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君を想い、バスに乗るのkuuのレビュー・感想・評価

君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)
3.7
『君を想い、バスに乗る』
原題 The Last Bus.
映倫区分 G.
製作年 2021年。上映時間 86分。
最愛の妻に先立たれた老人がイギリス縦断の旅に出る姿を描いたヒューマンドラマ。
ティモシー・スポールが主演を務め、実年齢より30歳近く年老いた役を特殊メイクなしで演じた。
亡き妻メアリー役にフィリス・ローガン。
余談ながら、トムのキャラは、脚本では90歳やったと思います。
撮影中、厚化粧のスポールは62歳。
メアリー役のフィリス・ローガンは撮影中63歳。

ギリーズ・マッキノン監督がメガホンをとった。
今作品は脚本家のジョー・エインズワースは、父親と義父の間で、バス乗車券をどう悪用するかという冗談交じりの会話を耳にしたことから、この映画の基本的なアイデアを思いついたそうです。

愛する妻メアリーを亡くしたばかりのトム・ハーパーは、かつてメアリーと出会った場所を訪れるため、ローカルバスのフリーパスを利用してイギリス縦断の旅に出ることを決める。
50年暮らした家のあるスコットランド最北端の村ジョン・オ・グローツを離れ、イギリス最南端の岬ランズ・エンドを目指して、様々な人と出会い、トラブルに巻き込まれながらも、トムは妻と交わしたある約束を胸に旅を続ける。

『スペンサー ダイアナの決意』では上流階級の人として、『It Snows in Benidorm』(2020 年日本の動画配信はないかな)ではロマンチックな主人公として、ほんでもって今回は、公共交通機関を利用した寓話的な旅をする90歳のトムを演じる。
今作品の旅路は、英国で最もよく知られた地点を結ぶものやけど、これを映画でやるとは、これまで誰も思いつかなかったんちゃうかな。  
トム爺さんは人生の大半をスコットランド北端のジョン・オ・グローツで過ごしてきた。
しかし、彼はもともとコーンウォール南西部のランズエンド出身で、そこで最愛の人メアリーと出会い、結婚した。
メアリーが亡くなったとき、彼女とトムはすでにこの旅行を計画していたと聞いている。
そして、もうひとつの神話的な英国の象徴、年金受給者であることの証明であるバスパスを利用するために考案された。
観てる側は、トムが短距離路線バスから別の路線バスへと乗り継ぐ姿を追う。
実際、今作品の個人的な魅力のひとつは、白、青、緑、黒、ティール、赤い2階建てなど、さまざまなバスを見つけることができたこと。
そして、その道中、彼はたくさんの旅人たちと知り合いになる。
小生もガキの頃に日本横断の旅をしてるし、妙に懐かしむ気持ちもあったかな。
トムの旅程を追ってイギリスを旅しているように見えるが、実はこの映画(スコットランドのベテラン映画監督ギリーズ・マッキノンが監督)は予算の都合上、すべてスコットランドで撮影されているのはチョイ笑える。
バスをどこから調達したのか、よくわからないが。。わ、
そして、1つか2つの長いシーンを除けば、この映画の大部分は、ティモシー・スポールが様々なバスの中で大したことをしていないのを見るだけで、老いたトムがメアリーと求婚したときの記憶、コーンウォールでの初期の日々、そして、ダウントン・アビーのフィリス・ローガンが秘めた悲しみを抱えた妻を演じるのに十分な役が与えられていない晩年など、物語の多くは内面的なものにならざるを得ない。
途中、トムがB&Bの近くで停車しそこない、真夜中に漂流しているところを発見されたり、深夜のヘン・パーティに参加したりと、楽しいシーンもいくつかある。
しかし、これらのシーンは、トムがいわば夜を行き交う船に過ぎないという事実を浮き彫りにしている。
トムが人種差別的ないじめっ子に立ち向かい、イスラム教徒の母子をいじめる場面は特にそう。 
それが終われば、それで終わりだろう。
しかし、今作品のもうひとつの現実では、老いたトムはネット上で有名人になる。
スコットランドのバス・パスがハドリアヌスの長城以南では違法であることが判明したのだ。
結局、トム爺さんがさまざまな障害を克服してランズエンドに到達しても、衝撃はほとんどない。    
しかし、今作品は、予想通りのハチャメチャな結末に文句を云うことはないかな。
なんか、自分で書いてて良く分からない感想になりましたが🙇。
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