sunflowerさんの映画レビュー・感想・評価 - 28ページ目

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シテール島への船出(1983年製作の映画)

4.0

ラスト5分がいいですね。

どんなに過酷な状況であろうと、夫のそばにいたいのだと言い続け、朦朧としながらも夫のあとを追って自ら過酷な状況に身を投じる妻の姿には、泣きそうになりました。
愛を見た気がしま
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旅芸人の記録(1975年製作の映画)

4.0

国境。川。
時代に翻弄される民衆。
アコーディオンの調べ。
驚異的な長回し。

アンゲロプロス監督の真骨頂。

これまで観てきたアンゲロプロス作品の中で、静かな中にも一番熱量を感じる作品でした。

4
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楽日(2003年製作の映画)

4.0

切ない。。

閉館を迎え、最終日となった映画館。
受付の女性は、想いを寄せる映写技師に桃饅頭?を半分渡そうと、意を決して映写室を訪ねます。しかし、あいにく彼はいません。
とりあえず桃饅頭をその映写室に
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.5

尊い。なんともなんとも、尊いです。
映画館で号泣してしまいました。

全クルー、全管制塔職員、全救助隊員が冷静沈着に、それぞれが自分の持ち場、自分の任務に徹し、必死に人を救おうとしている姿は、なんだか
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ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)

4.5

これは、、切ないですね、、、。泣

可哀想というのとも少し違う、なんだか自分でもよく分からない感情に包まれて、涙が出てしまいました。

状況は全然違えども、きっと誰しもが大人になる前にいつかどこかで、
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僕の村は戦場だった(1962年製作の映画)

4.7

タルコフスキー監督。。
あなたが戦争を描くと、こうなるのですね。。

家族を奪われ一人生き延びた少年の、必死に突っ張っている姿。
必死に突っ張ることで、なんとか涙を堪えているようなその姿を見たら、、、
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.8

テオ・アンゲロプロス監督の世界観が肌に合ったので、タルコフスキー監督も合うのではないかと思い、初挑戦に選んだのが、この作品でした。

結果。
素晴らしい。
もう、身震いする程の素晴らしさでした。

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デカローグ(1988年製作の映画)

4.0

初クシシュトフ・キエシロフスキー監督作品でした。

1話1時間、計10話10時間のオムニバス形式。

一見どれも特殊なシチュエーションに見えて、実は、ほんの少しの歯車の狂いで誰しもに起こりうる、或いは
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永遠と一日(1998年製作の映画)

5.0

非常に素晴らしかったです。

アンゲロプロス監督作品の中で、断トツで一番好きです。

理性ではなく本能で咄嗟に取ってしまう彼の行動の端々に、深い優しさが溢れていて、涙が止まらなかったです。

アンゲロ
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山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

4.0

やっと観れた、初ジャ・ジャンクー監督作品。

心に沁みる、という感覚を味わいました。

本作はどちらかというと、一人の女性の生涯が描かれているという声が多いように思うのですが、個人的には、それに加えて
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狩人(1977年製作の映画)

3.9

アンゲロプロスワールド全開でした。

浜辺で大のオトナ2人が、ボールもないのにサッカーをしているつもりになってほんの束の間楽しむシーンが、一番グッと来ました。

ギリシャの歴史的背景を知った上で見ると
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蜂の旅人(1986年製作の映画)

3.8

テオ・アンゲロプロス監督作品に戻ってまいりました。

「こうのとり、立ちすさんで」に続いて、マルチェロ・マストロヤンニが出演。

前半、彼の尋常でない渋さが光ります。かっこいい。

後半、彼の潜んでい
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ニーゼと光のアトリエ(2015年製作の映画)

4.5

2015年のTIFFで2度鑑賞。

レビューを書くのに1年近くもかかったのは(かかり過ぎですね)、あまりにショックが大きかったのと、鑑賞後もずっと悶々と考え続けてしまい、私の中では今も何かが完結してい
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グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)

3.7

最初の1分。
是非見逃さないでください。

1枚のカードをおそらく鑑賞者にも選ばせているのであろうあのシーンで、まず引き込まれました。
なかなかお見事ですよね。

かっこ良くて、適度なスリルもあり、深
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エレニの帰郷(2008年製作の映画)

4.0

アンゲロプロス監督のエレニ三部作の、第二作にして遺作となった本作。(監督は、第三作目を完成させる前に、亡くなられています。)

とにかく、ブルーノ・ガンツが素晴らしい。
主役が霞んでいるかというと決し
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エレニの旅(2004年製作の映画)

4.4

これまでに観たアンゲロプロス作品の中で、今のところ一番悲しい作品です。。

美しいだけではなく、とにかく悲しくなりました。。

「命ひとつはいくらです?」

おそらく、この言葉を聞いた時の私の顔は、歪
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.4

初ヴィクトル・エリセ作品。

素晴らしいですね。

視点に優しさが溢れていました。

きっとエリセ監督は、心がとても美しく、心根が優しく、そして少し繊細な人なんじゃないかと思いました。

長編は3作品
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ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

3.9

ガラスのように壊れやすい心の二人が、見ていて痛々しかったです。

わざわざカップの割れ目からミルクを飲むアレックス。
隣家から丸見えのガラス張りの部屋で、わざわざカーテンを開けてから窓の前に座るミレー
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レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う(1994年製作の映画)

