肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

バブルの肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

バブル(2022年製作の映画)
3.5
孤高のパルクール王子と泡姫(ありえる)による泡沫のボーイ・ミーツeX(treme)・ガール
虚淵玄による新解釈『人魚姫』ともうひとつの○o。.「泡々(あわあわ)天気の子」.。o○

気づいてしまったわけだが、トップアニメスタジオが避けては通れない「人魚モノ」アニメだったわけだがっ!?(🐷ジブリ、サイエンス🐒、🐭通過済み)

WIT STUDIOだけと言っていいお得意の映像技術を絶賛したいものの、単純に"劇場(映画版)アニメに求められるものではない"作画タッチやカラーリングが気に食わないですね…
えらく個人的な意見に聞こえますが、何度も別レビュー発している気がしますが、「アニメ映画」としての"プレミア感(TVアニメとの差別化)"を提供できない限り返って"安っぽく見える"ドツボにはまっているように見えます…
CG演出表現はいいのに、という珍しいパターンですw

世界観・ストーリーとしては、『天気の子』を持ち出しているように、新海誠監督が好きそうな"中二ファンタジー"的で、現にスポット的分断(終末)観のアニメ映画を撮っているし、"『天気の子』のその後"とも言えそうな似通った世界観を感じさせるんですよね。
なにより『天空の城ラピュタ』から繰り返される「ボーイ・ミーツ・ガール」へのオマージュが『天気の子』であって、少年と少女が世界の命運を握り、彼らの"内包する世界"≒「世界そのもの」で彼らの求める物に世界はひれ伏す(知ったことか!)といった破天荒さが売りの「セカイ系」に属する展開ではありました。

その
「セカイ系ファンタジー」 ✖ 「エクストリームスポーツ(パルクール)」
という斬新な取り合わせが本作の最大の特徴となるわけですが、スタジオが当初から培ってきたアニメ『進撃の巨人』シリーズ(ファイナルシーズンはなぜか離れるってどういうこっちゃい!)の"立体機動装置ムービング"で見た「神作画」なる縦横無尽の視点移動が発揮されていて、爽快感は凄まじいです。

構成的にも、主人公ヒビキが所属するパルクールチームが空気ではなく、最後まで一緒に行動する"チームアクティビティ"の計算も『進撃の巨人』アニメで培ったものなのでしょう。といっても、結局ヒビキ以外に活躍するチームはリーダくらいなもんで、もっと"連携"を意識したチームワークの動きはないものかと改善の余地アリではあるんですよね…
でもその「チーム」としての団体行動への意識だけでなく、"障害者スポーツとしての未来展望"をSFチックではあるものの提供できたのは、かなり好意的に見れました。
そういう"スポーツとしての現実意識した"パルクールへのリスペクトが非現実的ファンタジーの中にしっかり現れているのは"構想力"あってのものだと思います。

ただ、このアニメ"送り出す時期間違ってなーい?"
ってのも、根強く感じたんですよね…「2020東京オリンピック」の去年(2021)なら正式登用競技でないものの、先駆け予告の"LIVE感"をスポーツの祭典時期と重ねて感じられたはず…
それに「2024パリオリンピック」でもまだ正式競技でないものの、パルクールが"お披露目"される企画があり、近年の登用種目に有望視されてるとか!
だとしたら今年のこの時期、スケボーが新たに流行った去年と比べ"中途半端な時期"なんじゃないか?と思わずにいられないんですよねー

てかさぁー、「人魚」物語を現代にリサイクルしようとするんなら、『シェイプ・オブ・ウォーター』を絡めて何度も言ってるけど、人間以外の当事者が"個性が薄く、受動的なのか?"
そこら辺の"王道的ヒロイックストーリーはもはや時代遅れ"だし、もう「新海誠の二番手(既視感)」と囁かれるのは避けられないんだから、「王道」を目指した"虚淵玄脚本"かも知れないけど、それはそれで底の深みがないならなんの価値もないと正直に思ってしまいました…

いくら縦横無尽のワイド視点(横の拡がり)を拡張しようとしても深海(新海)の深さと"新たな試み"がなければ、dis○eyのまだ発せられる「人魚」ムーヴィングについていけませんよ…