にゃん

社長室の冬 -巨大新聞社を獲る男-のにゃんのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

青井はずっと"かつて勤めていた日本新報への仕返しとして身売りさせて従業員もリストラするつもり"かと思われていた。しかし真意は"いずれ無くなる紙媒体の新聞に携わる多くの従業員を、職を無くして路頭に迷う前に救いたい"との思いで、日本新報を身売りさせたのちに従業員をそのまま通販業務に移行させる対策まで考えていた。しかし、手順を踏むはずが"AMCは日本新報に身売りさせたのちに大幅なリストラを行う"とのデマ記事が流れてしまう。よって国民の目が変わり、そして一度そう思われてしまったからには世論を覆す事は出来ず、デマの通りに青井たちは流されてしまうのだった。無念。

青井は秘書として雇っていた実の娘(北乃きい)に解雇を言い渡され、社長の座も失い娘に渡すこととなる。

結局誰も幸せになれないエンドだったが、実際にネット社会になって来ている今、確かに紙の新聞を読む層はどれくらいいるのだろうか。そしてフェイクニュースさえも信じてしまうほど、国民はネットニュースを信用してしまっている。

今の時代の"情報"の取り扱い方を今一度確認すべきなのでは、とのメッセージを感じた。


ストーリー↓
日本最大の新聞社・日本新報社長の小寺政夫はついに決断した。発行部数の激減、広告収入の低迷から身売りを実行することにしたのだ。相手は米巨大ネットショッピング会社(AMC)の日本法人社長・青井聡太。彼の要求は過激で、まるで暴君のような青井に日本新報は翻弄されることになる。そんな折、小寺が急逝。後任の新里明が引き継いだこの交渉は、簡単には進まないことが予想された。実は、青井と新里には浅からぬ因縁があったのだ。
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