すがり

RRRのすがりのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.6
3時間。
これこそ正しい3時間の使い方だよ。
90分でも見てるのが辛くなっちゃうことがあるのに、その倍近い時間でこんなにずっと楽しいとか本当に驚異。
やっぱり映画だからさ、映像の力って大きい。
物語はごくシンプルで良いんだなって。それをどんな映像でどう見せるかでこれほどに面白くできるんだなって。
微妙に受け入れづらい瞬間もあったけど、それはまあインド万歳の映画だからね。

それぞれのシーンがもうどこまでも天才すぎる。
発想が天才すぎてこっちは笑うしかない。
初めて見たよそんな助け方!

突然青春の日々始まるし、次の瞬間はバチバチのアクションしてるし、いや2人で戦うってそんな共闘も初めて見たよ!なんだよこの緩急!

しかもこんだけぎちぎちに詰め込んだ味付け濃いめの映像だらけなのにインターバルってなんだよ!バカヤロウこれで半分かよ!半分かよ!
話が終わってなくてもこっちは映画一本見終わってる満足感あるのに、まだまだ料理が出てくるっていうんだからそりゃあ3時間だよ。

3時間の中でインド映画の楽しみといえば歌と踊りは間違いないじゃない。
ナートゥ。
やばいでしょ、これ。
圧倒されすぎて語彙力どころか言葉が消失。
いやあっちは歌ってるんだけどね。
キレッキレだけど、キレというよりその迫力。
こっちはやっぱり笑うしかない。
笑ってるんだけど、ついでに泣いてるのよ。
なんでどうして。だって全身全霊で伝わってくるんだもん。生命。
この踊り、このキレ、この迫力。
ここでこちらを圧倒していたのは、生命力。

言葉なんて存在しなくても、動けば分かるし見れば分かる。原初の言語。
そんな、ナートゥとかいう肉体言語が全力で魂にタックルかましてくる。
なんだかよく分からないけど、生きてるのは素晴らしいって気がしてくる。この瞬間だけは、何もかもに対して前向きになれる。

国は違うけどハカとかもそう。ハカも無尽蔵の生命力をぶつけてくるじゃん。ハカを見たことあるか検索して見てもらえばナートゥ出してくるこの映画が断片的に分かるかもしれない。

そしてエンドロールまで楽しめる最後まで踊りたっぷりじゃん!なトッポ仕様。
ほんと楽しいわけだこの時間も。
ヒロインの振り付けかわいいから、見て。
すがり

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