●第17週「女の情に蛇が住む?」
〈14年ぶりの再会となった涼子は新潟市内で喫茶lighthouseを経営しており、玉は空襲の時に怪我をして車椅子生活となっていたが、涼子とともに店を切り盛りしていた。寅子から皆の無事を聞いて涙を流す涼子。涼子と玉の今の暮らしが心配で寅子は夕方に再びlighthouseを訪れる。玉は涼子から習った英語を生かして受験生のための英語塾をひらいていた。その受験生の中にはあの森口の娘、美佐江もいる。三條の自宅に戻るとかつて花江の家で女中をしていた稲がいた。花江に頼まれて新津から家事炊事の手伝いに来てくれたのだ。〉これまで涼子と玉に何があったのか気になるが、戦争でみんな大変だったと言って苦労話をしない涼子様があの頃の涼子様のままで素敵だった。そして花江はやっぱりよくわかってる。もし寅子が手伝いを断ったら情に訴える作戦にでた。優未から友達がいないと言われて驚き心配する寅子にめんどくさそうな顔をする優未が実にいい。的外れな心配をされることほどめんどくさいものはない。やっと優未のいい子の仮面が剥がれつつある。〈深田が誘われて困っていた杉田弁護士主催の麻雀大会に自分が代わりに参加しようとするが杉田に断られる寅子。本庁で受け持つ刑事事件の公判が始まった。罪を犯したか犯していないのか公平な立場で見極めなければならないが、どうしても彼らの人生に想いを馳せてしまい家裁との勝手の違いに戸惑う。裕福な家庭で暮らしていても孤独や苛立ち、だれも自分を理解しない顔をしたこどもがいること、多くの家庭を見てきた寅子だからこそ見極められる真実があると涼子は語る。日曜日、喫茶lighthousを訪れると田舎まんじゅうを振舞われ、なつかしい日々を思い出す。涼子が組合の会合に出かけ、玉の様子がずっと気になっていた寅子は声をかける。〉マージャン含む飲みニケーションのほとんどはミソジニー全開のオジサンコミュニティだが、すでに家裁で飲みニケーション経験済みの寅子の「ハテ?」が炸裂する。杉田弁護士の「ハァ?」のひとことでマージャン大会のなんたるかの全てが理解できる。家裁と地裁はよく考えると大違いで、全く別物のようだ。19歳と20歳の違いは当事者にしてみればなんなのだろうと思うのもそうだろうなという気がする。玉はお嬢様を自由にして差し上げたいと言う。いよいよこの14年が語られるターンになったようだ。涼子の選択もあれば玉にも選択がある。〈涼子は戦時中に母親を亡くし空襲で逃げる最中たくさんの使用人を失い、玉は怪我を負った。さらに新憲法によって身分を失い、莫大な借金のためにお屋敷を手放した。新潟の別荘も売り、残ったお金でいまの店を買ったのだった。玉は涼子が有馬男爵の令息と離婚をしたのを知り、全て自分のせいだと考えていた。せっかく自由になれたのにこれではあんまりだと。玉は新潟市内にある身体障害者の更生指導所に入れるように力を貸して欲しいと寅子に頼む。本庁から元木少年以外にひったくり事件の犯人と名乗る中高生が自首してきたとの連絡が入る。共通項のない少年たちだが一様に犯行動機を「気持ちをスッキリさせるため」と言っていた。ひったくり事件の公判、理由を語らない元木少年(被害者)だったが、寅子の腕にある美佐江からもらった赤い腕輪を見て顔色を変える。そして「あの子をスッキリさせたくて」とは言ったがあの子の正体を明かさない。美佐江に募る疑惑は疑惑のまま。寅子が美佐江に腕輪のことを聞くと寅子に贈った腕輪を引きちぎり立ち去った。〉玉の一件は涼子側の話を聞けば打開策が生まれそうだが、美佐江のラスボスぶりに震える回だった。寅子が女で心底よかった。寅子が男だったら腕輪引きちぎりのアレは「佐田さんに乱暴されそうになりました!」とかいいだすシチュエーションだった。森口家は父親がアレなのでなにかありそうではあるけれど片岡凛演じる美佐江からは鬱屈を超えたモンスター級のヤバさが漂っている。このサスペンス風味、どう決着がつくのか、楽しみ。
〈玉の願いをどう解決するか悩む寅子。日曜日、開店前のlighthouseを訪れ、私には答えが出せなかった、涼子へ胸の内を伝えて、玉が出した答えを私は支持すると告げる。玉が、私ががいなければお嬢様は自由な世界でなりたいなにかになになれていたのに私が中途半端に生き残ったせいで…と言うとおぞましいことを…!と涼子は怒る。胤頼との離婚は桜川家から解放してあげたかった、そして玉をそばに置き続けたのはひとりが怖かったからだと話す。すべて自分で決めて人生を進んでいる、どんなに大変でも玉と生きていくことが幸せだと言う涼子。返事をいいよどむ玉に「せめてふたりが対等でいてほしい、諦めてほしくない。」と寅子。これ以上お嬢様の負担になりたくない。でも…
I can't imagine life without you.
