!というマッドサイエンティストな設定から既に笑えるコメディ作品。
ストレート過ぎる邦題だが全く間違っていない。

設定ありきの内容で、車あるじ
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青い体験(1973年製作の映画)

3.5

短評

イタリア産初体験もの映画の金字塔。
母を亡くした男性一家の下に、見るからに美人な家政婦がやって来たことで、事態はとんでもない方向へと進んでいく。
意外にも性描写は終盤にものの1分程度で、むしろ
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機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星(2018年製作の映画)

3.6

短評

創作の中であっても、人間は欲に塗れ、無駄な犠牲を生むばかり。
1stガンダムの前日譚となる『THE ORIGIN』6部作の最終章。
前作でぶつ切りだったルウム会戦から始まり、シャアが赤い彗星と
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クライモリ/間違ったターン(2003年製作の映画)

3.3

短評

野外S◯Xも厭わないお馬鹿若者グループが森に潜む殺人鬼に襲われる、というド定番のスプラッターホラー。
スティーヴン・キングが年間ベストに挙げ、これまで全6作製作されるほどの人気シリーズとなって
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チョコレート(2001年製作の映画)

3.1

“ハンクに難あり?”

邦題のチョコレートとは、年配の白人男性と交際する若い黒人女性の隠語であり、または劇中でタイレルがこっそり食べているチョコバー、ハンクの好物がチョコレートアイスであること、更には
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キャビン・フィーバー(2002年製作の映画)

3.4

“変化球山小屋ホラー”

タランティーノに認められた男、イーライ・ロス長編監督デビュー作。
山小屋にバカンスに訪れた若者の前に、見るからに正常じゃない血だらけの男が現れ‥‥という、よくある類のホラー作
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機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦(2017年製作の映画)

3.5

短評

ついに人類を半分にしたコロニー落としが描かれ、一年戦争の始まりとなるルウム会戦の幕開けとなる。
ところが4作目や5作目以上に地味なドラマが展開され、一瞬打ち切りエンドを思わせるラストシーンに肩
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機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV 運命の前夜(2016年製作の映画)

3.7

短評

2作目のアルテイシア絶叫に匹敵する、フラウ・ボウ絶叫エンド。
前作のシャアがカリスマとしてのし上がっていく過程が劇的だったのに対し、本作は後日譚のようでいて、シャアとセイラの物語としてはかなり
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ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

3.8

“ナメてた清掃員が殺人マシーンでした”

(誕生日が同じ)ニコラス・ケイジ主演のB級映画は散々な評価のものが多い中、本作は最近の作品でも割と高評価が目立つ。「ウィリー側が可哀想」「むしろニコケイの方が
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.8

短評

同じジェーン・カンピオン監督作『パワー・オブ・ザ・ドッグ』とは正反対の、女性が女性として生きる苦しみを官能映画の様相を被せて描いた作品。
当時のカンヌ国際映画祭パルムドール受賞、同年『シンドラ
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狂った一頁(1926年製作の映画)

3.0

短評

日本初のアバンギャルド映画であり、世界的にも高く評価されているサイレントホラー。
川端康成による原作を映像化したことに加え、後に特撮の親となる円谷英二が撮影助手として参画している点も注目すべき
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