このレビューはネタバレを含みます
これほどすごい作品とは思わなかった。
なぜジャケット写真がないのじゃ…!!
邦題は『怪物』です。
アマプラで配信が始まりました。
観ている私がゼィハァしていた。
キャストの方がクランクアップ後、燃え尽き症候群になっていなかったか心配になるほどでした。
ちなみに、本作にラブラインはないので悪しからず。
★あらすじは…
エリート警察官のジュウォン(ヨ・ジング)は片田舎のマニャン派出所勤務を命じられる。パートナーを組むことになったのはドンシク(シン・ハギュン)。実はドンシクは20年前に妹を連続殺人事件で失い、その容疑者となった過去があったーー。
★本作のポイントは…
○ドンシクは本当に犯人ではないのか
○ジュウォンは何故にマニャンに来たのか
○ジュウォンとドンシクの関係変化
○ある少女の殺害から浮かぶ20年続く疑惑
○マニャンでひた隠しにされるお金の流れ
○ドンシクの妹の遺体はなぜあの場所で発見されたのか
○最大の謎にして爆弾💣
誰がドンシクの妹を殺したのか……?
誰が味方で、誰が敵なのか。
真実に近づくほど皆、知人、友人さえも信じられなくなっていきます。
剥き出しになる人の真性の醜さにゾッとする場面が多々。でも、最後まで信じ合うマニャンチームの隣組的な和の関係に救われたし、癒されました。
★マニャン派出所の警官を中心としたマニャンチームのメンバー
・イ・ドンシク(シン・ハギュン)
・パク・ジョンジェ(チェ・デフン)
・オ・ジファ(キム・シンロク)
・ユ・ジェイ(チェ・ソンウン)
・チョン・ホジン(ナム・サンベ)
・ペク・ソックァン(ファン・グァンヨン)
・ナム・ユンス(オ・ジフン)
・ハン・ジュウォン(ヨ・ジング)←渋々
妹殺しの濡れ衣を着せられたドンシクの無念を晴らすため、このチームの面々は危険も苦労も厭いません。
ナム・サンベssiが演じたチョン所長が言った「この世の中はグレーなことの方が多い」というの言葉。
よくありがちな言葉に聞こえますが、本作で聞くとどうしようもない切なさが込み上げる。マニャンの人たちが抱えてきた不幸を、みんなで支えて耐えてきたんだなぁ、と。
ジュウォンもまたマニャンチームに救われた一人で、ドンシクとは互いに疑念を持ったままパートナーとして捜査を続けますが、いつしか共鳴し合う関係になります。
関係性の変化をベタベタしたものにせず、ビジネスライクに描いたのが好感でした。
ドンシクもジュウォンに人生を救われます。
でも「しっかり食べて、しっかり寝て、しっかり出して。頑張って、ハン警部補」という言葉だけを言い残してふたりは別れる。
ドンシクはジュウォンに何か言いたげだったけれど、心にしまったように見えた。
そのラストシーンが、とにかく素晴らしい。
2021年の「百想芸術大賞 」でテレビ部門 ドラマ作品賞、テレビ部門 男性最優秀演技賞(シン・ハギュン)、テレビ部門 脚本賞の3冠獲得。
韓国で納得の結果と報道されていましたが、当時は観ていなかったので実感なし。
ですが、これは大傑作と呼んでいいサスペンスミステリードラマです。
正直、ヨ・ジングssiの演技もものすごく素晴らしかった。
なんなら、キャスト全員が何かしら受賞してもおかしくないほどだと思う。
個人的にはキャストと関係者全員に最大の賛辞を贈りたいです。