真田ピロシキ

ブリーズ 〜息を止めないで〜の真田ピロシキのレビュー・感想・評価

ブリーズ 〜息を止めないで〜(2022年製作のドラマ)
2.5
1話30分少々で全6話の短いドラマなのに毎回眠気と戦っててとても長く感じました。飛行機が墜落した女性のサバイバルという一見刺激的そうな題材でありますが、そこから想像するようなハラハラドキドキアドベンチャーはなくて、極限時における内面の描写と過去の克服が主題です。『わたしに会うための1600キロ』のようなものですが、少し進むとトラウマをフラッシュバックして、飛行機の男や死んだ父や自分を置いて出て行った母との会話を繰り返して話のテンポは激遅。両親のことがあって別れを恐れるがあまり人生に他人が入ってくることを拒み、それなのに妊娠してしまった絶望。裁判に現れる幼い自分で主人公が子供の頃に時を止めてしまった人間であることを描いてて、そんな人間が親になることへの恐怖も内包されていて面白くなる余地はあったと思うのだけど、全体的にグダグダな構成では特にこみ上げるものもなく。最終話はなんかスピリチュアルだし、良い話っぽく見せていますがあまり大した内容じゃないです。ドラマではなく映画ならもう少し描きたいことが引き締まったんじゃないですかね。