3.8

ゴー・アメリカに続いて、カウリスマキ作品2本目。

カウリスマキワールド、全開です。

真顔でプールの水面を一人スタスタ歩いていく(ちなみに連れの人は普通の人なのでもちろん水面なんて歩けず、沈みかけち
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.8

初カウリスマキ作品。

既成概念を次々と打ち壊すこの感じ、嫌いじゃないです。

何の取り決めもなく、何ものにも縛られることなく、自由に作ればいいんだなと。

頭を空っぽに解放して、ラクに楽しめる作品で
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ユリシーズの瞳(1995年製作の映画)

4.7

素晴らしい。
アンゲロプロスワールド。

時間軸、シチュエーション、キャラクター等々が、一見自由且つ無秩序に撮られているようにも見えて、きれいに収斂させていくのは、さすがですね。

そして、言わずもが
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.7

なんでこんなに泣けてしまうんでしょう。

何度観ても。

温かい気持ちに溢れた最高の贈り物を遂に手渡せないまま永遠の別れを迎えてしまったことに対する切なさや哀しさからくる涙でもなく、

二人の絆の強さ
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グーニーズ(1985年製作の映画)

4.7

童心に返ってワクワクできる、永遠の名作。

小さい頃、両親が出掛けて子供達だけでお留守番する時の、定番映画でした。

私にとっては、ネバーエンディングストーリー、メリーポピンズと並ぶ、三大ワクワク作品
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こうのとり、たちずさんで(1991年製作の映画)

4.5

「霧の中の風景」に続いて、テオ・アンゲロプロス監督の作品を鑑賞。

霧の中〜と打って変わって、と言うよりむしろ、こちらの社会派なテイストこそが、アンゲロプロス監督の本領なのでしょうか。

川を挟んでの
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フィツカラルド(1982年製作の映画)

4.4

敬服します。

私には、全く狂気とは映りませんでした。

狂気どころか、ここまで真っ直ぐに、情熱と信念を持って道を拓いたフィッツジェラルドが、とても眩しく見えました。

ラストシーン。
ドロドロに汚れ
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霧の中の風景(1988年製作の映画)

4.1

何とも言い表せない気持ちになります。

二人、特に姉に降りかかる酷い仕打ちの数々。

やっと、無銭乗車ではなく切符代を払い座席を初めて確保することができ、車掌さんに切符を見せた後にニッコリ見つめ合う姉
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君の名は。(2016年製作の映画)

3.7

壮大。
良かったです。

ゆっくりと開いた掌に書かれていた文字を見た瞬間、鳥肌が立って、泣きそうになりました。

この2作品を比べること自体ナンセンスかもしれませんが、2016年夏の邦画2大作というこ
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晩春(1949年製作の映画)

4.9

こういうのには弱いです、、
号泣してしまいました、、。

小津安二郎監督の世界観に満ちていて、日常の何気無い会話、仕草の中に、父を思う娘の気持ち、娘を心配する父親の気持ちが、至る所に散りばめられていま
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ピンクパンサー2(2009年製作の映画)

3.5

「硫黄島からの手紙」に出ていた松崎悠希さん見たさだけで観ました。
唯一の日本人出演者として、好演されていました。

硫黄島〜でもそうでしだが、この俳優さんの素の人の良さが、滲み出ている気がします。これ
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言の葉の庭(2013年製作の映画)

3.5

心で惹かれ合うとは、こういうことを言うのでしょうか。

離れていても、あなたがどこかで存在していてくれるだけでいい。
そのことが、私を支えてくれるから。

なんだかそんな台詞が聞こえてきそうでした。
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善き人のためのソナタ(2006年製作の映画)

4.5

ラスト5分。
一気にエンディングへと向かいストーリーが展開するあの時間、私は、何とも言えず、何かを期待していました。

そして最後の最後。あのラストシーン。
彼が真っ直ぐに前を見つめて発するあの一言、
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奇跡の海(1996年製作の映画)

3.7

ラース・フォン・トリアー監督は好きですが、この作品はなんとなく(かなり?)宗教色が強く、宗教の知識がほぼゼロの私には、難解でした。

彼女の取った行動は、信仰の強さ故なのか、夫への愛の深さ故なのか、そ
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奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ(2014年製作の映画)

4.5

これが実話ベースということで、更に感動レベルが上がりました。
(映画館で恥ずかしいほど、号泣してしまいました。)

私にとっての、素敵な先生との出会い。小学1年生の時の先生を思い出しました。
先生にと
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倫敦(ロンドン)から来た男(2007年製作の映画)

4.7

素晴らしい。

またひとつ、大好きな作品に出会えました。

映像の美しさ、長回しはもうタル・ベーラの真骨頂であり、今更私なぞが云々言うまでもないですね。

「ニーチェの馬」で父娘を演じた二人が、本作で
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パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー(1998年製作の映画)

4.5

この作品も、泣ける映画の代表作のひとつですよね。

ロビン・ウィリアムズ本人が持つ溢れんばかりの優しさが、作品全体に沁み渡っているように思います。
あれは、演技だけでは出せないと思うんですよね。

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