あなたなしの人生は考えられない
Could you be my bosom friend?
私の親友になってくれませんか?
You always be my bosom friend!TAMA!
あなたはもう親友ですよ
ふたりは泣きながら抱き合うのだった。〉
best friendではなく、bosom friend(腹心の友)といえば、赤毛のアンなんだなぁ。そういうことか、と納得。しかし寅子の「玉ちゃん!」のクソデカボイスに5センチぐらい飛び上がった。玉ちゃんが明らかな差別を受けたり陰口を言われているシーンはないが、世間は障がいを持つものとその介助者という風に見るだろうし、可哀想にと思うかもしれない。「幸せ」かどうかは人が決めるものではなく自分が決めるのだ。寅子と優未の変顔対決かわいすぎる。従兄弟たちにお姫様扱いされて喜んでいた猪爪家での様子とは違って新潟の優未は実にクールな女子で驚いている。
〈寅子は稲にlighthouseの手伝いに行ってほしいと頼む。寅子と優未が新潟を去る日はいつかやってくる、lighthouseが稲のよりどころとなるようにという気持ちからだった。寅子は優未に友達を作った方がいいと言ったことを謝る。よりどころはなにも友達でなくてもよいのだ。稲は寅子の家の手伝い意外に週二回lighthouseに通うようになり、涼子と玉は自分の時間を持つ余裕ができるようになった。航一は寅子を杉田弁護士主催の麻雀大会に行こうと誘う。航一、寅子、優未の3人が顔をだしたところ、杉田太郎弁護士が優未の姿を見て号泣した。杉田弁護士を抱き、泣きながら「ごめんなさい」と繰り返す航一。弟の杉田次郎弁護士によると長岡の空襲で亡くした孫娘に優未が似ており、兄は「死を受け入れられていない」のだと言う。寅子は航一の様子から戦争中になにかあったのかと聞くと秘密と言って答えない航一なのだった。〉稲が寅子宅にくる理由のひとつだったひとりのさみしさが実は本当だったという驚き。てっきり花江の入れ知恵かと思ってた。これでlighthouseはシスターフッドの様相となった。令和の人々は麻雀大会に小学生の娘を連れて行くなど何事!と思っている向きもあろうが、昭和ではあんなことはよくあった。大人の宴会に子供もすみっこで参加していてちょっとおいしいものを貰ったりして。おっちゃんたちがタバコ吸って空気が真っ白じゃなかったのだけが違ってた(NHKなので)あと、地味に寅子が「星判事」と言わずに「航一さん」と言い続けているのが気になっている。もう航一の父、星最高裁長官はいないのに、その息子を下の名前で呼んだりして周りに邪推されないのかとハラハラする。ふたりとも独身だから別にいいんだけど、仕事、やりにくくならないのかなぁと。
ぴ
タキ
fish
NTK
このコメントはネタバレを含みます
bon
はな
Atsu
R
RUKA
だいず
ぴよちん
anop
このコメントはネタバレを含みます
ポーチドエッグ
ソリ
きうちん
あらなみ
このコメントはネタバレを含みます
Clary
このコメントはネタバレを含みます
Yuichi
このコメントはネタバレを含みます
灑絵子
このコメントはネタバレを含みます
age58
りょう
ジュうお
楽太郎
やちえもん
こっこ
ぁぃぁぃ
sinimary
たな
FranKa
てゃ
このコメントはネタバレを含みます
(C)NHK