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RRRのorangejuiceのネタバレレビュー・内容・結末

RRR(2022年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

3時間があっという間だった。
しかもとても濃い。ずっと濃い。ドラマチックな映像の連続。連続。
見どころの連続すぎて、すごいシーンなのに、相対的に薄くなってしまう感じがもったいないほどに。

音楽が同じリズムを刻む印象で、ちょっと違うかもしれないけど、太古のリズムで人の血が騒ぐみたいな感覚ってこれなのか、みたいな不思議な感覚。

友情のシーンは何度も涙してしまった。
2人が出会うシーンは、まさに運命的で。
あのジェスチャーだけで一瞬で通じ合い、ピッタリの呼吸で男の子を助けに行くシーンが圧巻。
でもほかにも、圧巻、というシーンが山ほどあってありすぎてパッと思い浮かばないほど。
2人の背景を知っているから、キラキラと友情が育って距離が近づいて行くのが切ない。

祖国を守るため、大切な誰かを守るため、そして友情のために、果てしなく強くなって行く2人。
お互いの相反する目的のために、何度もすれ違うけれど、最後には何を捨てても友達のために、とお互い行動で示す姿。
絶体絶命の時でさえ、その頑張りのすべてが、自分のためじゃないところが凄い。
もうすぐ死ぬのに、身体を鍛えることをやめないところも。大好きな言葉、『たとえ明日、世界が終わるとしても今日私はリンゴの木を植える』を思い出させる、その不屈の精神。

敵は銃とか大砲(!)で攻撃してくるのに、可能な限り、ひたすら素手で闘うところも律儀でカッコいい。
すごく重いテーマであるはずなのに、あっけらかんとした爽快感と、不思議な高揚感と、そして強い身体への憧れがくっきりと残る。
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