真田ピロシキ

ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン2の真田ピロシキのレビュー・感想・評価

5.0
前シーズンは面白かったものの、嫌な奴はこぞって体育会系マッチョ野郎で、オタク少年達が謎の超能力美少女と心を通わすというオタクに都合の良い妄想的なプロットに引っかかるものもあった。体育会系マッチョはクソだけど、オタク価値観が正しいわけでもない。アメリカン映画ドラマ界隈はオタクを甘やかしすぎである。

今シーズンも主人公連中は相変わらずオタクであるが、前シーズンの体験からか内向きな感じはあまりしない。新たに加わる少女マックス。ゲームが得意なこと以外はオタク性とは離れているこの子と友情を育む姿が気持ち良く、怪奇現象とか抜きにして彼らの日常が見たいと思わされた。前シーズンでは最後の方でマシになったが基本嫌な体育会系マッチョだったスティーブが今回は見た目だけでなく中身も完璧なイケメンぶり。ダスティンは彼に大きな影響を受け、面倒見の良いスティーブは最後のダンスパーティーでも送った上にアドバイスしてくれる。ダスティンは良い男になるだろう。スティーブもまた日常的なその後の姿を見たいと思わされるキャラクター。まだまだ怪異は潜んでいるし、2人目の超能力者が出て来たりと大きなネタには事欠かないドラマであるが、それ以前の日常がまず素晴らしくて足場のしっかりしたSFドラマである。