このレビューはネタバレを含みます
牧場を経営する親子が主人公。ある日、空から飛来した異物が父に直撃し、帰らぬ人となってしまう。残された兄妹は馬を売って食いつないでいたが、自宅付近では謎の停電が続き、さらに雲の中から現れる飛行物体のようなものを目撃するようになる。彼らは飛行物体を動画で撮影してひと儲けしようと計画するのだが......という話。
ジョーダン・ピール監督の最新作ということで鑑賞。
噛めば噛むのほど味が出てくるスルメのような作品。
途中まではかなりスローテンポで登場人物の生活をじっくり描いていて、派手なシーンもなく、ホラーなのかSFなのか話の先が見えなくて戸惑ってしまったが、負け組たちの一発逆転計画的なノリに突入してからは、突飛な計画を実行するアクション性の高い展開となり一気に楽しめた。井戸のカメラ(としか言いようがない)で怪物の激写する場面もユニークだし、ラストに馬に乗って現れる兄のシルエットもかっこよかった。
登場人物もみんなおかしくて魅力的で、終盤の広大なロケーションを活かした飛行物体と馬とチェイスシーンがスケール感半端無くてはワクワクした。チンパンジーのエピソードも怖くて物悲しくて味が出ていた。序盤でわけのわからなかった情報がちゃんと伏線になっているのも上手かった。ハリウッドでの人種問題の面も描いているのかなあ？
とはいえ、誰もが楽しめる映画とは言いがたい(^^)
