こうん

やまぶきのこうんのレビュー・感想・評価

やまぶき(2022年製作の映画)
3.9
【Running master’s violence memo】
一部の映画ファンで評判らしい…ということで公開からだいぶ経って観に行ってきました。これから来るんじゃないかと思っている祷キララさんが主演っぽい、ということ以外に徒手空拳で行ったらば「なんと岡山にも空族がいた!」という感じで、とても面白かったです。観ているうちは「変わった映画だなぁ」くらいのものでしたが、帰り道、反芻しながら、本作の製作体制や複数のプロットが交差する物語や取り扱う社会問題の性質や諸々の要素が空族の映画を想起させ、初めて「サウダーヂ」を見た時の複雑な感傷に結び付いて、山梨と岡山が地下でつながっているような、不思議な感覚を憶えました。ということで嬉しかったし面白かったんですが、自然「サウダーヂ」と比較してしまうところがあり、山崎樹一郎監督の最新作が早く観たいよ!という事だけ吠えておきたいと思います。あと祷キララさんはブレイクすると思うし、川瀬陽太は日本映画の宝です(最近は出ているの見るだけでちょっと涙が出る)。
ところで本作観た後寄った初めてのバーで迂闊に「映画観てきた帰りでぇす」なんて言ってこの映画のことを話さざるをを得なくなり、場が若干静かになったことを報告しておきます。映画が悪いわけじゃないの、軽々に映画好きを公言するとみんなを白けさせるの。だから擬態が必要なの。
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