まず、これが実話なんて信じられなかった。それも遥か昔の話でもないなんて。
最初はとにかく危険を避けたい一心のマンソプがジリジリと憤りを感じ始め、行動に移していく心の動きが繊細に伝わってくる。
『約束』という言葉の意味がわかるほど泣けるし、文字どおり、その約束を命がけで守る姿が尊くて痺れるほどカッコいいし辛くて苦しい。
現状を世界に伝えてほしいと真実を繋いで行く光州の人々の姿もまさにヒーローのようで、心から拍手を送りたくなるし、悔しくて思い出しても泣けてしまう。
個人的に習っている韓国語の先生の話で、先生がこの後の1984年にソウルに留学していた時、民主化のデモに参加していないにも関わらず毎日どこかしらで催涙スプレーを浴びてたという話を聞いて。
マラソン大会と言われて参加したら実はデモだったとか…。隣国での話にあまりに疎かった自分を知る。
これを映画化する韓国の懐の深さみたいなものは尊敬に値すると言っていたけれど、まさしくそうだと思う。本当に素晴らしいと思う。
