小道具が足りない、あるいは使い方が不適当なんじゃなかろうか。なぜか日本のアニメのフィギュアがやたら出てくるのだが、それらが物語に有機的に組みこまれているわけでもなく……ジョニー・トー組の常連が多数顔>>続きを読む
前評判の悪さに、前作以上のディザスターだったらどうしようと、半ば恐れ半ば期待しながら観賞したのだが、思いのほか楽しく見ました。犬に変身して家を駆けまわるくだりは(『おおかみこどもの雨と雪』やんけとは>>続きを読む
金髪イケメン野郎が調子こいてるので「こんちくしょー」と思っていたら、メアリー・ケイト・オルセンの呪いで突然ハードコアパンクバンドの構成員みたいになる最高の映画。ジャケ写に死体載せてそう。
尤も演出>>続きを読む
正気とは思えない。
ドイヒーとは聞いていたがここまでとは……めっちゃ甘く見ていた。脚本・演出・演技、すべてが圧倒的な酷さだ。シーンとシーンの繋がりも凄まじい。50年代から70年代にかけての橋本忍>>続きを読む
仕手戦というか、株式によるパワーゲームを描いているのだが、そんなの面白いか? 映画ですよこれは。
まあともかく、三船敏郎の無鉄砲ぶりが過ぎる。前作でも木偶の棒の笠智衆をなぜ祭り上げるのかというよ>>続きを読む
ごく個人的な好みの話として、久慈あさみがヒロインだったら嫌だなあと思っていたらどうやらヒロインらしく、ちょっとガッカリ。まあしかし、むしろメインヒロインは佐野周二というべきかもしれない。
社長に返>>続きを読む
それぞれ独立した小さなエピソード集で、良いのもあるし良くないのもある。良かったものを列記する。
最初のガキんちょタクシー篇は、乗りこむ子供の数が異常で笑った。酔っ払い篇は小林桂樹が見たことない雑な>>続きを読む
50年代ハリウッドのメロドラマが江戸川乱歩世界と巡り合ってしまったような、いい感じの気持ち悪さがある。階段や扉を使いこなした演出、それからダニエル・デイ=ルイスの部屋?にある大きな硝子窓など、さすが>>続きを読む
2つの特ダネをモノにする冒頭部が圧倒的に素晴らしい。中原早苗との顛末は驚き笑う(なんたるキャプション芸!)し、川沿いで河合健二を検挙するシークエンスも目が覚めるようなアクションが続く。小高雄二が河合>>続きを読む
ドカタが逃げないように屈強な男たちが岩山に立ち、ライフルを持って見張っている(ガンガン撃ってるが、殺してええんか)というのが、完全に西部劇のルック。しかもドカタ三船とドカタ目付三橋がビシバシしばきあ>>続きを読む
『新しき世界』のような折り目正しいドラマではない。歪んでいて理不尽で、だからこそ濃密な恋愛映画として、納得できない点ですらも楽しんで見た。つねづね「韓国ノワールにはファム・ファタルを描いた作品がない>>続きを読む
前半を構成する要素がほぼ『国境20号線』。人生どんづまりの絶望的心境を郊外の風景に託して描いているわけだが、あの千倍くらいわかりやすく絶望してる。冒頭5分くらいで既に目が死んでる。まあ、正直かなり退>>続きを読む
原作の大ファンなのだが、どんな魔術を使えばあれを映像化できるのかと、そういう興味から観賞した。文章なら一人称での物語りが可能だが、映画はまず三人称でしかありえないわけで。
で見てみると、なるほどな>>続きを読む
アクションシーンとそうでないシーンの落差が激しい。
事態が主人公たちの手を一旦離れてから、北朝鮮(人民軍)/韓国強硬派/韓国穏健派/アメリカの各々偉い人たちが入り乱れて、何やら核ミサイルを撃つの>>続きを読む
良い映画なんだろうなあとは思いながらスルーしていたのだが、実際見てみるとビビッてのけぞって腰抜かして座りションベン漏らすくらい良い映画だった――見ながらRhymesterの"Hands"のことを思い>>続きを読む
冒頭の映画館がいいですね、ちょっとツァイ・ミンリャン『楽日』を思い出した。映写されてる映像の不気味さもなかなか。
クラウス・キンスキー(『夕陽のガンマン』)とか、『荒野の七人』ネタとか、他にもペ>>続きを読む
ヒッチコックか。ギャグ(劇画風作画になるくだりがなかなかしつこい)もアクションも『ヘンダーランド』や『暗黒タマタマ』に遥かに及ばないと思うし、殊更面白いわけでもないんだが、『オトナ帝国』と『戦国大合>>続きを読む
まったく締まらない映画だが、焼きそばはおいしそうである。
湯浅政明が手掛けたと思しきパートが圧倒的疾走感でナイス。
