1話(2/18)
既にテッドは懐かしい映画の分類ですよ。あの時代ってR15中規模ブラックコメディが沢山ありましたよね。20分の超見やすい尺で白人側からの差別コメディ。ホモソーシャルな掛け合いがちゃんと面白いのが安心。今の時代的な視点を持つお姉ちゃんが密売でクリフハンガー。
2話
30分尺。映画ではお馴染みの大麻ズブズブの始まりを描いたのだと考えれば、完璧なビギニング物ですね。お父さんがクソ。典型的な白人中年。家賃は取るし、差別はするし、だけど薬はやらない謎のバランス感覚。いじめっ子がナード寄りのデブ。テッドも「人種差別にうるさいけど」とか言っちゃう絶妙なダメ加減。お母さんのポジション等もフェミニズム的だが、アップデートというよりは、再定義という感じだ。ロッキー神話。
3話(2/19)
このドラマ最高じゃん！！露悪、不謹慎、それなのに何故かハートフル。大笑いしてしまった。タイトル通り二人の親父。父がいないいじめっ子とテッド達の父ちゃん。そして父になる二人。いじめっ子への報復がまさか父性の目覚めと「血じゃねえだろ！」との熱いテーマに回帰するなんて。ベトナム帰りの父に(差別的な男になった)悲しき過去あり…かと思いきや、不謹慎露悪過去で笑ってしまった。医者もマジでクソ野郎だったし。最高。
4話(2/21)
くだらな過ぎて最高。10代がエロビデオ借りたいだけの話。VHSには懐かしさを。ノスタルジー作品だな、本シリーズは。急にティーンエイジャー物の王道やるじゃん。マジでしょうもないコンビ過ぎて愛おしい。親の性事情、と言うか母の誘惑みたいな「そんなの見せないで！」をやってくる悪趣味展開も忘れずに。親父のしょうもなさ、でもあのケチな感じが親近感と共感性羞恥を呼び起こし。まさかのスペシャルゲストにスマホ時代の自慰ギャグで。信心深く夫の言いなりの白人女性を笑っていいのか…と悩みつつ、露悪不謹慎が面白いのもまた事実。
5話
今回も面白い。期待を越える予想外のシリーズかも。ハロウィン回はホラー映画オマージュ。前回のジュラシックパーク会話と言い、今回のETパロディと言い、90年代はスピルバーグの時代。大オチがマジのホラー映画だし。薄汚れた風呂が怖すぎるだろ。事実上の姉×弟回。弟ではなく叔父ポジションなのだが。マクドナルドのパイ火事。卵をぶつけられて気付く「俺たちはなんて酷い事を！」。テディベアに欲情する男。笑うに笑えない存在で笑わせてくる。
6話
テッドが可愛いと思わせる挙動とティーンエイジャー・ホモソーシャルノリが最高。マザコン回。嫌味なスクールカースト上位をオーバーキル。整形弄りや父親弄りが完全に一線を越えているので、爽快感はあれど「お前やり過ぎだぞ！」が成立するバランス感覚。結局主婦に戻ってしまうオチが「多様性や自立性の否定」になってしまいそうな保守性を感じるが、そう思わせて「でもこの世代は変われないよ」とのレイヤーの深さなのだと個人手には思う。冷笑、静観的だとも言えるが。仲良し親友バカコンビの掛け合いが最高なだけで本作の勝利。
7話(2/23)
いやいやマジで面白いな…！！差別する白人側目線で露悪コメディがここにきて身を結ぶ。テッド達は事実上の脇役で。俺がジーザスじゃね？？会話で笑わせて。何故意識が高いのかを描いた上で、そういう風に育った(仲の悪い家庭で育ちベトナムに派遣され肉体労働をしている中流白人)男がアップデートなど出来ないが、姪に対する愛(泣かせたくはない)と謝罪する姿勢は取る事はできる。認めて欲しいのではなく理解してくれという教科書的教訓。いちいち「インド人だから」とか「友情でしょ？」とか言っちゃう母ちゃんが1番やばいのだが、それはそれとして家族なのだ。ジョンとテッドの「バキューム笑笑」とかD&Dネタとか思春期バカコンビが最高。
8話(5/30)
随分と間が空いてしまったが、やっと最終話鑑賞。いやーマジでよかった。本編2本よりも圧倒的に好きですね。おっさんマインドのテディベア人形というインパクトありきを童貞マインドのバカアホコンビ×差別的な父親と古き良き母と現代的視点の義姉(従姉妹)の脱構築家族で軽々と超えて行く。結局、二人が若いから愚かでも微笑ましいって点が大きいのかもしれない。最終話は青春イケテナイ男作品王道の童貞卒業(失敗)までの話と雷を恐れる馬鹿達へと繋がる円環の前日譚。親父が親父のまんま息子の肩を押し、テッドは平気で兄弟を裏切るホモソ仕草を発揮しつつも、結局はいつも一緒で。正しい性知識の物語でもありつつ、男らしさからやんわり抜け出す話でもある。スターウォーズにアラジンに、そしてフラッシュゴードン。オタクの夢物語感も強いが、気が合う関係性こそが恋愛の第一歩。シーズン2も楽しみ。
