昨年秋にAppleがスカイダンスアニメーションとの契約を打ち切ったというニュースが流れた。『ラック』が配信開始後２年経ってからもサービス内トップチャートでの上位を保っていることを考えると、少々不思議である。

もし考えられるとするならば、ピクサーをはじめとするその他の3DCGアニメと比較してクオリティーが低いことが〝高品質なオリジナル作品をラインナップに揃えたい〟と考えるApple側と折り合わなかった理由かもしれない。

ただ打ち切り対象は映画だけで、シリーズである本作の企画だけは予定通りに配信されるということなので、すこし期待して鑑賞した。

わりとオードックスなSFかと思う。現代文明崩壊後の世界をファンタジーとして描き、主人公以外の主要なキャラは宇宙人とか動物のようなキャラと、あと母親役のロボットだけ。目的は仲間——つまり生き残った人間探し。

原作はアメリカの児童文学で、主人公の年齢を12から16歳に引き上げている、ということはハイティーンとか、あるいは大人にも楽しんでほしいという意図が込められているのだと思う。が、その割にはすこし幼稚な感じもする。

それ以外にも非凡なところはあまりないが、ストーリー構成はちゃんと次回が楽しみになるような展開に作られていて、そこは感心した。ただ、ジョン・ラセターらしくジブリ作品への〝オマージュ〟があちらこちらに・・・

「これ、ぜったい『ナウシカ』に違いない」「これは『ラピュタ』だろう！」と、妙におかしかった。これがほんとうにオマージュなら気にならないのだが、ただアイデアを借りているようにしか思えないのが難点か。

［ドイツ語吹替音声+日本語字幕］2024/06/28-04　Apple TV+

3部作のシーズン1鑑賞
オズの魔法使いがベースにあるようで荒廃した地表そして人類は地下へ
主人公以外の人類は生き残っているのか？
とても気軽にみれます

色彩色がとても綺麗な世界観。
１話は地下に作られた高度な文明を感じさせるシェルターで主人公のエヴァがAIロボットのマザーによって育てられる所から始まる。
そのシェルターも白で統一されたSF作品でよくあるデザインではあるが、作品の雰囲気として優しい色合いやライティングになっており、とても絵的に見やすい印象を与えてくれて良かったですね。

そして、外の世界の地球が大きく変貌したワンダラも我々が知っている動植物とは違った生態系となった自然界も魅力的に見せてくれる。

その自然界の中に人類の文明の廃墟があったり、今の文明を栄えさせている生物達の高度な文明もあったりして、映像的楽しさがある。

物語はシンプルで、シェルターで育ったエヴァが自身と同じ人間の仲間を探す旅がメインとなり、そこにマザーやワンダラで知り合ったクマムシのオット、無愛想なロヴェンダーと共に旅をする。
特に特徴の強い物語ではないが、安定の面白さはあるため、飽きることなく観てしまう作品でした。
S2も期待して見たいですね。