暗くしっとりとした画面が超絶素晴らしい。高橋英樹や川地民夫、郷鍈治、水島道太郎の演技もマキノ作品らしい情感に充ちていて泣かせるのだが、その中でも長門裕之は圧倒的な魅力。この役者のベスト・パフォーマン>>続きを読む
ナレーションの使い方が殺人的に面白くない。『仁義なき戦い』っぽくしたかったのだろうかと思っていたら1970年作品なので、『仁義なき戦い』より前の作品なのだった。
内容は任侠映画を意識しつつも、『花>>続きを読む
90年代中葉の漫画・テレビ・音楽を知らなければ木多康昭『幕張』を100%楽しめないのと同じで、これも各種アメコミ関連作は勿論、アメリカン・ポップスや映画やドラマ、ライアン・レイノルズの経歴までおさえ>>続きを読む
冒頭から台詞の使い方に違和感。ハン・ソッキュの魅せ方も良くない。ということで、20分ほど見て止めてしまった。悪い映画じゃないのだろうとは思うのだが。
映画と何の関係もないことなのだが、監督のジョン・ハンバーグという名前が最高だと思う。DVDパッケージ裏面に記載されたこの名前を認識した時点で、これは良い映画に違いないと思いました。
で映画だが、>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
中盤ぐらいで「うーむ」と思いはじめたのだが、どう考えても、この結末に落ち着くしかない物語である。なのでまあ、これはこれで胸を動かされないわけではないのだけれど、良い大人が何をやっとんねんという感じは>>続きを読む
チャニング・テイタムよりエルトン・ジョンのほうが活躍しているというのも何だが、まあやっぱり一番不満なのは前作を超えるアクション・シーンがないことで、オープニングが派手なぶんその後がいまひとつ盛り上が>>続きを読む
オープニングの襲撃までがスマートな演出で、大いに期待させる。その後はあまり冴えないけれど(電話のシーンの画面分割とか、何がしたいのかよくわからない)そこは何しろマイケル・ケインとモーガン・フリーマン>>続きを読む
草刈正雄がなぜかブルドーザーに追いかけられているという意味不明すぎるオープニングは笑った。続く、草刈正雄が櫛を机から取り出すショットもなかなかかっこいい。ジャネット八田にガシガシ蹴られるシーンもなん>>続きを読む
カット割り、視線演出、表情の変化などを丹念に描きかさね、細やかな感情の動きを表現している……というと褒め言葉にしか聞こえないと思うのだけれど、実際に見ていて感じたのは疲労感だった。繊細さのメガ盛りと>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
いわゆる「シリーズ物」史上最もスケールの大きいカタストロフが描かれるのでクラクラするのだが(いかんせん残念なのはタイム・ジェムの力が破壊した物質を元に戻す力があると最後に明かしてしまっている点で、要>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
甘々のメロドラマに帰結する以上、『仁義なき戦い』にも『県警対組織暴力』にも、ましてや『アシュラ』などの韓国映画にも及ばないと思わざるをえないのだが、それでもこの「いい顔」勢ぞろいには抗いがたいものが>>続きを読む
宮園純子という人に魔性の魅力があるらしいのだが、そこがどうも納得しがたい。美人だとは思いますけど……。
話もそんなに面白くはない。ただ屋外シーンがいまひとつな点を除けば美術も編集もそつがなく、当>>続きを読む
かつてスター高校生だったケヴィン・ハートの「現在」が醸し出す哀愁など、出だしは良いのだが、この人がキャラクターとしていまひとつ虚ろで、それを高い声を出してのコミカルな演技でごまかそうとするので空回り>>続きを読む
他のレビュアーさんも「ぐだぐだ」とか「しっちゃかめっちゃか」とか書かれているが、ほんとにそんな感じ。犯罪映画の常套に背を向けて、ひたすら内輪モメをしているのだが、しかしいくらなんでもモメすぎで緩すぎ>>続きを読む
フィルムが褪色してて本当に画面が真赤。最初はそういうなんか特殊な色彩映画なのかと思ったほど。
井上梅次って個人的には良いと思ったことがほとんどない(まあ、数本しか見てないんですが)監督で、この作>>続きを読む
「年老いた民謡歌手」というあらすじの表現から、まあタブラやシタールが鳴るのは予想できるとして、歌のほうは「浪曲みたいな感じかな~」という程度の期待しかしておらず、むしろ彼を巡るあれこれを通して浮き彫>>続きを読む